箕輪家豚
白灰色の雲が広がる空模様だったが昨日より晴れ間がのぞく場面が見られた。その分最高気温も27℃近くまで上がった。
中野駅から飲食店が立ち並ぶ裏通りを8分ほど歩いた所に2022年11月28開店した『ラーメン箕輪家』中野本店。自分は詳しくないのだけど、所謂YouTuber界隈の有名人が家系ラーメンが好きだったので付き人みたいな若者に出資して出店したことが始まりだったように記憶している。そういった多くのラオタ達が敬遠しがちな背景があったので、自分もそれに漏れずしばらく訪問対象から外していた。けれど最近では店主自らラーメン作りに熱中しはじめて家系ラーメンの枠からも外れ、店もリニューアルしたそうだ。開店のきっかけはどうあれ今は評価が良いみたい。ちょっと興味が出てきたので訪れてみることにした。
中野に訪れるのも約9年ぶり。あまりに久々なのでどう変わっているのか興味津々。後でちょっと散策してみるとしよう。とりあえずまずは『ラーメン箕輪家』を目指して「ふれあいロード」と名付けられた飲食店が立ち並ぶ路地へ歩を進めた。
駅から6分くらい歩いて店に到着すると営業中の札が出ていたので入店。入口脇のタッチパネル式券売機で食券を購入。厨房には店主含め男店員4人。食券を渡すと「水はセルフになっております。お好きな席へどうぞ。」と言われたのでコップに水を注いでから適当な席へ座った。店員から「カウンター下にフックがありますのでお荷物はそちらにどうぞ」と丁寧に説明してくれた。店内は豚骨臭が漂っている。カウンターは銀のステンレス。客席は厨房前一列のカウンター7席とテーブル席が2人卓✕2と4人卓✕1。先客1人後客4人。
『箕輪家ラーメン』 980円+『味玉』 200円= 1180円
この店は前述したとおり家系ラーメンを名乗って始まったが、店主が豚骨の魅力にハマってしまい今では「熟成豚骨ラーメン」を看板メニューに変えている。どちらにしようか迷いどころだが、ここは屋号を冠した家系ラーメンである「箕輪家ラーメン」を注文した。店主も家系ラーメンをこのまま続けていくか悩んでいる様子なので食べておくなら今のうちと判断した。好みは券売機で予め選択出来たので麺かため・油多め、味玉を追加トッピングした。
店名ロゴが入った赤い丼と受け皿が付いて提供された。箸とれんげは卓上から取った。麺は中太縮れ麺。店内には大成食品の麺箱が置かれていた。具はきざみ葱、海苔3枚、チャーシュー1枚、追加の味玉丸1個。味玉は200円もするだけあって黄身は甘い味が良く染み込んでいた。まずはレンゲでスープをひと口含む。そのひと口で「あ、これは家系ラーメンではない」と瞬時に理解した。別に家系ガチガチ信者の自覚はないけど、家系ならではの醤油味のキレや鶏油の甘みみたいなものは自分には感じられなかった。それは写真を見ても理解る通りだ。問題は実はそこではない。このスープは骨粉粒子のザラつきを舌で感じられるほど濃厚で、豚骨から出る旨味も半端ではなかった。つまり豚骨ラーメンとして凄く美味しかったのだ。おそらくはリニューアルを機にスープを熟成豚骨寄りor共用したのではないだろうか。ありきたりの表現をしてしまうがレンゲが止められなくなるほど美味しかった。なので完食マークを出し厨房に向かって「ごちそうさまー」と声をかけて退店した。
その後中野ブロードウェイへ立ち寄ってみた。以前はかなりディープな漫画オタク達の巣窟と化していたのだが、今日訪問した限りでは通路を歩いている人の7割以上は洋の東西問わず外国人客ばかりだった。おそらく来日観光客が多いと思われるが、中には投機目的で貴重な漫画を買い漁って巨万の富を得ようとする輩もいるのだろうな。最近そういうニュースを目にしたし。だいたい日本語で書かれている漫画を外国人観光客が買っていく理由が判らない。自分はそちらではなく普通の本屋に入って普通の本を衝動買いして中野ブロードウェイから出た。
先ほど歩いた「中野ふれあいロード」は様変わりをしていて自分の知らないラーメン店やカレー店がいっぱいあって目移りしたけど、それよりは今は再び『箕輪家』に赴いてもうひとつの看板メニューである「熟成豚骨」を味わって良い締めとしたくなった。なので再び店舗へ訪れると今度は昼過ぎだったからか店前に5,6人の行列が出来ていた。食券先買いルールなので券売機を買うのにも先客がいて5分ほど待って食券を買って再び店外の行列の最後尾についた。けれど客の回転が良いようでどんどん先客が退店していったのだが、自分のところでなかなか店内に案内されずまた7分くらい待たされる羽目になった。ようやく案内され入店すると数席空いていて食券を渡すと「お好きな席へどうぞ」と言われた。給水機からコップに水を注いで適当な席へ座った。店員は先程と変わらず店主を含め男4人。来客のピークは過ぎたようだが店外待ちは続いていた様子。
『熟成豚骨』780円+『泡増し』 100円= 880円
看板メニューを麺カタ、おすすめトッピングで「泡増し」というのがあったので合わせて注文した。ランチ時は替玉1回無料だったと思うが連食なので止めておいた。
『箕輪家ラーメン』とは対照的な青い色の縁の丼と受け皿で提供された。丼から立ち昇る豚骨臭。ストレート極細麺が泡まみれのスープからほんの少し顔を出していて、その上に青葱が置かれている。あとはチャーシュー1枚。『箕輪家ラーメン』のスープに比べるとやっぱりカエシは弱めにしてあるようだが、その分熟成豚骨の旨味がダイレクトに感じられる気がする。泡感と舌に残る骨粉のザラザラした感じ、かために茹でられた極細麺の食感、それらの食感が渾然一体となって口の中が楽しくなるというか。久々にこんな美味しい豚骨ラーメンを食べた気がする。勿論こちらもスープ完飲の完食。飲み干した丼の底には骨粉が砂のように溜まっていた。厨房の店員に「ごちそうさまー」と言いながら退店して家路についた。





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