爐黒拉麺
11月も半ばに差し掛かったというのに袖を捲り上げるほどのポカポカ陽気だった金曜平日。一週間の勤務を終え辿り着いたこの夕暮れ時。2週間ぶりにラー博へと足を運ぶ。ようやくだ。その間に2軒も新店が開店してしまった。まずは「あの銘店をもう一度」第7弾出店の『らーめん爐(いろり)』だ。ラー博開館2年後の1996年に最初の期間限定出店イベント「新横浜着全国ラーメン紀行」の第1弾出店として半年間のみ出店していた店らしい。本店は札幌にあり創業1951(昭和26)年の老舗店だという。我は札幌遠征を3回ほど行ったが事前情報収集でも引っかかる事が無かった。おかしいなー。という事でこの店は再会ではなく「はじめまして」になる。店入口のタッチパネル式券売機で食券を買うと即店内に招かれ「お好きな席へどうぞ」と案内された。店員は男3人女1人。先客4人後客4人。
『スペシャルらーめん』1300円
この店の看板メニューながら数量限定のスペシャルらーめんをレギュラーサイズで注文。一昔前だったらドン引きの値段設定。今ではもうそのショックは受け流せるくらい何もかも物価が上がった。本店でも1000円超えで提供されているようで、実際食べてみると帆立が丸1個入っていたり、チャーシュー2枚入りだったりと納得の価格設定だった。
何と言っても目を引くのはイカ墨を思わせるような真っ黒なスープ。実はスープ自体が黒いんじゃなくて、スープ表面を覆う焦がしラードの黒。表面を覆っていると言ってもたっぷりかかっているので食べ終わる頃までまだ真っ黒だった。麺は札幌の店らしく西山製麺の多加水縮れ中太麺。具は玉ねぎ、挽き肉、平メンマ数本、イカ、つぶ貝、帆立、浅利、チャーシュー2枚。スープは意外とサッパリした味わいの豚骨白湯がベースとなっていた。事前調査時はラードが表面を覆っているというから旭川の醤油ラーメンっぽいのかな?と想像していたがかなり趣が異なる面白い一杯だった。そして麺と具、熱によって、いかにも北海道らしさを感じさせるところも良かった。完飲完食、大満足で店を出た。
コメント