銘店奇跡
辿り着いた週末金曜。今日も暖かかったなー。コートの前は外して歩いた。週末は天気が下り坂になるそうだが。
せっかくの週末金曜。どの店に食べに行こうか検討したところ、結局ラー博を選択した。今期間限定出店している『春木屋』と『すみれ』というラーメン史に確実に名を残すだろう銘店の、現在の出店形式がどう考えても希少価値が高過ぎると思えたからだ。前回訪問時に記述したとおり『春木屋』荻窪本店の方は経営権を外部に譲渡してしまっているが、郡山分店の方は厳しい師弟制度の元で暖簾分けを許された一番弟子、二番弟子、三番弟子が集って、おそらくは社会現象を巻き起こしていた頃のものに近い『春木屋』の中華そばを提供しているからだ。一方の『すみれ1994』は、村中社長が厨房に立って、更には既に暖簾分け独立したかつての弟子を呼び寄せて順番にペアを組んで30年前の製法の味噌ラーメンを提供している。これらは商業的理由を超えたところで奇跡的に実現に至っているようにと思える。そして厨房を見れば実際にその光景が見られるので単なるポーズではないのは明白だ。1月から2月の期間は体感的に毎年恐ろしいくらいのスピードで時間が過ぎてゆく。手遅れになる前にもう一度、またとないこの機会を味わっておくべく退社後の帰宅途中ラー博へ足を運んだ。
まずは地下2階の『春木屋』へ。店前に待ちはなくスムーズに食券を購入出来たが店舗内の席は埋まっているようで、初めて店外のテーブル席へ案内された。
『中華そば』1000円
今回は基本メニューをレギュラーサイズで注文。4分くらいの待ちですぐ提供された。
やっぱり一般的な昔ながらの醤油ラーメンとは一線を画すラード感とニボ感が『春木屋』の中華そばだ。それに若干茶色いブリブリの縮れ麺の食感がたまらない。定冠詞付きの中華そば。ラーメン博物館を名乗る以上この一杯が提供されるのは必須だよなと改めて思った。大満足で完食した。
地下1階への階段を登ってすぐの店舗にある『すみれ1994』。店前に待ちはなかったので食券はすぐに買えたが、後ろを見ると5,6人並んでいた。店内が満席らしかったが2分ほどの待ちで店内に案内された。しばらく店外待ちが続いていたからタイミングが奇跡的に良かったんだな。
2杯目で濃厚味噌はレギュラーでは厳しいだろうと判断しミニで注文。結果的に判断は正しかった。味も油も濃かった!
こちらも昔ながらの味噌ラーメンとは一線を画す、強烈なインパクトを記憶と胃に刻みつける一杯。雪深い冬の札幌でこんな熱々の濃い一杯を食べたら、そりゃたまらないだろうなー等と想像しながら食べた。ハーフでも関係なく大満足で退店した。胃に熱々のものがある感覚がなかなか消えない心地よい一杯だ。今日は気温はそれほど低くはなかったのでコートは手に持ってラー博を後にした。この奇跡的な2つのラーメンを各々2度も味わえた我はラッキーなんだろうなーと思いつつ家路についた。ようやく明日から休みだ!
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