富山県魚津から石川県金沢へは鈍行電車で移動する。かつては新潟県直江津から滋賀県米原まで続いていたJR北陸本線は、北陸新幹線開通と引き換えのように県ごとに分断された第三セクター鉄道に移行してしまい、JRみどりの窓口では事前チケットも買えない始末。新幹線開通の裏の面を垣間見た気がした。約1時間半後の午後2時半前に金沢駅に到着。約3年ぶりの訪問となる。その時は福井と合わせた地麺巡りの旅の途中で金沢滞在時間はたったの2時間。小雨が降る中レンタサイクルで駆けまわった。金沢カレーも食べられず兼六園も行かないまま金沢を後にした。地麺巡り抜きでぜひ再訪したいと思っていた。それが今果たせた。再び金沢駅前に立つことが出来た。しかも今回は快晴だ!

まずは香林坊まで歩いて予約していたホテルにチェックインし荷物を置いて身軽になって再出発。最初の目的は本場金沢カレーを食す事!金沢カレーはステンレスの皿にのったご飯にドロッとしたルーのカレーがかかってキャベツの千切りが添えられ、基本は揚げたてのカツがのるもの。その元祖は昭和43年創業の『洋食のタナカ』という店で、後に『カレーのチャンピオン』として北陸地域を中心にチェーン展開したのが始まり。首都圏では『ゴーゴーカレー』が進出し全国的に有名になった。そして我はカツカレーが何よりも好物なので、ぜひ本場で味わってみたかったのだ。地麺らしい地麺のない石川県、今回の旅は金沢カレー食べ歩きの旅として計画していた。
最初に訪れたのは、金沢カレーの元祖『洋食のタナカ』の創業者と共同経営という形で昭和46年に創業した『ターバンカレー』本店だ。香林坊から一番近くにあり、土日祝は午後4時で営業終了してしまうので、何はともあれこの店に向った次第。香林坊から兼六園に向かう緑が綺麗な目抜き通り沿いに店を発見。ビルの1階に何故か半分のスペースを使って店舗が作られている。早速入店。厨房には男の店員1人とおばちゃん店員3人。厨房周りにL字型カウンター8席と2人がけテーブ席2卓。先客10人後客4人。口頭で注文。

ターバンカレー 本店 『ロースカツカレー 中』 780円
オススメBEST2という基本のロースカツカレーを注文。普通のカレーショップと異なり、金沢カレーは作りおきではなく揚げたての揚げ物をのせるので時間がかかる。結構待たされて提供された。おお!これぞ金沢カレーといったビジュアル。ようやく本場で金沢カレーが味わえる!卓上から福神漬けを添えて先割れスプーンの活躍だ。…そう期待したのだが、ルーはいい色をしているんだけど何故かパンチが不足気味。良く言えばマイルド。マイルドと言っても単に辛くないというのではない。老舗の味だからというのもあるが味が昔のカレーのよう。そしてカツが小さい事も不満だ。卓上に辛味追加の油のようなものがあったので仕方なく補正したがそれは辛さだけだった。ちょっとハードルを高く設定し過ぎたかな?
その後近くにある金沢の新名所、21世紀美術館に立ち寄った。それは別記事で。
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