佐渡拉麺
我は今まで新潟県には地麺巡りを通じて何度も訪れているが佐渡ヶ島にこれまで一度も訪れなかった。それはこの地ならではの地麺が確認出来なかったからに他ならない。かつては『二見食堂』という有名店はあったようだが、その店も10年前に閉店してしまったそうだ。旅立つ前に更に念入りにラーメン店を調査したのだが、最近閉店したという店がいくつも出てきて、佐渡のラーメン事情はかなりお寒いと言わざるを得ない状況のようだ。
今日は半日をかけて佐渡の北半分の大佐渡を海岸線沿いにぐるっと一周する予定。朝もろくに食べてきていないので出発前にとりあえず腹ごしらえが必要だ。両津港から車で20分ほど走らせ佐渡の真ん中あたりにやってきた。目的店は『長三郎鮨』という本格的な老舗寿司店。ただの寿司店だったら我もやって来ないわけで、この店ではラーメンも提供しているからだ。いくら何でも寿司店が出すラーメン狙うなんてと思うかもしれないが、実はこの店は昭和24年創業当初ラーメン店としてスタートして寿司店に鞍替えした経緯があるそうで、ラーメンも継続して提供しているという事らしい。つまり佐渡ヶ島の最も歴史のある老舗ラーメン店と見る事も出来るのだ。駐車に手間取ったが11時半頃に店に入店した。カウンター9席の上にはケース内に鮮魚が並べられ、中央には大将を筆頭に男の店員4人が並んでいた。当たり前だけど完全に寿司屋。女の店員も3人くらいいたかな。個室もいくつかあったし2階席もあるようで客席は多い様子。連休初日の昼時という事もあり、団体客も多くかなり賑わっているが、店員は慣れた感じで客をさばいている。我もすぐカウンター席に案内してもらった。口頭で注文。長三郎鮨 『すし・ラーメンセット(梅)』 1800円
佐渡で水揚げされた鮮魚も味わえるとはお得だなと寿司とラーメンのセットを注文。(松)もあったけどラーメンがグレードアップするとも思えないので(梅)でいいや。こういう寿司を食べるのは久々だ。まず寿司が提供されて食べたが新鮮な感じが伝わってきて美味かった。でも我は駄舌なので回転寿司との味の違いもよくわからない。そして我の本命であるラーメンの方。麺は中細縮れ麺。具はきざみネギ、かまぼこ1枚、チャーシュー1枚。スープは昔ながらのあっさり醤油味。新潟あっさり醤油の系統だね。そこそこ美味しかったけど佐渡らしさっぽい個性は感じる事は出来なかった。それでも佐渡ヶ島上陸直後にふさわしい食事をすることが出来て満足した。
時間は飛んで、大佐渡を一周し終えて午後6時半くらい。もう疲労で自分自身がガス欠気味。今晩の宿は我にしては豪華な一泊1万円超えのところだが、旅館のお決まりの料理はつまらないので素泊まりにした。だからその前にガッツリとしたものを入れておきたい。色々探したんだけどラーメン店に限らず食事店が見つからない。そんな中で見つけたのが『中国菜館ファンタオ』という店。中華料理店かと思ったらラーメン店だった。場所は「サンモールタウン」なるスーパーと同じ建屋に併設されていた。スーパー側とはつながっていない事がわからなかったので、スーパーに入ってしまった。名前は立派だけど普通の小さなスーパーで、併設された洋品店は照明が落とされ不気味な感じがした。早々に外に出て入り口を探し店内に入った。入口わかりづらいよ。早速入店。店舗の客席はL字型になっており厨房には男の店員1人とおばさん店員2人。客席はテーブル席のみで、2人卓が4つと4人卓が3つ、6人卓が2つくらいだったと思う。先客2人後客ゼロ。メニュー表に「麺かためとか言われると店員がテンパりますので止めてください」と書かれていたのが印象的だった。口頭で注文。
味噌を筆頭に醤油や担々麺が提供されていた。こってりしたものが食べたかったのでチーズタンタンメンにミニチャーハンを付けて注文した。麺は柔らかめに茹でられた白っぽい中細ストレート。具は青ネギの小分け切りとコーン、挽き肉。そこにチーズとケチャップがかかっている。スープは…これはタンタンメンではなくほとんど味噌ラーメンではないか。胡麻の風味がほとんど感じられない。まあでもそれらしいのが食べられたので良しとするか。
+『ミニチャーハン』 280円=1030円
本当であればフルサイズの炒飯を食べたかったがミニしかなかったので注文。あれ?これツナっぽい味がする。これ炒飯なの?と思ったくらい魚っぽい味わい。場末感があるなー。とりあえず空腹は収まった。支払いをして退店した。
コンビニで飲み物などを買って宿に戻る事にした。
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