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2026年4月 9日 (木)

東京好来

熊本県の最南部、鹿児島県との県境に接する人吉市にある『好来(はおらい)ラーメン』。1958(昭和33)年創業の老舗ラーメン店だ。自分は約7年半前に訪れた。人の良さそうな高齢の店主が「うちはラーメンしか出来ないんで」と着席したら口頭注文も不要でラーメンが提供されるような地方の田舎のラーメン店ならではの雰囲気がある良い店という印象だった。

そんな地方の老舗店が「東京ラーメンストリート」に今年3月5日から7月末迄の期間限定で出店する。これは驚くと同時に、これこそ名前貸しではないか?という疑念も頭をもたげてきた。それでも『好来ラーメン』という屋号の魅力に逆らえず入店することにした。店舗は『ひらこ屋』の隣。開店時間が『ひらこ屋』から30分遅れなので『ひらこ屋』退店後すぐ店対面の行列スペースへ行ったら誰もいなかったのでこっちも先頭で開店を待った。定刻に開店する頃には後ろに10人以上の並びがあった。店員に呼ばれて店前の券売機で食券を買い店員に渡してから入店した。店員に「お好きな席へどうぞ」と言われたので壁側の隅の席に着席した。店員は男3人女4人だったと思う。客席は両壁向かいに一列9席のカウンター席と中央に一列7席づつで向かい合ったテーブル席。壁には熊本人吉市の宣伝ポスターが貼られていた。

260409kourai00 260409kourai01好来ラーメン 東京ラーメンストリート店 『好来ラーメン』 1000円

店名を冠した基本メニューを注文。本店同様麺のかたさの好み等は聞かれなかったのでそのままで楽しむことにした。

260409kourai02 丼はやや小ぶりに見えたがその分具材の満載感が高まっていて提供された瞬間にテンションが上がる。このあたりの演出も熟練者が立ち上げ時関わっているんだろう。こちらとしてはテンションは高めてくれるほど良い。麺は中細ストレート。結構かためな茹で加減の印象。具は青葱、細いもやし、細切りきくらげ、豚バラチャーシュー2枚。この大量のシャキシャキ細もやしは地方の雰囲気が思い出されて良い。スープは豚骨と鶏ガラから摂っているそうで豚骨臭はしない。タレは淡口九州醤油を使っているそうだ。意外と透明度が高く、九州豚骨というよりすぐ近くの鹿児島ラーメンにも近いのかなとも感じた。でも最大の特徴なのはスープを覆い尽くす黒いマー油。いかにも焦がしニンニクといった感じで本物感を否が応でも感じられる。なので満足度が高い。スープは完飲出来なかったが完食の大満足で退店出来た。

自分が全国地麺巡りの旅を始めたきっかけは、20年前当時雨後の筍のように作られた「ラーメン集合施設」内のご当地ラーメンを名乗る店のラーメンの低品質加減に愕然したことに始まる。「いくらなんでもこんな不味いわけないじゃん!本店とは違うはずだ!」と思い立ち、2009年2月に初めてのラーメンを主目的にした地方遠征を敢行した。結果、想像以上にラーメンの味の差は歴然だった。でもそれ以上に本店の存在感と独特の雰囲気に痺れ、以降夢中になって地方遠征食べ歩きを繰り返すことになった。

そんな自分が東京駅直下のラーメン集合施設へ抱く事前の印象は「そうやってラーメンのことをよくわかっていない、地方からの旅行者や外国人観光客を騙して喰い物にするのか?」という偏見に満ちたものだった。でも今回実際訪れて認識が変わった。勿論ラーメン集合施設十把一絡げで認識を変えるわけではないけど、ちょっと見直した。『ひらこ屋』と『好来ラーメン』を食べた限りでは、「このレベルがラーメン集合施設の初体験だったら、わざわざ全国の本店へ出向いてラーメン食べ歩こうとは思わなかっただろうな。」と感じたくらいラーメン自体の質は良かったよ。それでも本店と味にどれだけ近づけているか等の比較は時間の壁で明確に出来た訳ではないし、各地方の店が持つ独特の店内の雰囲気は再現しようがないのだけど。明確になったのは、こんな駅近で天候に左右されないで、それなりのレベルのラーメン食べられるのであればまた訪れてみるのも良いかな?と思えたことかな。

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