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2024年1月 6日 (土)

下館再訪

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正月明けの三連休初日。朝から快晴の土曜休日。まだ正月気分が完全に拭えず放っておくとダラダラと家で過ごしてしまいそうなので、思い切って遠出をしてみる事にした。

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茨城県筑西市に「下館ラーメン」というマイナーな地ラーメンが存在する。ご当地ラーメンマニアな我は12年前に訪問済みだったのでクリアしていると思っていたのだが、実は鶏皮の別トッピングをしてこその下館ラーメン!それを注文しないと未食扱いになる!という情報を昨年知った。訪問した当時は鶏チャーシューがのるのが特徴程度の理解しかしていなかったので、そんな追加トッピングなど存在すら知らず基本メニューのまま食していた。これはもう一度下館まで行かなきゃいけないかなーと昨年からずっと考えていたんだよ。下館は遠いが良い天気だし行ってみるか!と怠けがちの自分を鼓舞して朝7時過ぎには家を出た。

JR下館駅は水戸線の駅。この水戸線が単線で1時間に1本しか出ていないので結構難易度が高いのだが、とりあえず小山まで早めに到着してしまえばこっちのものだ。なので横浜から宇都宮線直通の新宿湘南ラインで小山まで乗り換え不要で向かう事にした。と・こ・ろ・が!埼玉の久喜駅に到着したところで人身事故による長時間の運転見合わせが生じてしまった。運転再開した時には77分遅れというアナウンスだった…。この待ち時間、結構堪えたね。せっかく早起きして家を出たというのに…。予定より大幅に遅れて駅に到着。急いで目的の店へと向かった。

240106shimodate002240106road001 下館の町は典型的な地方都市で、駅前に大きな市役所やら、正面の大通り沿いにはピカピカのガラス張りの大きな美術館やら、いわゆる「ハコモノ」の公共施設が目立つので一見つまらなそうな町並みにみえるんだけど、ちょっと角を曲がって脇道に入ると昭和40~50年代を思わせる良い雰囲気の光景が現れてなかなか面白かった。240106sakurai04

駅から歩くこと10分弱、最初の目的店『さくらい食堂』へ到着した。12年前にも訪問しているが、下館鶏皮トッピング発祥の店がこの店らしいので再訪問する事にしたのだ。これがまた渋い佇まいでね。創業1940(昭和15)年という。地方遠征で目的の店に辿り着けた喜びも増すというものだ。まずは暖簾がかかっていたので一安心した。正月休業が明けて営業しているのかはSNS等でも情報は拾えないのが地方の食べ歩きだ。ある意味賭け勝負で今日やって来たからね。店の対面に6人くらい待っていたが列を作って並んでいる様子ではない。店入口の注意書きをよく読んでみると、店前の坊にかけられた番号札を1グループ1枚持って番号を呼ばれるのを待つシステムになっているらしい。早速1枚引き抜き呼ばれるのを待った。

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店の前で35分くらい待ったところでようやく呼ばれた。その時には正午をとっくに過ぎていた。厨房には初老と中年のおじさん2人とおばあちゃん店員の3人。外の店構えも渋かったが店内も渋い!石油ストーブで暖を取っていた。今日は季節外れの暖かさだったのでちょっと距離をとった席に着席した。客席はテーブル席が3人卓1つと4人卓3つ。座敷に4人卓ひとつ。おばあちゃんに口頭で注文。

240106sakurai00240106sakurai01 さくらい食堂

『ラーメン』700円+『とり皮』150円=850円

筆頭基本のラーメンに、今回こそは!のとり皮トッピングを注文。そうしたら強烈なビジュアルの一杯が提供された。

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麺は中細やや縮れ麺。具は多めのきざみ葱、平メンマ数本、ほうれん草、ナルト1枚、茹で玉子半分、鶏チャーシュー2枚。そして別トッピングで追加された甘辛く煮た鶏皮の山。スープは結構ハッキリした濃いめの醤油の味がする。そこに鶏皮から出汁と脂とじんわりくる。鶏皮のコリコリとした食感も良い。鶏皮ののったラーメンってありそうでなかなかないのではないか。結構なボリュームなのだが卓上から胡椒を投入したりするとこれがまた抜群に味わいが良くなり箸が進む。昔のラーメンって何で胡椒がこんなに効くのだろう。スープこそ残したものの、それ以外は完食の大満足。おばちゃんのところに行って番号札を差し出し支払いを済ませ退店した。この店も高齢化が顕著に進んでいるので、たとえ人気があろうとも今後継続できるか安心出来ない状況が垣間見えた。今再訪が出来、間に合って良かったなと思い店を後にした。

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