再会名島
昨年より6日早く本日横浜の桜の開花が告げられた。そんな暖かな3月中日の水曜日。帰宅途中新横浜ラーメン博物館へ立ち寄った。目的は「あの銘店をもう一度」シリーズ第13弾として昨日から営業を開始した博多『元祖名島亭』だ。創業1987(昭和62)年。福岡市郊外に本店があった。我は新横浜ラーメン博物館の出店に先んじて2010年7月に本店を訪問している。それだけで意味もなくドヤ顔をしたくなってしまう。町外れにある良い雰囲気の博多ラーメン店だった記憶があるが、残念な事だが後継者不足、更には昨年6月に火災に見舞われ、店舗も老朽化し復活が困難なことから店主が同年7月に店を閉めてしまったそうだ。残念な事だ。ラー博には2015年2月から約2年の間出店していた。ラー博卒業後にはラー博から割と近い「ららぽーと横浜」に出店して現在も営業中。これは大手資本に屋号を売ってしまったパターンか…と調べたら、本店を閉めるだいぶ前、ラー博在籍当時くらいから既に『博多一風堂』を経営する「力の源ホールディングス」傘下に入っていたようだ。同グループのラー博への影響力、力関係が推測出来る。
今回の再出店に際し引退した元本店店主が復帰するという力の入れようだ。入館して地下1階の『名島亭』に直行。店外券売機で食券を購入し入店。店員は男4人女3人くらい。客入りはだいたい3~4割くらいが続いていた。
『のり玉子ラーメン』1100円+『塩チャーシュー丼』400円=1500円
標準のラーメンに海苔5枚味玉1個が付いた筆頭メニューにサイドメニューの丼ものを注文した。
暖簾に「長浜ラーメン」と書かれているが、実際のラーメンはどちらかというと久留米ラーメン寄り。店主は確かに『長浜一番』という長浜ラーメン店で修行したらしいが、自分の店を開店するにあたり久留米の『丸八ラーメン』という店に足繁く通い、久留米から羽釜を取り寄せ、呼び戻し製法でスープを作っていた。とは言え今や九州豚骨はお互いに影響を受けあって明確な線引が不可能になっているのが現状だから言ってもしょうがないか。フワッと豚骨臭が立ち上る。クリーミーでほのかな塩味も良し。葱は小分け葱のが本場感は出たかなー。味玉は黄身しっとり。ちょっと前に出店していた『麺の坊砦』とは似ているけど少し違う。九州豚骨ラーメンの奥深さを感じられた。後半にニンニククラッシュを投入してみたが必要なかったかな。個人的な好みではそのままのスープの味で十分美味しかった。
塩チャーシュー丼。ありそうであまり聞かないサイドメニュー名だ。塩チャーシューのきざみだけでさっぱりし過ぎないようにマヨネーズで味を調整されているのが上手いね。豚骨ラーメンに実に合うようになっている。これは『博多一風堂』っぽさが出た良いサイドメニューだ。セットで大満足で退店出来た。
また『博多一風堂』の話に戻すと、いずれ創業94年組としてラー博に再出店するのだろうが、今やこれほど店舗を展開していて、言ってしまえばどこでも食べられる『博多一風堂』のラーメンを入館料払ってまで一般客が食べに来るか?というのはラー博側も理解していると思うんだよ。最初は1994年当時の味を再現する!で押し切るのだろうがそれで3ヶ月間保たせるのは厳しいはず。となると過去ラー博で一風堂が手掛けた『NARUMI-IPPUDO』や『麺翁 百福亭』なんかを出店期間中に不定期に提供し始めるのではないか?と想像している。
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