
秋分の日、金曜祭日。今日からまた三連休になるが本州近海で台風が発生し今夜から明日にかけて関東地方へ接近するそうだ。そんな感じなのでまた旅行計画をしていた人達は生憎の空模様だ。
我は現時点で旅行の計画は全くの白紙状態。その分ラオタモードへとシフトしている。でも以前と違うのは、新店開拓ではなく老舗店を再訪問する事に関心がある。先月末『丸長』目白店へ初訪問し、強烈な個性をもった「つけそば」と出会い老舗中の老舗『丸長』グループに改めて関心を持つ事になった。そうなれば1947(昭和22)年創業、本丸の荻窪本店にも再訪問しなければならないと考えた。なにせ前回訪問したのは15年前。ほとんど記憶に残っていない。荻窪本店を調査してみると、営業時間も短くなり臨時休業も多くなっていた。どうも店主が高齢の為らしく、存続が危惧される声も上がっている状況。先週まで入院の為長期休業していたようだ。この店は正にラーメンの文化遺産レベルの店なのだから存続を切に願う。
もし突然店終いになってしまい再訪が叶わなかったら物凄く後悔してしまうだろう。そう思い今日は必ず訪問しようと気合を入れて朝10時前、開店の70分も前には遥々横浜から荻窪本店に到着した。何故こんなに早く訪問したかというと、休日には大行列が生じ入れ替え制麺切れ御免で閉店してしまうという情報があったから。それでも流石に早過ぎたよなーと思ったら既に先客5人の列が出来ていた。その後について開店を待った。我の後ろにも20人を超える行列が生じているのが見えた。長いこと待っていると開店予定の15分前倒しでシャッターが上がり入店を促された。これは嬉しい。先客に続いて入店。厨房には店主と思しき高齢の男女2人とおばさん店員1人。跡継ぎ候補のような若い店員はいなかった…。客席は厨房前一列のカウンター8席と4人がけテーブル席3卓。客は勝手にバラバラの好きな席に座るが順番をキチンと記憶しているのは流石だ。口頭で注文。

今日は中華そば注文をまとめた後につけそばを調理するらしく、結局着席から提供まで30分待たされた。外待ちの客は相当待たされる事になる。頑張って早く来て正解だった。我が座った席は調理の様子が丸見えだったので面白かった。15年前の事忘れたと書いたが、調理風景を見ている内、当時もつけそばの調理時に、小鉢に様々なものを投入し丁寧にゴリゴリしてい印象的だったのを思い出した。変わらず続けている。素晴らしい。


丸長中華そば店 荻窪本店 『竹の子つけそば』880円
基本のつけそばのつもりだったが東池袋大勝軒でも「もりメンマ」が美味かったのを思い出してこれを注文した。何しろ朝食を抜いて長時間待っていてプラスアルファが欲しくなってしまった。

麺は老舗らしい、柔らかめに茹でられた中太縮れ麺にきざみ海苔がのっている。今のつけ麺と比較してしまうとちょっと弱いかな?とか思ってしまったが、つけ汁と合わさったら全然そんな事は感じなかった。

柔らかいメンマが大量に盛られたつけ汁。これでは麺が浸けられないのでメンマを麺側に移す。するといい塩梅で麺に味が染みて、メンマの食感と一緒に食べられる。これは良い食べ方を発見してしまったぞ。そしてつけ汁は酸味と胡椒の辛味が強烈な、老舗店らしからぬインパクト。油っぽく刻み葱が大量に入っている。目白店とは全く異なる味。退店した後もしばらく唇がピリピリしたほどだ。過激に味が振られていながら美味いというのはラーメンの魅力そのものだ。老舗の権威とか無関係にシンプルに美味しい。我としては珍しく時間をかけて味わって食べた。楽しみながら食べたからだ。最後は高齢の店主に割りスープをお願いした。あんなに刺激的な浸け汁が飲みやすく変化し完飲完食に終わった。大満足で支払いをして退店した。上の店外写真はその時のものだが、行列は道路の反対側に続いていた。これほどの人気なのだからぜひ良い跡継ぎを作って末永く営業して欲しいものだ。
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