来集軒再
連日雲優勢のはっきりしない空模様が続く。日中は大丈夫なようだが今夜から明朝まで雨が降る予報が出ている。
浅草『来集軒』。昭和の面影を色濃く残す東京老舗ラーメン店。1910(明治43)年に創業した『来集軒製麺所』がルーツで、その後直営の中華料理店として1950(昭和25)年に創業したと言われる。しかしここで創業した『来集軒』は現在営業している店舗とは別で、『来集軒 浅草合羽橋総本店』という大型中華料理店であってその店舗は1988(昭和63)年に閉店している。現在ある町中華然とした店舗の方は総本店が閉店した翌年の1989(平成元)年に創業したということが判明している。つまり平成に営業を開始した店ということになるのだが、その割に店舗自体がくたびれていて、良い雰囲気なのだから紛らわしい。そして本業?の『来集軒製麺所』が昨年廃業してしまったので麺も別の製麺所のものに変わったそうだ。昔ながらの老舗店…と思われていた店も色々あった上で続いているというのがよく分かる。自分は一度訪問しているがもう18年も前の話なので味の記憶等とうに消えてしまっている。改めて訪れてみる気持ちになり店へ向かった。
JR上野駅からのんびり浅草の方まで歩いて向かった。大都会の広い道路の脇には細い路地が何本もあってそこには歴史が匂う渋い店がある。そういう景色が面白かった。合羽橋商店街にも行ってみたけど、見た限りその客の8割くらいは外国人観光客となっていて外国人向け観光スポットに様変わりしていた。そういう様子が見れたりで楽しい散歩だった。
それでも店には開店予定の10分前くらいに到着してしまった。なにせこの店正午に開店なので。しばらく周辺を歩いて開店数分前に戻ってきたらちょうど店主が屋号が書かれたシンプルな暖簾を掲げる時だった。その直後に入店したが店内には既に先客2人が座っていた。厨房は奥にあり店員は男1人とおばちゃん2人。会計台が厨房前にある。客席はカウンター的に使われている壁向かい半円形テーブル6席と4人卓テーブルが4つ。メニューはホワイトボードにマジック書きされていてその周りにはサイン色紙が沢山飾られていた。その半円形テーブルの1席に座ると水入りコップが提供されその時に口頭で注文した。料金現金後払い。後客6人。
来集軒『ラーメン』 800円+『チャーハン』 950円 = 1750円
麺メニューは「ラーメン」「ワンタンメン」「チャーシューメン」「ミソラーメン」「タンメン」「もやしそば」「五目ソバ」「チャンポン」「ソース焼きそば」「台湾メン」等多彩。他に「シューマイ」「チャーハン」等も有名。今回は基本のラーメンとチャーハンを注文した。
老舗の風格を感じさせる一杯が提供された。麺は黄色い中細縮れ麺。具はきざみ葱、四角い海苔1枚、甘い味付けのメンマ数本、小ぶりのチャーシュー1枚。スープは豚骨、鶏ガラ、野菜から摂ったもので、タレもほとんど醤油そのものな感じの、オーソドックスな醤油ラーメン。ところが所謂老舗店でよくある麺柔々のあっさり味付けのラーメン…ではないのが面白い。麺はほどよいかたさがあり存在感を感じ、スープも動物系がしっかり感じられる味わいなのでグイグイ飲める。最後まで普通に飲み干せる美味しさなのだが、こういう老舗ラーメンは卓上から白胡椒を少し振ってみるのも乙なもの。やっぱり美味しく結果スープ完飲の完食に至った。
実は今日食べてみたかったのはラーメンよりチャーハンの方が本命だった。写真で判るとおり「しっとり」を通り越してむしろベチャッと感じるくらいのチャーハンは味付けがほぼ塩胡椒のみのシンプルな味付け。だけどこれが何故だか美味しいんだよ。時々大きく切られた玉葱から出る甘みもいい感じ。こんな味のチャーハン初めて食べたかも。夢中にかき込んでこちらも米一粒も残さず完食。大満足で支払いを済ませ退店した。
































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