釜鰻三福
先日YouTubuで「ひつまぶし」を紹介している動画を見た。美味しそうだった。振り返ってみると我は今まで「ひつまぶし」を食べた経験がない事に気がついた。なので、どうせなら本場で食べておきたい!と今回名古屋訪問の目的のひとつとして設定していた。
吹上から地下鉄を乗り継いで金山駅へ戻ってきた。駅南口を出て歩いて1,2分の場所にいかにも老舗といった佇まいの店舗がある。1950(昭和25)年創業の『三福』だ。店前に到着すると待ち客は無し。早くも香ばしいいい香りがする。早速入店。店内も年季の入った感じでいきなり狭い。その小さな厨房にはおばあちゃん、お母さん、息子の家族に見える3人。その前に一列のカウンター7席のみ。満席だったがちょうど前客が退店するタイミングだったので端の席に案内された。ラッキーだ。コートをハンガーにかけてリュックを横の予備椅子に置いて着席した。口頭で注文。後客もやって来たが前客と良いタイミングで切り替わり常に席は埋まっていた。提供を待っている間奥の方から客がやって来て会計を済ませていたので、奥か2階に座敷席があるのかも知れない。
この店のひつまぶしの特徴は、お櫃ではなく釜で提供される。故に釜まぶしと言われる。
肝吸いと香の物、きざみ葱、わざび、山椒、抹茶塩、茶碗とお茶の入った急須がほぼ同時に提供された。お茶は飲む用も一緒になっていると説明された。
釜の中には細かく切られた鰻がたっぷり。蒲焼に比べると小さめで炙る過程で端がカリカリになっているようだ。
事前に得た知識通りにまず一杯目は普通に茶碗によそってそのまま食す。蒲焼同様の味わいだが食感は少し違った。ふっくら感は希薄でサクサク感強めな印象。
二杯目は葱や山椒等の薬味を入れて投入。まあこれもあまり変わらないね。
最後の三杯目にお茶漬けにする。今はだし汁を使う店が多いと聞いたが、ここは老舗だけあって急須から日本茶を茶碗に注ぐ。あー、ここで初めて蒲焼とは違う味と食感になった。なるほどねー。面白い鰻の食べ方だ。けれど最初だからマニュアルを忠実に守ろうとして食事を楽しむ気持ちは減少してしまったかな。食べ慣れてくれば分割する割合等コントロール出来るのだろう。最後に空になった茶碗にお茶を注いでゆっくり飲んでおしまい。老舗の雰囲気も我好みで、その中で良い経験が出来て満足だ。現金で支払いを済ませて店を後にした。我が店を出ると店に入ろうとした客とすれ違った。何なんだ、この奇跡のタイミングは。









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