再会谷口
どんより曇天の金曜平日。最高気温は14℃とこの時期としては暖かく何だか気持ち悪い天候だ。夜には雨が降るとか。
会社退社後、年をまたいで16日ぶりに新横浜ラーメン博物館へ赴いた。狙いは「あの銘店をもう一度」シリーズ企画第10弾として出店している高知県須崎市のご当地ラーメン「鍋焼きラーメン」の元祖『谷口食堂』だ。この店は昭和55年に閉店しており現存しない。しかし現地では「鍋焼きラーメン」を求める声が強く『谷口食堂』インスパイアの店が数店舗誕生し、今では須崎市の観光資源になっている。我はこの風変わりなご当地ラーメンと会いたくて2011年11月に高知県須崎に赴いている。その時は『橋本食堂』と『まゆみの店』という2軒訪れた。土鍋の中に黄色いストレート細麺が泳ぎ生卵が投下されたビジュアルは強烈な視覚的インパクトがある。それに加えて実際食べてみると鶏油が多めに出た鶏ガラ醤油スープとこの黄色いストレート細麺の相性が抜群に良く、我の中で大好きなご当地ラーメンの一つになった。こんな熱々の土鍋ラーメンが生まれたのが北海道や東北、北陸と言った豪雪地帯ではなく南国高知の田舎町に生まれたのかというのも面白いし。そんな魅力的な「鍋焼きラーメン」も我が知る限りでは首都圏で食べられる店は見つける事が出来なかった。よく考えてみれば土鍋で1杯づつ調理するのは大変だろうし、酷暑の夏場は売上は見込めないだろうしね。そう思っていたら我が高知須崎を訪れた約2年後の2013年にラー博が『谷口食堂』復活出店させると聞き小躍りしたよ。我がラー博を支持するようになったきっかけのひとつだ。それが10年越しに再会出来るのは嬉しい。場所は『大砲ラーメン』跡地。店前に待ち客はなく食券を買ってそのまま入店。食券を渡すと席は指定された。店員は男3人女2人。先客5人で後客は7人くらいだったかな。土鍋だけあって結構待った。
『鍋焼きラーメン並』850円+『ごはん小盛り』150円=1000円
レギュラーサイズにご飯小を注文。提供された時のビジュアルインパクトは他のラーメン店では得難いものだ。それに茶碗のご飯粒が輝いてるよ。高知の香り米「十和錦」だそうだ。
鶏好きにはたまらない一杯。やや甘めな味わいの鶏ガラ醤油スープと、パツパツした食感の黄色いストレート細麺のコンビネーションは素晴らしい。具はざく切りの青葱、ちくわの輪切り、コリコリした食感の親鶏肉。普通のラーメンからすれば異様な構成なのに、土鍋の中では全て正しく配置されているなって感じで違和感等全く無く収まっている。中央の生卵はまずご飯に引っ越しさせる。せっかくの美味しいスープが濁って味が変わってしまうから。麺を黄身に押し付けてつけ麺の浸け汁的に使って楽しんだ。鶏づくしの一杯。メチャクチャ熱かったので食べるのに苦労するけどやっぱり好きなだなー。大満足で退店した。出店中にもう一度訪れるのはほぼ確定。次は大盛り指定にするつもりだ。
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