カテゴリー

2023年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

2022年10月21日 (金)

狐中華麺

大満足で『かめ囲』を退店し駅に戻って新宿方面行きの電車に乗った。滅多にやって来る機会がない京王線沿線にやって来たのだからもう一店くらい立ち寄ろう。事前に調査もしてあった。柴崎駅から各駅停車で4駅先、芦花公園駅で下車する。ここはもう世田谷区だ。初めて降りる駅だと思っていたが、どうも引っかかるものがあって帰宅後調べたら初めてでは無かった。14年前に今は閉店したがアメリカ人店主の店『アイバンラーメン』を食べにやって来ていたよ。

さて次に向かった店は駅からすぐ近くにある2020年1月31日開店のお店『中華蕎麦きつね』だ。正午前に店に到着すると店外で男女2人待ちだったのでその後に並んだ。5分ほど待って店内に案内される。店内隅に券売機。客席は厨房周りにL字型カウンター5席と4人がけテーブル席1卓。こじんまりとしているが落ち着いた雰囲気。厨房には若い店主夫婦。旦那が厨房担当で奥さんが接客担当。それにしても若い奥さんの笑顔の接客が凄い。気持ちがこもっているのが伝わってくる。「なんでこんなに笑顔で働けるのだろうか?この笑顔に比べたら我などはきっと苦虫を潰したような顔をして働いているだろうな。」とまで考えてしまったほどだ。立ち上げ時には夫婦共『渡なべ』の渡辺寿庵氏に師事を仰いでいたようだ。

221021kitsune00221021kitsune01 中華蕎麦 きつね 『味玉中華蕎麦』1000円

メニューは淡麗系の中華蕎麦、濃厚系の中華蕎麦、他にごはんものやお稲荷さんもある。我は味玉付きの淡麗系の方の中華蕎麦を選択した。美しい顔をした一杯が提供された。油揚げが入っていることで、うどんに似たビジュアル。やもすればうどんっぽい味を連想してしまうが、そんなことは無く、煮干し感が出たしっかりとしたラーメンの味わいになっている。結構ハッキリ節系の味わいがするのに優しさ、丸さを感じる不思議なスープだ。麺は平打気味の中細ストレート。具は青菜、三つ葉、ナルト1枚、チャーシュー1枚、トッピングの味玉は黄身とろり。最大の特徴である油揚げだが、普段我が食べているものがどれだけ貧素だったか気付かされるほど、フワッフワで食べると溶けるかのような美味しいものだった。個性的な特徴を備えた一杯。けれども新店らしからぬ、なんとも言えない暖かさも感じる。これは評判になるのわかるなー。大満足で店を出た。偶然にも今日は若い夫婦が営む店2軒を食べ歩くことになり、なんか感心させられたよ。

221021sky02

帰りは新宿経由で新宿湘南ラインで横浜に戻ってきた。用事には間に合ってその後スーパーで買い物をしてから帰宅した。

2022年9月18日 (日)

前島家系

220918musashikoyama00

時折強い雨が降る日曜休日。こんな日は雨に濡れずに行ける店に行ってみようか。みなとみらい駅から東横線に乗り、武蔵小杉で目黒線に乗り換え武蔵小山駅へ降り立った。こういう時に武蔵小山の長いアーケード商店街は威力を発揮する。

今日訪問した店はこの長いパルム商店街の中に今月7日オープンした『ラーメン家がんくろ』。『せたが屋』グループ代表前島氏が家系ラーメンを食べ歩いて作り上げたグループ初の「家系風」ラーメンを提供する。屋号は「頑張って黒字にする」意味があるそうだ。開店よりだいぶ早く到着してしまい店員が入口のガラス戸に雑巾がけしている最中だった。対面のファミリーマートでしばらく時間を潰して開店3分前くらいに店前で待つことにした。それくらい人がいないんだなと思ったら後からどんどんと並び始めたよ。定刻に開店。入口脇の券売機で食券を買うと店舗の一番奥のカウンター席に案内された。かなり奥に長い店舗だ。客席は一番奥に6人がけのテーブル席1卓、それと厨房周りにL字型カウンター17席。店員は男5人と女1人。

220918gankuro00220918gankuro02 ラーメン家 がんくろ

『ラーメン』850円+『ライス』100円=950円

筆頭基本メニューにライスを付けて注文。塩もあったけど基本の醤油、好みは全て普通で注文した。卓上にはおろし大蒜とおろし生姜があったが豆板醤はなく唐辛子だった。また卓上にタレがあり薄い場合は自己調整出来るらしい。

220918gankuro01

麺はグループ自家製の中太ストレートだそうだ。この店に限ってはかため指定の方が良い感じがした。チャーシューはモモとバラの2種。これは家系店で多用される燻製のものとは少し違う製法の上質なやつで個性を光らせていた。結果的に「家系を名乗っているなんちゃって家系」よりはよっぽどしっかり作り込まれた家系ラーメンだった。豚骨濃度高めの東京家系とは違い、結構醤油寄りの醤油豚骨。開店間もないのでまだフレッシュな印象が強いけどしばらくすると古参家系店のようないい味が出てくるかも知れない。満足して完食した。塩味はまた別の仕上がりをしているようなので機会があれば再訪問してみたい。店前には行列が生じていた。

帰りも来る時と同様スムーズな乗り換えで横浜に戻り正午過ぎには帰宅した。かなりの湿度で気持ち悪く空調を入れざるを得なかった。

2022年8月20日 (土)

茄子拉麺

220820sky01

土曜休日。朝から雲が多い空。雲が直射日光を遮ってくれる分ひと頃のような強烈な暑さは抑えられているようだ。

昨日大井町を訪問した際ちょっと気になる店を見つけたので再び大井町へ。昨日は自分の趣味嗜好ではなく他人の嗜好を確認するような形で店選びをしてしまったが、今日は自分の好みで食べたいものを食べるぞ。JR大井町駅にほど近い三つ又商店街にある1968(昭和43)年創業の老舗の町中華店『金門飯店』が目的の店だ。店前に大きく書かれた「大井町名物ナスラーメン」の文字。「ナスラーメン」というのは聞いたことありそうで初めて遭遇し気になっていた。店に到着したのは開店直後くらい。改装したのかあまり歴史を感じる店舗ではないね。調べたら2017年に一度店を閉めて移転復活したようだ。早速入店。厨房は奥にあり男の店員2人。二代目と三代目のようだ。客席は1人がけテーブル2卓と4人がけテーブル2卓。先客ゼロ後客2人。口頭で注文。

220820kinmonhanten00220820kinmonhanten01 金門飯店 『ナスラーメン』800円

筆頭看板メニューを単品注文。麻婆茄子がかかったようなものを勝手に想像していたがそうではなかった。茄子のうま煮をピリ辛餡に絡めたものがのったシンプルな一杯。豚バラ肉が少しはいっているだけ。だけど逆にこのシンプルな見た目が食欲を誘う。

220820kinmonhanten02

麺は中太縮れ麺。スープは基本は町中華の醤油ラーメンなのだろうが意外と濃い目だった。そしてたくさん入った茄子の切り身が柔らかくて美味いんだよ。昔のグルメ漫画の「茄子は油に滅法合う」だっけ?そんなセリフを思い出したよ。濃いめの醤油スープとわずかにピリ辛の餡、縮れ太麺のバランスが絶妙。クセになる味わい。あー今日は大正解だと思ったよ。スープは残したけど具と麺は完食した。これは良いメニューだ。ぜひ広まって欲しいが今の時代それは難しいかな?それとやっぱりアツアツのスープと麺の組み合わせが我にラーメンを食べた満足度を与えてくれるんだと実感した。大満足で支払いを済ませ店を出た。

220820ooimachi01

駅近くの東小路商店街に足を運んだのだがものすごい廃退的な香港を思わせる風景と出くわした。この辺の中華料理店と連食するつもりだったが盆休み続行なのかほとんどの店が閉まっていたので家に帰る事にした。

2022年8月19日 (金)

煮干伊混

220819water01

『ajito ism』を出た後駅に戻り東急大井町線に乗り旗の台へ移動した。旗の台駅近くにもう1つイタリアに寄った創作系ラーメンがあるというので連食してみる事にした。『煮干しNoodles NiboNiboCino』という2020年6月19日に開店した店だ。店主は煮干しラーメンのパイオニアの『自家製麺 伊藤』銀座店の店主を努めた人物らしい。店は駅から近いと聞いていたが真反対の改札を出てしまい炎天下大きく回り込まなければ行けなかった。店に到着したのは正午7分前くらいだった。店前に待ちはなくすぐ暖簾を割ることが出来た。店中央にある券売機で食券購入。店主と女店員の2人。客席は厨房周りにL字型カウンター11席と窓際の上がりに4人卓一つ。先客9人くらい後客1人。カウンター席が全て埋まっているように見えなかったがソーシャルディスタンスの為か上がりの席に案内された。水はレモン水とルイボスティー、好きな方をセルフ。

220819nibonibochino00220819nibonibochino01 煮干しNoodles NiboNiboCino 『にぼにぼちーの』1000円

屋号を冠した基本と思われるメニューを注文。麺はもちもちした食感の縮れ太麺。もちろん中華麺。具は紫玉葱の角切りのみ。凄いシンプルで『伊藤』っぽい。但しスープは少なく麺を浸している程度の量。ラーメンというよりこちらも混ぜそばに寄っている感じ。味はしっかりニボニボの苦味がメインになっていた。大蒜も少し入っているようだ。そのあたりがペペロンチーノを意識したメニュー名につながっているのだろう。それでもあまりイタリア要素は希薄なので『伊藤』の混ぜそばだなと自然に割り切って食べた。煮干し麺として美味しかった。

220819nibonibochino02220819nibonibochino03 無料の一口ライスをもらい残ったペーストに混ぜてリゾット…というか混ぜご飯にして完食。単品だと食事として量が少ない気がしたが我は連食だったので満足して退店する事が出来た。

駅に戻り自由が丘経由で横浜に戻り用事を済ませて午後4時前には帰宅した。

隠伊混麺

220819sky01

金曜平日。朝から好天に恵まれた8月中旬。相変わらず日差しは厳しいが湿度はやや下がって風もあるので日陰にいると心地よい。やっぱりちょっとだけ秋が近づいているのかな。

今日の午後は2ヶ月前から決まっていた用事がある為、盆休み明け間もないが有給休暇を取得した。午後半休でも良かったのだが、たいがい仕事が収束せず正午に上がれない状態になりがちなのでバッサリ1日休暇を取った。なのでせっかくのお盆休み明けの平日休暇、ラーメン食べ歩きに有効に使う事にした。但し午後2時くらいには横浜に戻る必要があるので、約2ヶ月ぶりに都内へ出てみる事にした。

唐突だが我は家系とか背脂チャッチャ系とか、言ってしまえば洒落っ気とは無縁のような、何も考えないで食べられるラーメンが好みだ。だから、という事は無いのだが、洋風に寄せた創作系ラーメンを食べてもあまりピンと来ない。嫌いという事はないのだけれど「だったらパスタを食べればいいんじゃないか」と思ってしまうのだ。それが先日あの渡辺樹庵氏をして「ラーメン業界の中でも偉大なる一品」として大井町にある『ajito ism(アジトイズム)』のピザソバの名を上げていた。実はこの店の前身の『つけ麺ajito』には約14年前に訪れているのだが、その時は筆頭の「つけ麺ロッソ」を食べていた。なのでピザソバというメニューに興味が出て早速行ってみる事にした。何でもその店は年内での閉業を宣言していると聞いたからね。店がある大井町にはだいぶ早く到着してしまい駅前のモスバーガーで時間調整し、路地裏の住宅街っぽい場所にある店舗に開店15分くらい前に到着したら既に2人並んでいたよ。そして我の後ろにすぐ5,6人並んだ。定刻に開店し先客に続いて入店。内装は黒でロックがBGM。厨房には店主夫婦と思しき熟年男女2人。接客は丁寧。客席は厨房周りに変形L字型カウンター7席と奥に2人がけテーブル席2卓。女将が順番に注文を取りに来て口頭で注文。初回で満席になり外待ちが生じていた。

220819ajitoism00220819ajitoism01 ajito ism 『ピザソバ 並』880円

いまや看板メニューとなっていて他の客も全員ピザソバを注文していた。我だけが並で注文していたくらい。麺はかために茹でられた四角い極太麺。具は判るところでトマト、チーズ、玉葱、オリーブ、アンチョビ、ベビーリーフ等ピザにのっているやつ。女将によく混ぜるよう指示された。

220819ajitoism02

最初はトマト&チーズが支配的な味わいなので「あーこういうやつね」と冷ややかに食べていたのだが、徐々に良い味わいに感じてきた。食感が楽しいのだ。そしてトドメは麺を啜ったタイミングでサラミが口の中に入ってきた時ようやく理解した。これはパスタじゃない!紛れもなくピザだ!と。ピザ生地を麺に置き換えて正に「啜って食べるピザ」にしようとしている。しかもしっかりとした本格イタリアンピザ店のピザ味なのでとても美味い。パスタの国イタリアでも思いつかなかったであろうピザの麺料理化。ピザソバとはよく名付けたものだ。

220819ajitoism03

+『〆のリゾット』220円=1100円

麺を食べ終えた後に半熟卵、チーズ、ライス、ソースからなる「〆のリゾット」を注文。丼をカウンター上に上げると店主がササッと丼に投入し提供してくれた。これでしっかりとした満足感が得られた。とにかく美味しかったね。評判になるには理由があると納得した。麺料理化したピザというのは驚きだった。樹庵氏の言葉の意味も理解できた。閉店してしまう前に実食出来て良かったよ。だから今更カテゴリー分けするのは虚しくなるのだが、これがラーメンかと問われたら、自分の中ではそれでも違うと感じた事は書いておこう。支払いを済ませ店を出ると7,8人は店の外で待っていた。実食した今となってはこの行列も納得だ。

2022年5月27日 (金)

鮎二子玉

今日の本来の目的店『鮎ラーメン』二子玉川本店。2002年創業。本店というから調べてみると虎ノ門にも店を出しているらしい。焼いた鮎が丸ごとのったラーメンのビジュアルインパクトは大きかったので16年前くらいのラーメン本には結構紹介されていて、我も興味を持ち2007年4月6日に一度訪問している。当時の記事を見たら写真が酷くてね。もし現在も営業中ならもう一度写真に納めておきたいなとやって来た。注意すべきはこの鮎ラーメンは夜の営業時のみ提供されるという事だ。これは16年前も同じだった。昼も同じ屋号で営業はしているが別のラーメンを提供している。だから会社帰りに立ち寄ったのだ。場所は『いっせいらーめん』の2軒隣。開店予定時間までまだ15分くらいあったから近くのコンビニに行ったりしたが間が持たず、暖簾は既に出ているし店前には椅子が置いてあるし面倒なのでそこに座って開店を待つ事にした。他に客は来なかった。定刻に女店員に「どうぞ」と入店を促された。厨房には男の店主1人。接客の女店員1人。客席は厨房前一列のカウンター7席のみ。口頭で注文。料金後払い。後客1人。

220527ayuramen00220527ayuramen01 鮎ラーメン 二子玉川本店 『鮎◯ゴトラーメン』1150円

15年前注文した時と同じ焼き鮎が丸ごとのったラーメンを注文した。提供時女店員に「鮎は全て骨抜きしてあります」と説明があった。そりゃその作業は大変だね。姿はそのままの状態なのに。一夜干しで焼いているのかな?やはり迫力のビジュアルだった。今度は綺麗に写真に納める事が出来た。

220527ayuramen02

麺は中細縮れ麺。具は白髭葱、蓼の葉、海苔1枚、そして鮎の一夜干しを焼いたもの。スープは非常に淡い味付けの透明な塩スープ。微かに出汁を感じるくらい。焼鮎をほぐしていくとその焼いて焦げた部分がバラバラになっていくのだが、そうなると焦げた味に持っていかれるくらい。美味しい事は確かだけど、それはラーメンのそれではなく、鮎料理としてのものに感じた。満足して店を出る事は出来た。

220527sky01

駅に戻り大井町線で自由が丘に出て帰路についた。夏が近づいているのが感じられた。その前に梅雨が来るか…。

夕二子玉

220527futakotamagawa01

金曜平日。朝の通勤時は雨と強風にやられたが午後には雨が止んで晴れ間が出てきた。結構蒸し暑い。早出出勤の定時退社日だったので帰宅途中田園都市線に乗り換え二子玉川まで出てみる事にした。乗り換えで何度か降りたが改札を出るのは15年ぶりになる。同じ多摩川沿いなのに蒲田とはだいぶ雰囲気が違うねぇ。

今回も久々訪問シリーズ。でもその店の夜営業開始まで時間があるので別の店に立ち寄る事にした。改札を抜けて歩いて3分くらい、高速道路の高架下をくぐって二子玉川商店街通りといういい雰囲気の通りにある『いっせいらーめん』という店に狙いを定めた。初訪問の店だ。詳細の創業の年は不明だがこの地で20年以上営業を続けているらしい。早速入店。券売機は無いんだ。今どき珍しい。厨房には男の店員1人。客席は厨房周りにL字型カウンター13席。感染防止用の仕切り有り。コップが置かれた席に着席して口頭で注文。先客2人…と思ったら1人は賄い食事中の店員だったようだ。後客ゼロ。店内隅上にテレビが設置されニュースを流していた。

220527issei00220527issei01 いっせいらーめん 『黒らーめん』850円

初訪問の店は筆頭に屋号を関するメニューがあればそちらを迷わず選択するのだが、今回は何故か黒らーめんというのを注文した。麺はかために茹でられた中細ちぢれ麺。具は薬味葱とメンマ数本、海苔1枚、脂身の多いバラチャーシュー1枚。デフォルトで味玉丸1個入っているのは嬉しいね。そして予想通り真っ黒なマー油がたっぷり入ったスープ。ニンニクの粒粒を感じる。でもね、熊本ラーメンとは違っている。そして何かやけに美味いんだよ。マー油の味が支配的ではあるんだけど全然飽きが来ない習慣性を感じさせる美味さだ。元はあっさりした醤油鶏豚骨スープらしいが、それとマー油の味が絶妙に合っているんだろうね。連食予定なのにほとんどスープを飲んでしまったほどだ。支払いを済ませ大満足で退店した。

2022年4月22日 (金)

世田屋再

『らーめん せたが屋』。2000(平成12)年創業。まだ背脂チャッチャが優勢だった環七ラーメン戦争に、鰹をガツンと効かせた魚介醤油ラーメンで真っ向勝負をし大行列を生じさせた超有名店。その後様々なブランドのラーメン店を立ち上げ一大勢力を形成した。そして約6年前の2016年6月に突如「吉野家HD」傘下になり業界を驚かせた。そんな『せたが屋』の原店になる駒沢本店に我はこのブログを開始して間もない2006年8月13日に訪問している。その時は覚えたての猿が如くラーメン食べ歩きに狂っていたので「せたが屋グループ三連食制覇だ!」と意気込み昼営業の『ひるがお』、今は無き『豚そば家大大』と食べ歩いた後に本命の『せたが屋』に訪問した。『せたが屋』が夜営業のみだったから自ずと最後になってしまい胃袋に余裕があまり残っていない時間に食べてしまったのであまり印象に残っていない。なのでもう一度『せたが屋』のラーメンを食べて再確認してみたくなった。空港や商業施設内の店舗ではテンションが下がるのでやっぱり環七沿いにある本店でだ。しかし調べてみたら本店は未だに昼は塩専門の『ひるがお』で営業していて『せたが屋』は夕方5時からの夜営業のみだった。あれだけグループの店舗を広げていたのでてっきりそれぞれ店舗を分けていたかと思っていたのだが、同一店舗昼夜二毛作ラーメン店のパイオニアは継承しているようだ。だったら会社帰り無理矢理来るしかないなーと金曜の退社時間を待ちわびる事になった。

220422kannana01

昨日までの雨の日々から一転して夏日となった金曜平日。今日は早出出勤の定時退社日だったのだが間際に捕まって出遅れてしまった。それでもまだ日が沈む前に駒沢大学駅に降り立つ事が出来た。玉川通りから環七通りに出て駅から歩く事約10分で店に到着した。営業開始から50分過ぎたあたりだったかな。店前に待ち客無し。早速暖簾を割る。厨房に男の店員3人くらい。入口脇の券売機で食券を購入して客席を見ると、あれ?客席に誰もいないぞ?客席は厨房前に一列5席、背中合わせの壁側に一列6席のカウンターと4人がけテーブル席1卓。意外とこじんまりした客席スペースに我1人案内され客席に座る。後客が来る気配がない。16年前の初訪問時は開店前に行列が生じていたのに…。あの『せたが屋』、今はこんな感じなのか。

220422setagaya00220422setagaya03せたが屋 駒沢本店

『せたが屋らーめん』1130円+『赤の他人丼』280円=1410円

16年前の初訪問時と同じく屋号を冠した筆頭メニューを注文。いわゆる全部のせ。オススメと書かれた数量限定のサイドメニューも注文した。

220422setagaya01

麺かためを指定。多加水っぽいやや縮れた中太麺だった。自家製麺らしい。具はきざみ葱、大きめの柔らかメンマ、岩海苔、海苔1枚、雲呑1個、味玉丸1個、脂身の多いバラチャーシュー2切れ。スープは鰹をガツンと感じる魚介醤油。あえて魚感を前面に出した『せたが屋』原点の味。正直今となっては他の店でもよく提供され既視感のあるスープだけど、こちらがオリジナル。そしてその貫禄を感じたよ。感心したのは屋号を冠したメニューだけあって、一見具材が多く見えるけど、結構良いバランスで構成された仕上がりだった事。これで完成系なんだなと納得させられた。通常のラーメンは廉価簡易版だったのではと思った。特に岩海苔が良い仕事をしていたし、脂多めで厚いがトロトロのチャーシューは魚が前面に出していた分を補うように活躍していた。我の好きな玉ねぎの角切りも頼めば無料提供されたし、ガツン汁を足せば味が希薄になってしまうのを防げるし。満足度はかなり高い一杯だった。220422setagaya02

赤の他人丼。オーブンで焼いてカリカリになった焼豚をほぐしたものをご飯にのせて卵黄を加えたもの。卵黄が異様に大きいのだが特殊な卵なのかな?それを潰して混ぜて食した。カリカリとトロトロがご飯にまみれて楽しい食感を生んでいて美味しかった。サイドメニューとしてなかなかの完成度だった。

220422setagaya04

ガツン汁と玉ねぎ。頼めば提供される。でも何故か頼んでも提供が遅かった。それ以前にラーメンを提供されてからサイドメニューが提供されるまでのタイムラグもかなりあった。同時に出せとは言わないけど、客は我1人で店員が複数いるのだからラーメン完成後にサイドメニューを作り始めるような事はしないで欲しかった。おそらく『ひるがお』担当の店員が退店するタイミングだったのだろう。厨房内で店員同士で大声で話すのは別にいいよ。客が来ないで暇なんだろうから。でもオーダーが入っているのだから会話よりそれを優先して欲しかったというのは感じたね。結局後客は現れなかった。ごちそうさまを言って店を出た。大森駅行きのバスに乗り30分以上かけて駅に到着し京浜東北線で横浜へ向かい家路についた。

2022年4月15日 (金)

勢得再訪

朝からシトシト雨が降る金曜平日。午後2時からの通院の為予め有給休暇を取得していた。生憎雨の1日になりそうだが午前中は自由に使えるので都内に出てみることにした。

本ブログを書き始めた2006年頃訪問したラーメン店へ再訪問するシリーズを続けているのだが、そうなるとどうしても今の時流とは違う当時主流(?)だった魚介豚骨ラーメンの名店を再訪問する機会が多くなっていった。『おかべ』@川崎に始まり『こうかいぼう』@門前仲町、そして先週再訪問した『麺屋吉左右』@木場でとどめを刺された。今更も今更、すっかり魚介豚骨ラーメンに魅了されてしまったのだ。なので今も営業を続け、しかも日々行列を生んでいる魚介豚骨の名店へ、あの頃に戻ったかのようにラオタ全開で都心へ遠征してしまう事にした。雨の平日昼間であれば行列も短くなるだろうから、より好都合だ。

最初の目的店は『勢得』だ。2001年3月27日に荒川区町屋で開店したらしいが、行列の苦情で一度閉店し2007年12月1日に世田谷区に移転再オープンした。場所は小田急小田原線と東急田園都市線のちょうど中間あたりを走っている世田谷通り沿い、千歳船橋駅と用賀駅の中間あたりにあり、公共交通機関で横浜から行くとなると都心にありながら結構難易度の高い場所だ。横浜からだとみなとみらい線F特急で渋谷経由で田園都市線に乗り換え三軒茶屋駅で下車し、あとはバスで店の近くまで行った。店に到着したのは開店5分前。あれ?店前には誰もおらずガラス張りの店内にはブラインドが下まで降りて見えなくなっていた。これは平日訪問で多い臨時休業にあたってしまったか…と思ったけど、臨時休業を知らせる張り紙などなく、逆に今月の休業日を知らせるカレンダーが貼られていて今日は営業予定となっている。とりあず開店時間まで待ってみようと店前で待っていると我の後ろにもう1人おじさんが並んだ。結局開店予定時間を5分くらい過ぎた頃に店主がブラインドを上げ入店を促してきた。良かったよ。男の店主1人が厨房に立ち他の店員はいない。店内隅の券売機で食券を購入し着席して食券を店主に渡した。客席は厨房周りにL字型カウンター11席。感染防止用仕切り有り。後客はどこから現れたのか次々と来店し我のラーメンが提供される頃にちょうど満席になった。

220415seitoku00220415seitoku02 自家製中華そば 勢得 『得勢ラーメン』1230円

メインはつけ麺だが相変わらず我はラーメンが好きなので、約13年半前に初訪問した時と同じメニューを注文した。相変わらず店名を逆にして特製盛りのメニューにしていた。当時は麺少なめ注文していたが今回は朝飯を抜いてきたのでレギュラーサイズのままだ。

220415seitoku01

今日はやや肌寒かったせいか、後客の注文はラーメンがやや優勢だった。なのでラーメンを注文した客から提供された。まず目を引いたのは提供時から崩れているほど柔らかい巨大チャーシュー。結局食べ終わる最後くらいまで肉片は残っていたほど。他の具はきざみ葱と柔らかメンマ、海苔1枚、茹で卵丸1個。麺は中太でやや波がかった自家製麺。並で250gもある。厨房隣部屋に製麺機が置いてあった。スープはこれまで再訪問で食べた魚介豚骨とは異なりかなり醤油が強く出た魚介豚骨醤油スープ。隣客が「味薄めで」と注文したのが理解出来たよ。店主は『東池袋大勝軒』『べんてん』@成増に影響されつつ独学で店を出したとか。魚介醤油が元でそこから独自変化させたからなのだろう。そんなわけでスープは飲み切ることは出来なかったが、具と麺は食べきって大満足で店を出た。

2022年2月24日 (木)

新中華麺

220224nakameguro01

つくばエキスプレスに乗り柏の葉キャンパスから北千住駅まで移動し日比谷線に乗り換えてから約45分、中目黒駅に到着した。せっかくの平日休暇、堪能する為もうひとつ気になっていた都内の店へ足を運ぶ。今度は東急中目黒駅から徒歩1分の好立地にある『中華そば えもと』だ。以前は『らーめん恵本将裕』という店名で営業していたが昨年3月8日現在の屋号に変えリニューアルしたそうだ。店は半地下にある。店前に人はいないのでそのまま入店。入口に券売機があり食券を買い一列7席のカウンター席に移動するとちょうど満席状態。カウンター後ろに長椅子が置かれそこで待つよう店員に言われた。その男の店員1人のワンオペで大変そうだ。でも接客や口調は優しく丁寧。5分くらい待って先客が退店したのでそこに案内され着席。水、箸、レンゲはセルフ。後客は7人くらい来て長椅子待ちで順番に案内されていた。

220224emoto00220224emoto01中華そば えもと 『中華そば』800円

筆頭基本メニューを注文。麺は黄色い中細やや縮れ。「新宿だるま製麺」の木札が入口に掲げられていた。具はきざみ葱、細切りメンマ数本、ナルト1枚、サイズがバラバラなチャーシュー4,5枚。丼が雷文縁ということもあって見た目は完全に昔ながらの中華そば。でもスープを一口飲んだだけで全く最新の中華そばである事が理解出来た。煮干が嫌味なく優しく感じられる醤油スープ。ちょっと唇が油っぽくなるのを感じるのは永福町大勝軒っぽくもある。叉焼は適度なかたさで肉感と自然な甘さを感じられ地味だけど上質なやつ。というか全てが地味なんだけどとても美味い。懐かしさを感じるのは見た目だけど、それとは全くの異なる上質な一杯で大満足だ。でも残念な事に今年11月30日に閉店する旨の張り紙が店内壁に貼られていた。複雑な気分になりながら調理中の店主の背中に「ごちそうさま」と言い階段を登り店を後にした。

そのまま駅に戻り後は帰宅するのみ。良い休暇の時間が過ごせた。

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

ラーメン(神奈川県>横浜市>中区) ラーメン(神奈川県>横浜市>西区) ラーメン(神奈川県>横浜市>南区) ラーメン(神奈川県>横浜市>港南区) ラーメン(神奈川県>横浜市>磯子区) ラーメン(神奈川県>横浜市>金沢区) ラーメン(神奈川県>横浜市>鶴見区) ラーメン(神奈川県>横浜市>神奈川区) ラーメン(神奈川県>横浜市>港北区) ラーメン(神奈川県>横浜市>旭区) ラーメン(神奈川県>横浜市>戸塚区) ラーメン(神奈川県>横浜市>都築区) ラーメン(神奈川県>横浜市>泉区) ラーメン(神奈川県>横浜市>保土ヶ谷区) ラーメン(神奈川県>横浜市>栄区) ラーメン(神奈川県>横浜市>瀬谷区) ラーメン(神奈川県>横浜市>緑区) ラーメン(神奈川県>横浜市>青葉区) ラーメン(神奈川県>川崎市南部>川崎区・幸区) ラーメン(神奈川県>川崎市中部>中原区・高津区) ラーメン(神奈川県>川崎市北部>多摩区・麻生区・宮前区) ラーメン(神奈川県>県央東部>海老名市・大和市・座間市・綾瀬市・寒川町) ラーメン(神奈川県>県央西部>厚木市・伊勢原市・秦野市) ラーメン(神奈川県>北部>相模原市・愛川町・清川村) ラーメン(神奈川県>横須賀三浦地区>横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町) ラーメン(神奈川県>湘南地区>藤沢市・茅ヶ崎市・平塚市) ラーメン(神奈川県>西湘地区 小田原市・箱根町・湯河原町・真鶴町・他) ラーメン(東京都>23区都心部>千代田区・中央区・港区) ラーメン(東京都>23区副都心部>新宿区・豊島区・文京区) ラーメン(東京都>23区北部>練馬区・板橋区・北区・荒川区・足立区・葛飾区) ラーメン(東京都>23区東部>台東区・墨田区・江東区・江戸川区) ラーメン(東京都>23区西部>渋谷区・中野区・杉並区) ラーメン(東京都>23区南部>品川区・目黒区・世田谷区) ラーメン(東京都>23区南部>大田区) ラーメン(東京都>町田市) ラーメン(東京都>多摩地域&島嶼部) ラーメン(北海道地方) ラーメン(東北地方) ラーメン(関東地方・東京 神奈川県以外) ラーメン(東海地方) ラーメン(甲信越・北陸地方) ラーメン(関西地方) ラーメン(中国地方) ラーメン(四国地方) ラーメン(九州・沖縄地方) カレー(神奈川県) カレー(東京都) カレー(東京&神奈川以外) 孤独のグルメ 心と体 旅行・地域 日記・コラム・つぶやき