辻堂丸喜
朝から快晴の土曜休日。天気予報では夕方降雪があるとされていたが信じられないくらい良い天気だった。
こんなに天気が良いと少しは遠出をして散歩してみようかなという気になって家事を済ませ早々に家を出た。電車に乗って向かったのは久々の辻堂駅。駅から約1.5kmほど海の方へ南下したところにある『MARU喜』という店だ。この店『元祖スタミナ満点ラーメン すず鬼』の「スタ満ソバ」を丸パク…インスパイアしたラーメンを提供していると知り興味を惹かれた。店主は『せたが屋』で長年修行を積んだ後この店を構えたらしい。修行先のラーメンとは全く違うラーメンだし、2022年10月6日オープンというからインスパイアとしても早めに舵を切っている事からよっぽど店主の好きなラーメンだったのかな。新店と言うには微妙だけど、久々にそういった種類のラーメンを食べたくなったので訪ねてみる事にした。個人的に今年の食べ歩きの裏テーマは「満足感を求めて」にしたからね。
ラーメンと同じくらいに、見慣れぬ町を歩いて気分転換するのが目的だったりするので散歩を楽しみながら店へと向かった。久々にこちらの方に来てみるとやっぱり湘南って雰囲気を感じるよ。それっぽい店構えをした店が多く並んでいるし、ウエットスーツを着たままサーフボードを持って自転車で海へと向かう人を数人見かけた。後発的なイメージだとしても、その雰囲気を愛する人達が集まって移住して自発的に街づくりをしていくからこうなるのだろうなー等と考えながら店へと向かった。
土地勘はほぼ無いし店もどれくらい人気なのかの情報も得ていなかったので早めに出発したら開店予定の20分ほど前に到着してしまった。流石に店前には誰もいなかったが、暖かな日差しを浴びる事が出来る場所だったので寒さもそれほど感じないで開店を待つ事が出来た。開店5分前くらいから後客が後に続くようになった。定刻に開店し店主に入店を促された。店内隅にある券売機で食券を購入して適当な席に着席した。内装も白壁と木の床でどこかお洒落な雰囲気。厨房にはキャップを被って無精ひげの渋いサーファーみたいな雰囲気の中年店主1人。湘南の憧れを抱いてここに店を構えたタイプかな?客席は厨房周りにL字型カウンター8席と4人がけテーブル席1卓。後客は続々来店して満席になっていたが良いタイミングで回転して外待ちは生じなかった様子。エプロンとか荷物カゴとか他客はどこからか出してきて使っていたが我には場所がわからず膝の上にコートを畳んでラーメンの提供を待った。
『スタミナラーメン辛』1100円+『うずらの玉子(3個)』60円+『生卵』60円=1220円
辛いver.のスタミナラーメンにうずらトッピング、つけ麺の要領で二度楽しめるよう生卵も付けて注文した。店主ワンオペで炒めたり煮たり様々な下準備が必要なのか20分くらい待ってようやく提供された。
おー、見事な「スタ満」ぶり。きざみ大蒜とおろし生姜、背脂が山のように盛られている。具は炒めた韮と玉葱。炒めた豚肉ゴロゴロ。トッピングのうずら3個。麺は見るからにゴワゴワの平打気味の極太麺。これは茹で時間かかるのも無理はない。スープは醤油濃いめの清湯だろうが食べていくと自然に背脂大蒜生姜まみれになっていわゆるスタミナ味になっていった。
食べ進めていくうちに辛さが足りないなー、これ本当にスタミナ辛か?と疑問に思っていた時店主に後から辛味噌玉がのった小皿を渡された。辛いVer.は自分で後から調整するタイプだったのか。入れ忘れたから雑に後で提供されたのか初訪問なので良く判らない。でもオリジナルの味も楽しめたし、辛さも自己調整出来たし結果オーライだ。これを使ってスープが徐々に辛くなっていくと、溶いた生卵に麺を浸けて食べると自然な甘みのギャップが生じてとても美味かった。辛Ver.は生卵必須クラスと思った。たっぷりと時間をかけて完食した。朝飯抜いて減っていた胃袋はすっかり満たされ大満足だ。その頃には額から汗がたれて何度もハンカチで拭っていた。丼をカウンター上に上げて店主に「ごちそうさまー」と声をかけて退店した。
駅に戻るとホームは大混雑状態。まーた新宿湘南ラインが遅延しているようだ。我が到着したすぐ後に電車はやって来たので逆にラッキーだった。横浜経由で桜木町のサミットで食料調達した後家路についた。予報通り夕方雨が降り始め横浜で初雪が観測されたそうだ。
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