明け方は空に雲が多く時折小雨も降るような感じだったので、今日も昨日同様ハッキリとしない天候になるのかなと思いきや、日中は久々晴れ間が広がり気温も24℃くらいにはなった。爽やかな5月が一時的に戻ってきてくれたようだった。
東京都武蔵野市で広まっている東京の地麺「油そば」。単純で作りやすいけど結構癖になる美味さがあるのでかなり早いスピードで広まり今では大手資本系店舗が乱立して幅を利かせている。それでも武蔵野地域では未だに個人の老舗油そば店数店が昔と変わらず営業を続けている。地元に根付いた食文化というやつだ。諸説あるものの「油そば」元祖の店として知られているのが武蔵境駅から西へ約1kmほどの住宅街のただ中にある1954(昭和29)年創業の『珍々亭』。その『珍々亭』からほぼ真っ直ぐ西へ300mほど、歩いて体感1分ちょっとの場所にある1969(昭和44)年創業の老舗町中華店『丸善』が今日の目的店。地元の人達は「表の珍々亭」「裏の丸善」、通称「裏油」と言われ日々選択に迷っていると聞く。
開店予定の5分ほど前に店に向かってみると何と男3人組が店内へ入っている場面が遠目で確認出来た。急いで自分もそれに続いた。いかにも味のある町中華然とした、とても入りやすい敷居の低い店構え。Tシャツを改造して暖簾にしているところも味わいがある。厨房には店主と思しき高齢の男と30代くらいの男の2人が立っていた。祖父と孫らしいね。店主がチャーハンを作り孫が油そば作りで分業していた。このご時世、立派な跡継ぎがいる店だと初訪問の店でも安心するよ。時折老婆が顔を出すが特に何をやっているわけではない様子。客席は厨房前一列のカウンター7席と2人がけテーブル席3卓。口頭で注文。料金後払い。先客3人後客1人。
丸善「セット(あぶらそば+みそチャーハン)」 1200円
この店の看板メニューは油そばだけではなく味噌チャーハンなるものがある。その2つを組み合わせスープをつけたその名も「セット」がダントツ人気。勿論それを注文した。油そばは標準(中)サイズ、みそチャーハンは単品より少なめと表記有り。メニューは他にラーメン、みそラーメン、タンメン、ワンタンメン、もやしそば、チャーハン、餃子、野菜炒め、チキンライス等とオレンジ色の紙に黒マジックで書かれたものがカウンター頭上に並んで貼られていた。
屋号が書かれた大きめの丼で提供された「あぶらそば」。麺は黄色い縮れ中太麺。具はきざみ葱、もやし、わかめ、平メンマ、バラ巻きチャーシュー1枚。よーく混ぜ混ぜしてから食す。塩分控えめな醤油タレがモチモチ食感の麺絡まって素朴ながら美味さが口中に広がる。自分は基本的に熱々スープのラーメンが好きで、つけ麺や混ぜそばは2番目以降の選択肢になりがちなのだが、この昔ながらの油そばに限っては例外的に大好物。いいねーこの味わい。後半は酢と白胡椒を投入し味変し最後まで飽きずに食べられ文句なく完食した。
みそチャーハンって今まで聞いたことが無くとても興味を惹かれたので実はこれが食べたくて訪れた。実際食べてみると熱々のしっとりチャーハンで、やり過ぎない程度にほんのりと、しかししっかり味噌の味がする美味しいやつだった。合わせ味噌を使っているそうだが、おそらく味噌を前面に出し過ぎるとしょっぱくて台無しになるのを店主はわかっており上手く調節しているのだと思う。こちらも一粒残さず完食した。店の近くに住んでいたらレギュラーサイズで頼んだだろうと思う。サービスの中華スープもしょっぱすぎず甘すぎず口当たりが良いものだった。
油そばも味噌チャーハンも両方美味しかったし店の雰囲気もとても良かった。地元民じゃないけど昔から通っていたかのような錯覚を起こすようだった。大満足で現金で料金を支払い退店した。
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