入鹿究極
今日も薄い雲で覆われた白色の空。陽光が通すので気温は上昇し暑い夏日となった。
『入鹿TOKYO』六本木店。2021年10月10日オープン。本店は東久留米にあるようだが実際はこちらが旗艦店みたいな扱いなのだと思う。ミシュラン獲得を狙いに搾った店造りをして実際ビブグルマンに連続掲載された高級志向の店。インバウンド狙いの高級志向なラーメンに批判的な人間が多い中、周りの事など意に介さず自分が信じた道を突き進んで結果を出したのは凄いと思う。地方の老舗ラーメン店巡りが好きな自分にとってもこの方向性はラーメンに求めるものと真逆に位置するのだが、どんなものなのか知りたくてあえて訪問してみる事にした。
常時行列が出来る人気店でかつ外国人観光客が多く訪れる店の回転率が良いとはとても思えなかったので開店予定時間のかなり前に店へ到着した。和風かつ現代的な外観だ。既に先客が1人待っていたのでその後に続いた。定刻1分過ぎに暖簾が出される頃には後ろに行列が生じていた。入店するなり店主と思しき男が「スムーズな食券購入にご協力お願いします」と圧をかけてきた。だったら迷わないよう開店前にメニュー表を回覧するなりすれば良いだろうと思った。ともかく先客に続いて入口脇のボタン式券売機で食券を購入した。キャッシュレス選択操作に戸惑っていると先の店主とは別の店員が教えてくれたけれど、あんまり良い雰囲気ではないと感じた。入口はすぐ段差がありちょっと危ない感じがあったが内装はシンプルで照明に凝っている印象。厨房には六本木が似合うような黒服を来たシュッとした2,30代の茶髪男の店員が3人。客席は厨房周りコの字型カウンター9席と奥の方に4人がけテーブル席がある個室がひとつあるそうだ。初回で満席で外待ち客が生じていた。各席の前には黄金の盆と箸とレンゲ、水の入ったコップが置かれていた。後客の外国人客に対しても英語は使わず日本語で強めに食券回収を伝えたりしていたので、こと接客態度に関しては高級感を演出している店としては丁寧さは感じられなかった。
入鹿TOKYO 六本木 『アルティメットポルチーニ醤油らぁ麺』 2200円
基本メニュー構成はポルチーニ醤油と柚子塩の2本立て。この店が高級志向なのはわかっていたのでケチケチせずミシュランマークが付いた筆頭特製仕様のメニューを選択した。ラー博イベントラーメン以外で久々の2000円超えの一杯だ。
麺は平打中太ストレート。具は海苔1枚、あさつき、メンマ数本、半味玉、鴨チャーシュー1枚、豚チャーシュー1枚、胡椒が振られた豚角ブロック1個。豚肉と海老2種の雲呑が1個づつ。また折り曲げられた変形スプーンの上にカラスミホールの削り出しとキャビアが少量のっている。味変アイテムだ。この店のウリは鶏・牛・海老・貝、4種のスープを別々に炊き上げ1つにブレンドした無化調スープ。見た目通り基本的には鶏水系醤油スープに近い口当たりだったけど味がちょっと複雑化しているのが理解る。それがポルチーニ茸なのか海老や貝全てなのかは判別不能。ただ美味しかったのは間違いない。スープは完飲し麺と具も完食した。この店は「特別な一杯を提供する」がコンセプトだと思うので、習慣性を感じないとか言っちゃうのは野暮というものだろう。特別なラーメンを食べられたという満足感は得られたのは確か。厨房に向かって「ごちそうさまー」と声をかけて退店した。店前にはやはり大行列が生じているようだった。


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