カテゴリー

2023年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

« 2022年3月 | トップページ | 2022年5月 »

2022年4月30日 (土)

牛久大仏

220430ushikudaibutsu01

バオーン!!

という水木しげる漫画の効果音が心の中で木霊した。

念願の『ラーメンショップ牛久結束店』の訪問を終えたのがまだ11時10分頃。今日は休日でレンタカーも借りているのでこのまま家路につくのは勿体ない。牛久といえば牛久大仏!というわけで行ってみる事にした。

220430ushikudaibutsu00

凄い!遠目でその姿が現れた時にこの世ならざるものを感じたよ。

220430ushikudaibutsu02

大仏胎内拝観券800円を支払い敷地内に入る。1993(平成5)年に完成した、台座を含め全高120mのブロンズ立像だ。

220430ushikudaibutsu03

100mの巨人が現れたらこんなふうに感じるのか…。無意味に恐怖心が掻き立てられるな。

流石はゴールデンウィーク。中に入るまで大行列。ビニール袋を渡され靴をぬいでエレベーターで上昇し展望スペースへ。でも狭いスリットから覗く感じで眺望はあまり良くなかった。220430ushikudaibutsu06

220430ushikudaibutsu07

再び行列に並びエレベータで降りると中は無数の黄金の仏像が並んでいた…。

220430ushikudaibutsu05220430ushikudaibutsu04周りの公園を散策。天気が良く気温も過ごしやすく、大勢の客がいてゴールデンウィークの行楽気分を満喫出来た。念願の店も訪問達成出来たし心は満たされたよ。レンタカー営業所に戻り無事返車し家路についた。1時間45分かけて桜木町に戻りサミットで食料調達して午後3時半頃には帰宅出来た。良い休日時間が過ごせた。

牛久拉麺

220430ushiku02

ラーメンショップ牛久結束店。牛久駅から3.6km、近くにバス停すらなく周りには道路以外に何もない僻地と言っていい緑に囲まれた場所にポツンとある。そんなラーメンショップに連日行列が出来「日本一うまいラーメンショップ」等と言われている。美味いか不味いかは個人の味覚によるのでそこには疑問符が付くのだけど連日行列が生じているのは何か理由があるはずなのだ。それが知りたくてわざわざやって来た。

220430ramenshop05

店には開店1時間前にやって来た。行列の噂は聞いていたし何と言っても好天に恵まれたゴールデンウィーク2日目、早く到着するのに越したことはない。到着時既に車が3,4台停まっていたけど皆1時間前で油断して車中にいたままだったので我は早速車を降りて店前のベンチに座った。空気が良くまだ気温も高くなかったので日差しにやられる事なく快適に待つ事が出来た。とは言えラーメンショップに開店1時間前に並ぶというのは流石の我も初体験だ。

220430ramenshop06

シャッターが上げられ非接触の体温計とアルコール消毒液が店入口に出され定刻に開店。その頃には30人超えの人で賑わっていた。いくら人気でも定刻にきっちり開店してくれるのは当たり前とは言え素晴らしいね。順番を確認され我は1番のりで入店。入口脇に券売機が2台並んで設置されていて食券には番号が付いていて順番に客席に案内される。満席になったら店外待ちで番号で呼ばれるようだ。我は一番奥の席を指定され途中でセルフで水をコップに注いで着席した。厨房には男の店員2人と女の店員3人。接客は手際良く気持ち良い。客席は厨房周りにL字型カウンター16席。奥には座敷に4人席が3卓あるらしい。感染防止用のビニールの仕切りがぶら下がっているのが印象的。厨房の様子がまるわかりで調理の様子が眺められる。これも人気の一要素なのか?でもこれだけでこの僻地に行列は出来ないよな。

220430ramenshop00220430ramenshop04ラーメンショップ 牛久結束店

『ネギチャーシューメン』840円+『小ネギ丼』250円=1090円

ラーショといえばネギ。というわけでサイドメニューもネギづくしで注文。この店は自家製麺を使用し無料で太麺へ変更出来るというのも特徴。食券購入時うっかりボタンを押し忘れてたが、食券を渡す時言ったら対応してくれた。また「コテコテ」という背脂増しが100円増しで出来るが、過ぎたるは及ばざるが如しを経験上分かっているのでそれはしなかった。

220430ramenshop01220430ramenshop02丸見えの調理場の中央で1ロット6杯同時に背脂の雨を降らせていた一杯が提供された。具はワカメと海苔2枚、そしてラーショ独特の大量の長ネギのきざみの上に柔らかい小ぶりのチャーシューが6枚のる。そのネギから胡麻油の味がスープに移る。これほどたっぷりの背脂がかかったラーメンショップというのは初めてだ。それによってともすれば貧弱なスープに濃厚さが出ている感じ。そしてモチモチシコシコの中太麺。これも事前の想像以上に良い効果を生みラーメンとしての完成度を高めている気がした。スープこそ飲み干さなかったがジャンク感満載で間違いなく美味い。大満足だ。

220430ramenshop03

小ネギ丼はネギチャーシュー丼と基本同じ。ご飯の上に海苔の絨毯がひかれその上にネギとチャーシューのフレークがチョコンとのっている。これも胡麻油の味わいがよくてホカホカご飯に合っている。これを嫌いな人がいようか。ペロリと完食した。

背脂多めにしたり自家製麺にしたり太麺選択出来たりと客の要望に答えようと質の向上を常に心がける姿勢、それに接客、更にこのロケーション等様々な要因で「日本一のラーメンショップ」と言われている事が実感出来た。これは実際訪れてみないと判らない事だよ。ようやくこの難易度の高い店をクリア出来た事も含めて大満足!店員に「ごちそうさまでした」と声をかけ退店した。店の外には開店前以上の大行列が生じて賑わっていた。

220430ramenshop07

 

初山岡家

220430ushiku01

茨城県牛久市に「日本一のラーメンショップ」と言われる店がある、と言うのは遠方へラーメンを食べ歩くような狂者には情報収集の過程で自然に入ってくるので前々から興味はあった。でも地麺とは違うしな、と頭の片隅の倉庫へ入れて訪問は後回しにしていた。しかし今年はいよいよ訪問しなくっちゃなという機運が高まり訪問計画を温めていた。今日だけは朝から1日良い天候だと天気予報で言っていたので急遽牛久へ出発する事にした。色々調べたけど徒歩ではかなり難儀しそうだしレンタサイクルも無いようなので前日の夜レンタカーの予約だけはしておいた。明けて今朝は予報通り見事な青空と陽光が降り注いでいた。早速家を出て朝8時半には既に牛久駅に到着していた。字面からして牧歌的な雰囲気の土地名だけあって平坦なのっぺりした駅前だった。駅前通りをしばらく歩いてレンタカーを借りて出発した。でもまだ朝9時前。目的のラーメンショップの開店時間まで100分以上ある。なのでもう1店狙っていた店に訪問する事にした。24時間営業のあの店だ。

220430yamaokaya00

『ラーメン山岡家』。名前だけは聞いたことがある。何でも家系に似たラーメンを北は北海道、南は福岡まで主にロードサイドに150店舗以上展開している大型ラーメンチェーンだと。しかし横浜在住でマイカー未所有の我にとってはかなり縁遠い存在で、訪問する機会は一度として無かった。そんな『ラーメン山岡家』の記念すべき1号店が牛久駅と隣のひたち野うしく駅の間くらいにあるという。お弁当FCとして創業した株式会社丸千代山岡家が1988(昭和63)年に営業開始した店舗だそうだ。これは良い機会、しかも24時間営業!時間が有意義に使える!早速カーナビの目的地登録し店へと向かった。

店に到着したのは9時10分過ぎくらい。もちろん余裕の駐車場完備。車を止め早速入店。最近内外装変えたのか店内は白くて明るくて老舗っぽさは感じない。厨房には男の店員2人と女の店員2人。客席は厨房周りにL字型カウンター19席。店内隅にタッチパネル式券売機が2つ。先客5人後客6人。接客は適度な距離を保ちつつ説明も丁寧で感じが良い。

220430yamaokaya04220430yamaokaya01ラーメン山岡家 牛久店 『醤油ラーメン』690円

初山岡家体験!と言う事でとりあえずレギュラー筆頭メニューを注文。チェーン店らしく醤油・味噌・塩・辛味噌・限定と味もバリエーションに富んでいた。サイドメニューもギョーザ、チャーハン、ご飯もの等豊富で、これで24時間営業だったらそら強いわなーと思った。

220430yamaokaya02

家系同様に好みを確認されたので、ついつい我が家系で定番にしている「麺かため・油多め」で注文しちゃったんだよ。そしたらこれが選択ミスだった。具は家系同様、きざみ葱、ほうれん草、海苔3枚、チャーシュー1枚。麺はモチモチシコシコ適度なかたさの中太ストレート。スープは豚骨寄りの豚骨醤油。バランスが取れていてあえて万人受けするように作られている。最近よく見かける量産型家系より個人的には好みの仕上がりだ。ただこれは我の方の落ち度であるがスタンダードではなく油多め指定をしてしまった為かなりのラード感がのってしまった。スープ表層に目算で7mmはあるでろう透明な油層があった。次の機会があれば麺かため指定のみであとは標準にしておこう。これで我も『山岡家』のラーメンを知る事が出来て満足な気持ちで退店した。さて次こそ本番だ。再び車に乗り込み本命の店へと向かった。

2022年4月29日 (金)

雨休神田

3年ぶりに行動制限のかからないゴールデンウィーク初日。それでも我は旅行の計画は立てなかった。単純にそういう気分にならなかったからだ。こういう時は自分の直感というか感覚を信じた方が良いとこれまでの経験から判るので。それに天候も不安定のようで今日は昼から雨になるという予報だった。なので近場で済ませようかとも考えたが、せっかくなので都内に出るくらいはしよう。今日は神田まで足を伸ばした。またもやブログ開始時訪問して以来再訪問していない店巡りシリーズ。目的の店は『神田ラーメンわいず』。開店したのは2000(平成12)年3月。我はブログを書き始めて12日後の2006年6月7日に訪問して以来となる。当時職場の人に誘われて訪問した。全然ラーメンの事を分かっていない我は予め自分のラーメンの好みを伝えた上で教えてもらったのだが不安だったね。家系が好きとは伝えていたけどこの店は家系とは謳っていないからね。結果的には上質の家系っぽい一杯だったので高評価していた。でも機会に恵まれず今日の再訪問まで約15年10ヶ月の歳月が流れてしまった。

店に到着したのは開店30分後くらいだったが、既に満席で先客1人が店外待ちだった。この辺りはラーメン激戦区ですぐ近くに家系ラーメン店もあるのだがそちらはガラガラだったので人気のほどが伺える。でもこの店は相変わらず家系は名乗っておらず「濃厚旨口醤油」としか書かれていない。先客がすぐ退店するタイミングだったので1分程度の待ちで着席出来た。荷物は座席の上の棚に置き場があった。うなぎの寝床のように奥に長い店内。入口脇に券売機。厨房には男の店員3人。客席は厨房前に一列11席。後客も10人くらい来ていた。やはり人気店のようだ。

220429waiz00220429waiz01神田ラーメン わいず 神田本店 『玉子ラーメン』970円

初訪問時と同じメニューを注文。立地のせいか基本メニューも850円と高めの値段設定。15年前から270円も値上がりしている。当時はなかった「台湾まぜそば」と2本立てになっているらしい。しばらく待って提供された一杯は初訪問時からかなり変貌を遂げていた。当時は麺はストレート気味でスープもどちらかというと黄色っぽい色をしていたのだが、縮れが印象的な中太麺と濃いめの茶色のスープになっている。具は家系標準に近いが海苔は1枚だね。そしてチャーシューも燻製チャーシュー2枚に代わっていた。見た目は吉村家直系か武蔵家系に近くなっているが味もそれに近くなっている。見た目ほど醤油味は強くなかったけどね。だからライス必須という感じでもなかった。美味しかったけど少々お高いのが気になった。満足して退店。店外には客が雨の中待っていた。すぐ帰宅して午後は雨音を聞きながら昼寝をして休日時間を堪能した。

2022年4月28日 (木)

矢口渡懐

夕暮れ時の環八沿いを武蔵新田から矢口渡方面へと歩いた。次の店は創業から45年、環八で近隣の人達に親しまれているラーメンショップ『ラーメンビッグ』だ。ちょっと前に渦中の人となったフードジャーナリストを名乗るはんつ遠藤氏の著書「取材拒否の激うまラーメン店」でも紹介されていたのを思い出す。我は2006年11月18日に一度訪問している。今回約15年半ぶりの再訪問になる。でも店についてあれ?と違和感を感じた。頭の中に薄っすらと記憶されている店舗と違うからだ。後で調べたら3年前くらいに移転していたようだ。早速入店。厨房にはおじさん店員2人。客席は厨房周りにL字型カウンター10席。入口正面の券売機で食券を購入し適当な席に着席。店内の内装が白く保たれていて清潔な感じ。でもカウンター上にはゆで玉子がざるに山で置かれ1個50円と昭和を思わせる雰囲気を醸し出している。水だけではなくレンゲもセルフ。先客4人後客4人。いずれも常連のようで店員に挨拶と世間話をしていた。良い雰囲気の店だ。

220428ramenbig00220428ramenbig01ラーメンビック 『ラーメン』500円

筆頭基本を注文。麺のかたさを選べたのを忘れていたし聞かれもしなかったのでそのまま。それでも麺はややかために茹でられた縮れ細麺。具はほうれん草と普通の海苔2枚、分厚いチャーシュー1枚。薄っすら背脂が浮くスープは豚骨出汁の味わいがじんわりと感じられ美味しかった。食べる前は「しょっぱくて化学調味料たっぷりの味わい」を想像していたが良い意味で裏切ってくれた。縮れ細麺が良く合っている。実に美味しい。これが令和4年の春にたったの500円で提供されている驚き。約16年前から20円しか値上げしていない。驚かされたのはそれだけではなくチャーシューの分厚さだ。

220428ramenbig02

思わず写真を撮ってしまった。一杯500円のラーメンに入っている厚さじゃないんだよ。薄利多売の極地みたいな。常連客と密になっている分値上げ出来ないのだろう。ラーメン食べている間、食材業者が入荷してきて店員と「値上がったねー」「今新規客には売れない。常連のところにしか卸していない」みたいな会話をしていたよ。常連客もギブアップして閉店してしまうくらいだったら値上げを選択して欲しいと思っていると思うよ。悲しいけど。我は大満足して店を出た。再訪して本当に良かった。

220428yaguchinowatashi00

矢口渡駅から1駅で蒲田だけど電車に乗って家路についた。明日からゴールデンウィーク突入だ。

新田再懐

220428kanpachi01

このブログを書き始めた当時、我は蒲田駅から職場まで中古のスクーターで通勤していた。その足を活かして退社後大田区のラーメン店をほぼ毎晩訪問していた。自分に圧倒的に足りていないと当時考えていたラーメンに対する経験値を上げる為、それこそ質を問わず虱潰しという感じで毎晩新店開拓をしていた。大田区というのは昭和の高度成長期の原動力となった太平洋ベルトと言われた工業地帯の名残をそこかしこに感じさせている地域。特に産業道路や環状八号線沿いにはトラックの運ちゃんが通ってそうな、場末臭漂う名も知れぬラーメン店が「毎晩開拓しても尽きる事が無いのでは?」と思うほどたくさんあった。そんな店にGW前日の夕方の退社後に訪れてみる事にした。菊名から多摩川経由で武蔵新田駅に降り立った。駅の改札を出てすぐ、環八沿いの角に大きな看板を掲げるのは『ラーメン日本一』を名乗る店。屋号も看板も店頭ショーケースも昭和の匂いが漂っている。この店に我は2006年11月30日に訪問している。約15年半ぶりの再訪問だ。早速入店。厨房には店の制服を着たおじさん店員2人。店内も期待を裏切らず昭和っぽい。客席は厨房周りにL字型カウンター10席。4人がけテーブル席4卓。先客1人後客ゼロ。口頭で注文。料金後払い。

220428ramennihonichi00220428ramennihonichi03ラーメン日本一

『ラーメン』550円+『ハーフチャーハン』400円=950円

筆頭基本のラーメンに半チャーハンを注文。メニューには餃子、レバニラ炒め、エビチリ、唐揚げと一品料理が豊富でほぼ町中華店となっているようだ。

220428ramennihonichi01

麺はもちもちした食感の中太縮れ麺。具はきざみ葱、かいわれ、海苔1枚、柔らかメンマ数本、鶉の卵1個、チャーシュー1枚。写真では伝わりにくいが通常より大きめの丼で提供されており、とても550円とは思えないボリューム。そしてクラシカルな見た目に騙されたが、薄っすら魚粉がかかっていて魚介の味わいも感じるなかなか美味しい。食べる前は場末の、生姜を効かせたしょっぱめの鶏ガラ醤油と思って覚悟していたのだけれど、良い意味で裏切られた。

220428ramennihonichi02

半チャーハンはしっとりというかやや油多めというか。それでも具材たっぷりでアツアツで味も濃い目で問題なく完食した。ラーメンはボリュームがあったのでスープ完飲には至らなかったが十分満足して支払いを済ませ気持ちよく退店出来た。

一駅先の矢口渡駅近辺まで歩く事にした。正直環八の記憶は鮮明ではないのだが、大型トラックがビュンビュン通っている横で命の危険を感じながらスクーターを飛ばして毎晩ラーメン店を探していた頃の思い出が蘇ってきた。年齢を経る度に「懐かしい」という気持ちに抗えにくくなるものだ。他にもあの頃訪問して今も営業していた店も幾つか見つけたので武蔵新田にはまた近い内に訪れてみたい。

2022年4月24日 (日)

豚骨臭店

220424nishiwaseda02

世界でも屈指のラーメン激戦区である高田馬場駅周辺。大満足で『渡なべ』を出たのだがつい欲が出て連食する事にした。『博多ラーメンでぶちゃん』高田馬場本店。2018年6月1日にオープンしたそうだ。ここの店主は渡辺樹庵氏と共に「くさい豚骨ラーメンを作りたい」というテーマで豚骨ラーメンが臭くなる原因を追求する動画をYouTubeでアップしている。あ、動画を作っているのは渡辺樹庵氏か。内容も興味深いので我も視聴しているので今日はミーハー気分多めで食べ歩こう。店に向かっていたらコーヒーを片手に持った渡辺樹庵氏とすれ違ったよ。歩いて5分くらいで店に到着。入口のドアを開けると確かにしっかりとした豚骨臭が漂ってきた。厨房には甲斐店主と女の店員2人体制。客席は厨房前に一列、3席と6席のカウンター席。手前に4人がけテーブル席が2卓。うなぎの寝床のような店内で奥が見えなかったのでもしかしたらもっと客席はあるのかも知れない。先客5人で後客9人。口頭で注文し料金は後払い方式。

220424debuchyan00220424debuchyan01博多ラーメン でぶちゃん 高田馬場本店 『博多ラーメン』690円

筆頭基本メニューを麺「ばりかた」指定で注文。他に一品料理も提供していてラーメン専門にこだわるというより居酒屋的な立ち位置の店なのかも知れない。スープは泡立ち白濁した茶色をして天然の本物感が漂う。後は青ネギのきざみと大きめのチャーシューが1枚のっている。「あーいい感じの臭さのスープだねー」と思いながら何度も臭いを嗅ぎながら食したよ。我は子供の頃北関東でほとんど過ごしていたのに父親の仕事の関係で小学6年の半ばにいきなり北九州門司に転校した。その時近所にあったラーメン店の強烈な豚骨臭に吐き気を催し以降店前を通る時鼻をつまんで登校したものだよ。それからトラウマのように豚骨ラーメンが苦手になったのだが、約16年のラーメン食べ歩きが我をここまで成長(?)させたんだなーと感慨深い思いになったよ。本当に美味しい上質な博多豚骨ラーメンだと満足はしたのだけれど、連食だったし替え玉もせずスープも少し残して店を出た。再び西早稲田の駅に向かい副都心線に乗り渋谷で東横線Fライナー特急に乗り換え横浜に向かい家路についた。横浜に到着するまで雨に降られずにすんでよかった。帰宅後は窓の外の雨音を聞きながら昼寝をしてしまった。

渡辺二十

220424nishiwaseda01

西早稲田駅にほど近い路地にひっそりとある小さなラーメン店『渡なべ』が20周年を迎え、その記念の限定ラーメンを提供していると聞き、予定を返上してみなとみらい線に乗り込み西早稲田へと向かった。店主である渡辺樹庵氏に対する我の最初の印象は正直あまり良くなかった。それは当時ラーメン雑誌等を通じてラーメン店主ではなくラーメンプロデューサーとしてその名を知る事になったからだ。どうみても怪しい職業名。それでいてお洒落で格好つけているようでなんとなくいけ好かない。当時はそういった偏見で彼を見てしまっていた。それが後に我がご当地ラーメンを食べ歩くようになり、その関連情報を収集する中でその名を改めて聞く事になり、氏に対する印象が徐々に変わってきた。彼がラーメンが本当に好きで各地に食べ歩きに出かけている事を知り親近感を覚えた。それと同時に食べ歩きの中で印象に残ったラーメンを良い感じで再現してしまうので尊敬の念すら抱き始めた。ラーメンプロデューサーとしてではなく1人のラーメン店主としての圧倒的な力量を見せつけられたと感じたからだ。それでいて今もラーメンマニアの心も失っていないどころか、今も全開にしているのは凄い。好きなものでも仕事として接するとなかなかその気持ちを維持出来ないものなので。港南区にある氏のプロデュース店の『るい斗』『niるい斗』はその流れで我も好きな店になっている。

220424watanabe04

その彼の本拠地である『渡なべ』は2002年4月21日開業した。基本は魚介豚骨ラーメンを提供している。我は2006年7月8日に始めて訪れ、2014年5月17日に再び訪れている。色々書いているがその二度共提供された一杯の美味しさには感服している。このところ魚介豚骨系ラーメン店を再訪問している我からすれば三度目の訪問は必須だったのだが、良いタイミングで20周年記念の限定ラーメンの情報を聞いて馳せ参じた訳だ。今日は朝から雲に覆われた空模様で予報では昼過ぎには雨が降りはじめるという。早めに家を出て開店の約40分も前に店に到着したのだが、店前には既に7人の行列が出来ていた。この店の客席は8席のみなのでギリギリ初回には入れる。危ないところだった。定刻を2分ほど過ぎて小さな暖簾が出された。その頃には我の後ろに10人くらいの行列が出来ていた。順番に入口脇の券売機で食券を購入し着席。店には男の店員が3人。渡辺樹庵氏も我の目の前で監督者の立ち場で狭い厨房に立っていた。

220424watanabe00220424watanabe01渡なべ

『渡なべ20周年記念らーめん』1300円+『燻製味付玉子』150円=1450円

限定ラーメンに燻製味玉をトッピングした。今回の限定ラーメンのコンセプトは「もっと美味しい渡なべ」だそうだ。羅臼昆布を大量に投入し基本メニューをグレードアップさせた一杯だそうだ。

220424watanabe02

麺はもっちりした食感のややかために茹でられた中細ストレート。具はわけぎと白髭葱、この店の特徴のひとつである幅の広い柔らかいメンマ2枚、小さめの柔らか豚バラチャーシュー3枚。トッピングの燻製味玉は黄身に味が染み込んで甘くて美味しいやつだった。そして今回の限定の目玉である渾身の魚介豚骨スープ。レンゲで一口飲んでみて「これは…凄いな」と感じ、以降スープをすするたびに同じフレーズを心の中で繰り返す事になった。まるで上質のブラックコーヒーのような、深い旨味を感じさせるものであり、至高の魚介豚骨と言っていいものだった。スープの乳化に拘り脂を分離させず旨味を閉じ込める事を心がけて作ったという。正に!これぞ!と言った『渡なべ』の一杯に仕上がっていると思う。味変調味料としてきざみニンニクと酢を提供されたので好奇心に負け後半投入してしまったが余計な事をして後悔してしまった。そのもののスープが美味すぎたのでそれを損なってしまったからだ。それでもこのスープ一滴でも残してなるものかと丼を90°以上傾けて飲み干し完飲完食した。こんなの大満足するしかないよ。幸せな気分で店を出る事が出来た。店前には10人以上の行列が生じていた。

2022年4月23日 (土)

文庫魚豚

220423kanazawabunko00

朝のうちはどんよりと雲で覆われていたが徐々に晴れ間が出てきて気温は今日も急上昇してきた。布団も夏仕様にすべく干したくらいだ。

このところ魚介豚骨ラーメンを見直す食べ歩きをしていてその一環で今日の目的店は京急金沢文庫駅近くにある『うめや』を訪れた。2005(平成17)年3月24日に開店したそうでもう16年目に突入している。我は約10年ぶり三度目の訪問となる。店に到着したのは開店10分前くらい。あれ?何か前に来た印象と違うな。帰宅後調べたらいつの間にか移転していたみたい。誰もいなかったので店前のベンチに腰掛け開店時刻を待った。定刻に開店。入店を促され入口脇の券売機で食券を購入しようとしたらで電子マネー対応だったのでトライしたが何故か使えず結局現金払いした。厨房には男の店員1人と女の店員2人。入口は狭いが店内は広く抑えめだけどお洒落でどこか涼しげな店内空間だ。客席は厨房周りにL字型カウンター13席と4人がけテーブル席1卓。後客は開店までは1人だけだったのにいつの間にか続々食券を買う列が出来ていた。何人来たか判らなかったが我の退店時は満席だった。

220423umeya00220423umeya01 中華そば うめや 『特製うめやそば』 1000円

前回同様屋号を冠した特製を注文した。基本の魚介豚骨の他に塩や担々麺などもあった。麺はかために茹でられた細麺ストレート。後はきざみ葱と揚げ葱、海苔1枚、コリコリとした食感のメンマ数本、味付けが濃いめでしょっぱい味玉丸1個。香ばしい仕上がりのチャーシュー4枚。魚粉が浮くスープはやや魚介強め、醤油強め。こういう場合すぐ飽きるパターンが多いが何故か飽きずにレンゲで飲み続けてしまった。他店とは違う独自のスープ作り。流石は15年も営業を続けていたことはあるね。スープ一滴残らず飲んで完飲完食で大満足。気持ちよく店を出た。

駅に戻り早々に家路についた。

2022年4月22日 (金)

世田屋再

『らーめん せたが屋』。2000(平成12)年創業。まだ背脂チャッチャが優勢だった環七ラーメン戦争に、鰹をガツンと効かせた魚介醤油ラーメンで真っ向勝負をし大行列を生じさせた超有名店。その後様々なブランドのラーメン店を立ち上げ一大勢力を形成した。そして約6年前の2016年6月に突如「吉野家HD」傘下になり業界を驚かせた。そんな『せたが屋』の原店になる駒沢本店に我はこのブログを開始して間もない2006年8月13日に訪問している。その時は覚えたての猿が如くラーメン食べ歩きに狂っていたので「せたが屋グループ三連食制覇だ!」と意気込み昼営業の『ひるがお』、今は無き『豚そば家大大』と食べ歩いた後に本命の『せたが屋』に訪問した。『せたが屋』が夜営業のみだったから自ずと最後になってしまい胃袋に余裕があまり残っていない時間に食べてしまったのであまり印象に残っていない。なのでもう一度『せたが屋』のラーメンを食べて再確認してみたくなった。空港や商業施設内の店舗ではテンションが下がるのでやっぱり環七沿いにある本店でだ。しかし調べてみたら本店は未だに昼は塩専門の『ひるがお』で営業していて『せたが屋』は夕方5時からの夜営業のみだった。あれだけグループの店舗を広げていたのでてっきりそれぞれ店舗を分けていたかと思っていたのだが、同一店舗昼夜二毛作ラーメン店のパイオニアは継承しているようだ。だったら会社帰り無理矢理来るしかないなーと金曜の退社時間を待ちわびる事になった。

220422kannana01

昨日までの雨の日々から一転して夏日となった金曜平日。今日は早出出勤の定時退社日だったのだが間際に捕まって出遅れてしまった。それでもまだ日が沈む前に駒沢大学駅に降り立つ事が出来た。玉川通りから環七通りに出て駅から歩く事約10分で店に到着した。営業開始から50分過ぎたあたりだったかな。店前に待ち客無し。早速暖簾を割る。厨房に男の店員3人くらい。入口脇の券売機で食券を購入して客席を見ると、あれ?客席に誰もいないぞ?客席は厨房前に一列5席、背中合わせの壁側に一列6席のカウンターと4人がけテーブル席1卓。意外とこじんまりした客席スペースに我1人案内され客席に座る。後客が来る気配がない。16年前の初訪問時は開店前に行列が生じていたのに…。あの『せたが屋』、今はこんな感じなのか。

220422setagaya00220422setagaya03せたが屋 駒沢本店

『せたが屋らーめん』1130円+『赤の他人丼』280円=1410円

16年前の初訪問時と同じく屋号を冠した筆頭メニューを注文。いわゆる全部のせ。オススメと書かれた数量限定のサイドメニューも注文した。

220422setagaya01

麺かためを指定。多加水っぽいやや縮れた中太麺だった。自家製麺らしい。具はきざみ葱、大きめの柔らかメンマ、岩海苔、海苔1枚、雲呑1個、味玉丸1個、脂身の多いバラチャーシュー2切れ。スープは鰹をガツンと感じる魚介醤油。あえて魚感を前面に出した『せたが屋』原点の味。正直今となっては他の店でもよく提供され既視感のあるスープだけど、こちらがオリジナル。そしてその貫禄を感じたよ。感心したのは屋号を冠したメニューだけあって、一見具材が多く見えるけど、結構良いバランスで構成された仕上がりだった事。これで完成系なんだなと納得させられた。通常のラーメンは廉価簡易版だったのではと思った。特に岩海苔が良い仕事をしていたし、脂多めで厚いがトロトロのチャーシューは魚が前面に出していた分を補うように活躍していた。我の好きな玉ねぎの角切りも頼めば無料提供されたし、ガツン汁を足せば味が希薄になってしまうのを防げるし。満足度はかなり高い一杯だった。220422setagaya02

赤の他人丼。オーブンで焼いてカリカリになった焼豚をほぐしたものをご飯にのせて卵黄を加えたもの。卵黄が異様に大きいのだが特殊な卵なのかな?それを潰して混ぜて食した。カリカリとトロトロがご飯にまみれて楽しい食感を生んでいて美味しかった。サイドメニューとしてなかなかの完成度だった。

220422setagaya04

ガツン汁と玉ねぎ。頼めば提供される。でも何故か頼んでも提供が遅かった。それ以前にラーメンを提供されてからサイドメニューが提供されるまでのタイムラグもかなりあった。同時に出せとは言わないけど、客は我1人で店員が複数いるのだからラーメン完成後にサイドメニューを作り始めるような事はしないで欲しかった。おそらく『ひるがお』担当の店員が退店するタイミングだったのだろう。厨房内で店員同士で大声で話すのは別にいいよ。客が来ないで暇なんだろうから。でもオーダーが入っているのだから会話よりそれを優先して欲しかったというのは感じたね。結局後客は現れなかった。ごちそうさまを言って店を出た。大森駅行きのバスに乗り30分以上かけて駅に到着し京浜東北線で横浜へ向かい家路についた。

2022年4月21日 (木)

卯月龍宝

この時期らしい白っぽい空が広がり気温も幾分過ごしやすくなってきた木曜平日。今日は約1ヶ月ぶりの在宅勤務を選択した。昼は久々『龍宝』だ。開店予定の3分前ぐらいの入店だったが既に先客が3人いた。珍しく若い男2人組がいた。厨房には店主と先代が戦闘状態でかなり忙しそう。口頭で注文。後客4人が続々来店しカウンター席は埋まり座敷も開放された。更にテイクアウト客開店10分くらいして久々奥さん登場。先代と二人では回せなくなってレスキューで呼んだかな。それくらい大賑わいだった。だから注文してから提供まで20分くらいかかった。

220421ryuuhou00220421ryuuhou02中国料理 龍宝 『ランチ(五目カタヤキソバ+小ライス)』670円

いつものランチ。おお今日は初めてのメニューだ。昨年末父親を連れてきた時父親が単品注文していたけど。小ライスと中華スープ付き。

220421ryuuhou01

針金のような揚げ麺。白菜、もやし、きくらげがたっぷり入った餡がのる。そしてナルト1枚、蒲鉾1切、ゆで卵半個、チャーシュー1枚。揚麺は細いので簡単に餡の熱で柔らかくなりパリパリ感はあまり感じられなかった。その分アツアツ状態で具材のボリュームがある。そしてチャーシューは地味に美味かったなー。しっかりとした食事が出来た満足感が得られた。即帰宅して午後の業務にあたった。

2022年4月17日 (日)

戸塚魚豚

220417totsuka01

朝からどんよりとした雲が広がり雨が降り出した日曜休日の朝。今日は食料調達の用もあるのでこのところ続けている都内遠征は控え市内の店に的を絞る。今更マイブームになった、市内でも数少ない魚介豚骨ラーメンの店を目指し久々戸塚にやって来た。2002(平成14)年開業した『しんの助』だ。今回は再訪ではなくちょうど10年ぶり三度目の訪問となる。駅西口から歩いて7,8分かな?思ったより近い場所にあった。商業ビルではない普通のビルの一角にある。店に到着したのは開店15分前くらい。そうしたら既に2人待っていたよ。生き残っている魚介豚骨ラーメン店つくづく凄いな。定刻2分前倒しで開店。その時点で我の後ろに7人くらい並んでいた。入口正面の券売機で食券を購入し店内へ。席は窓側の席を指定された。厨房には店主夫婦と思しき男女と女店員と計3人。客席は厨房前にカウンター4席と窓側近くに2席と1席。テーブル席は2人卓2つと4人卓1つ。しばらくしてすぐ満席になった模様。

220417shinosuke00220417shinosuke01中華そば しんの助 『得そば』 1260円

連食しないので得そばを注文。昨今の情勢を鑑み値上げはしょうがない。しばらく待たされて提供された。麺はかために茹でられた中細ストレート。具はきざみ葱と平メンマ数本、海苔1枚、ホロホロに崩れるバラチャーシュー7枚と味玉丸1個。チャーシューは少し味濃いめ脂多めで甘く美味しい。スープは他の店に比べると魚介系の味はおとなしめ。その分あっさりと飲みやすい。これはこれでいい塩梅に調整されていて美味しい。揚げネギがアクセントになっているのもいいね。創業した頃は『青葉』等の影響下にあったんだろうけど、営業を20年も継続したともなればしっかりオリジナルへ成長し精度を高めている様子が伝わってきた。スープを一滴残らず完飲し完食した。大満足で店を出ると店前にはまだ行列が続いており、狭いスペースで店外観は撮影出来なかった。

そのまま東海道線で横浜経由で桜木町へ移動しサミットで食料調達を済ませ家路についた。夕方も雨降りだった。

2022年4月16日 (土)

道頓堀再

昨日まで降り続いていた雨は止んだがどんよりと雲が多い朝で迎えた土曜休日。今日は天気は回復傾向になるそうだ。実は今日は関東近郊の遠征を考えていたのだが実行に移す事は断念した。元々ゴールデンウィークに行ってみようと検討していた計画だ。計画が見えてくるとついつい早速行きたくなる我の悪いクセだ。昨日は平日なのに連食しちゃったし。無理しない事にした。昔のようにはいかなくなってきているんだから。今の自分自身を良く理解する事が大切だ。

220416narimasu01

代わりと言っては何だけど、また都内の老舗店に行ってみる事にした。元町・中華街駅からFライナー特急に乗り小竹向原駅で各駅停車に乗り換え地下鉄成増駅で下車した。成増といえば約1年前訪問した『べんてん』という超有名店があるが、もう1店老舗の有名店が存在する。1984(昭和59)年創業の『中華めん処 道頓堀』という店だ。我は2008年1月14日に一度訪問している。約14年ぶりの再訪問だ。店に到着したのは開店5分前くらい。あれ?こんな店舗だったっけ?自分が記憶しているものと全然違っていたので驚いた。店前には既に15人並んでいた。定刻になってもなかなか暖簾が出されない。定刻の5,6分過ぎてようやく暖簾が出された。入口脇の券売機で順番に食券を買い着席。ちょうど我で満席になり後客は外待ちになった。厨房には男の店員3人と接客担当の女店員1人。この接客担当の女店員が存在感があった。決して接客態度が悪いという事はなく普通に良かったのだけど、そういうのを見るとなんとなく自分のイメージしていたこの店のイメージとも違ったな。客席は厨房前に一列10席のカウンター席と2人がけテーブル席3卓くらかな。感染防止用の仕切りは設置されていた。

220416doutonbori00220416doutonbori01中華めん処 道頓堀 『特製中華そば』 1100円

前回訪問した時基本の醤油を食べていたので今回は塩かなと思っていたのだが、塩には特製が無いと知り断念した。今日は連食は控えたいので特製優先にした。麺は自家製の白っぽい中太ストレート。具はワカメとメンマ数本、海苔1枚、ナルト1枚、味玉丸1個。普通ワカメはラーメンの中に入るとマイナス要素になるのだけれど、ここのは逆に良い効果を生んでいたのは不思議。豚バラ肉と豚モモ肉の2種のチャーシューが各2枚づつ。このチャーシュー、美味かったな。特に豚バラの方。そしてスープにはあっさりだけど豚や鶏から摂った出汁の旨味が感じられ、更に節系の魚介味がインパクトを残す美味しいスープだった。この辺り、流石行列を作る老舗店の確かな実力を実感させられたよ。完飲完食して空の丼をカウンター上に上げた。でもたった5分とはいえ行列が出来ているのを知っていながら開店を遅らせたり、着席して食券を渡してから30分以上待たされた後に提供されたので、我のイメージする良心的な接客とはちょっと違うなという印象が残った。一杯への拘り故なのかも知れないけどさ。まあラーメン自体は本当に美味しかったので満足して店を出る事が出来た。早々に駅に戻りどこにも立ち寄る事なく家路についた。

2022年4月15日 (金)

雨渋谷林

『勢得』を出て傘を開いて東京農大前のバス停まで歩き渋谷駅行きのバスに乗った。雨だから車道は混んで渋滞気味だった。約30分ほどバスに揺られ道玄坂上までやって来た。渋谷は電車で向かうと地下迷宮で迷うから地上から行くのがよいなとつくづく感じた。渋谷道玄坂路地裏?みたいなところに魚介豚骨の名店がある。2003年11月11日創業の『らーめんはやし』だ。営業時間は昼4時間のみ、定休は水日祝の難易度高め。それでいながら渋谷ではNo.1の呼び声が高く評価されている。そんなこの店に我はブログを書き始めてから3ヶ月後の2006年8月26日に一度だけ訪問している。当時は好印象だったけど約16年ぶりに食べてどう感じるか自分でも楽しみだ。店に到着したのは正午を10分ほど過ぎたあたり。こんな時間に到着したら当たり前だが、店前には10人ほどの行列が生じていた。15分ほど待って店内に入る事が出来、店入口脇の券売機で食券を購入することが出来た。厨房には男の店員2人と女の店員1人。客席は一列10席のカウンターのみ。内外装含め今もなおお洒落な空間になっている。後客は4人くらいで行列は収まったようだ。

220415hayashi00220415hayashi01

ラーメン はやし 『味玉らーめん』1000円

この店は味1種類のみ。バリエーションはチャーシューと味玉のトッピングのみという潔さ。実に綺麗な顔の一杯が提供された。麺は中細ストレート。ややかために茹でられているけどもちもちした食感。具はきざみ葱、平メンマ数本、海苔1枚、柚子1片、脂身の少ないサッパリチャーシュー1枚。トッピングの味玉は半分に切られている。スープはまろやかな魚介豚骨。16年前に比べて豚骨濃度が上がっているように見える。やっぱり美味いわ魚介豚骨!と思わせる味だった。柚子も途中スッキリとアクセントになっていて良い効果。『勢得』のボリュームが凄かったので連食でスープは飲み干す事は出来なかったが麺と具は食べきった。大満足で店を出る事が出来た。正直お腹パンパンだ。渋谷駅地下迷宮に入って東横線で横浜へ爆睡して戻り、何とか病院の予約時間の10分前には到着する事が出来た。診断の結果も悪くなかったので一安心。夕方には帰宅してゆっくり過ごす事が出来た。

勢得再訪

朝からシトシト雨が降る金曜平日。午後2時からの通院の為予め有給休暇を取得していた。生憎雨の1日になりそうだが午前中は自由に使えるので都内に出てみることにした。

本ブログを書き始めた2006年頃訪問したラーメン店へ再訪問するシリーズを続けているのだが、そうなるとどうしても今の時流とは違う当時主流(?)だった魚介豚骨ラーメンの名店を再訪問する機会が多くなっていった。『おかべ』@川崎に始まり『こうかいぼう』@門前仲町、そして先週再訪問した『麺屋吉左右』@木場でとどめを刺された。今更も今更、すっかり魚介豚骨ラーメンに魅了されてしまったのだ。なので今も営業を続け、しかも日々行列を生んでいる魚介豚骨の名店へ、あの頃に戻ったかのようにラオタ全開で都心へ遠征してしまう事にした。雨の平日昼間であれば行列も短くなるだろうから、より好都合だ。

最初の目的店は『勢得』だ。2001年3月27日に荒川区町屋で開店したらしいが、行列の苦情で一度閉店し2007年12月1日に世田谷区に移転再オープンした。場所は小田急小田原線と東急田園都市線のちょうど中間あたりを走っている世田谷通り沿い、千歳船橋駅と用賀駅の中間あたりにあり、公共交通機関で横浜から行くとなると都心にありながら結構難易度の高い場所だ。横浜からだとみなとみらい線F特急で渋谷経由で田園都市線に乗り換え三軒茶屋駅で下車し、あとはバスで店の近くまで行った。店に到着したのは開店5分前。あれ?店前には誰もおらずガラス張りの店内にはブラインドが下まで降りて見えなくなっていた。これは平日訪問で多い臨時休業にあたってしまったか…と思ったけど、臨時休業を知らせる張り紙などなく、逆に今月の休業日を知らせるカレンダーが貼られていて今日は営業予定となっている。とりあず開店時間まで待ってみようと店前で待っていると我の後ろにもう1人おじさんが並んだ。結局開店予定時間を5分くらい過ぎた頃に店主がブラインドを上げ入店を促してきた。良かったよ。男の店主1人が厨房に立ち他の店員はいない。店内隅の券売機で食券を購入し着席して食券を店主に渡した。客席は厨房周りにL字型カウンター11席。感染防止用仕切り有り。後客はどこから現れたのか次々と来店し我のラーメンが提供される頃にちょうど満席になった。

220415seitoku00220415seitoku02 自家製中華そば 勢得 『得勢ラーメン』1230円

メインはつけ麺だが相変わらず我はラーメンが好きなので、約13年半前に初訪問した時と同じメニューを注文した。相変わらず店名を逆にして特製盛りのメニューにしていた。当時は麺少なめ注文していたが今回は朝飯を抜いてきたのでレギュラーサイズのままだ。

220415seitoku01

今日はやや肌寒かったせいか、後客の注文はラーメンがやや優勢だった。なのでラーメンを注文した客から提供された。まず目を引いたのは提供時から崩れているほど柔らかい巨大チャーシュー。結局食べ終わる最後くらいまで肉片は残っていたほど。他の具はきざみ葱と柔らかメンマ、海苔1枚、茹で卵丸1個。麺は中太でやや波がかった自家製麺。並で250gもある。厨房隣部屋に製麺機が置いてあった。スープはこれまで再訪問で食べた魚介豚骨とは異なりかなり醤油が強く出た魚介豚骨醤油スープ。隣客が「味薄めで」と注文したのが理解出来たよ。店主は『東池袋大勝軒』『べんてん』@成増に影響されつつ独学で店を出したとか。魚介醤油が元でそこから独自変化させたからなのだろう。そんなわけでスープは飲み切ることは出来なかったが、具と麺は食べきって大満足で店を出た。

2022年4月14日 (木)

井土谷移

220414tatsuya04

京急線日ノ出町駅近くにある豚骨ラーメン店『たつ屋』日ノ出町店が来月8日で店を閉め、井土ヶ谷駅前に移転するという話を聞いた。その移転先は何と『長浜家』の場所。えっ!では『長浜家』は店を閉じてしまうのか?詳しい開店日は判らないがあの店は相当古かったはず。正にうなぎの寝床のような一列のカウンターが並ぶ店舗。豚骨を筆頭に家系や魚介豚骨、つけ麺等豊富なメニュー。そして良心的な値段。提供も早い。井土ヶ谷といえば『長浜家』って印象だったのに閉店はとても残念。そして『たつ屋』日ノ出町店も2003年創業というから約19年?もうあの場所にあって当たり前のように思っていたくらいだから、こちらもショックだ。こちらも質の高い豚骨ラーメンを良心的な値段で提供してくれる店だった。同じグループ内の移転だから、人手不足で規模縮小だと想像する。パンデミックの衝撃はその後数年続くのかな?それとも少子高齢化の影響かな?ちょっと暗い気持ちになってしまった。

小雨降る木曜平日の帰宅途中、昨夜に続いて外食決行で店へ向かった。日が落ちたくらいの時間で店に到着。早速入店。入口脇の券売機で食券購入。厨房には痩せた男の店員1人。客席は厨房を囲むコの字型カウンター11席。先客3人後客2人。柱が邪魔な席に座ってしまい後悔した。

220414tatsuya00220414tatsuya03たつ屋 日ノ出町店

『味玉豚骨ラーメン』780円+『マヨ玉チャーシュー丼』360円=1140円

豚骨、味玉付き、粉落としで注文。ご飯ものが欲しくて上記サイドメニューも合わせて注文。

220414tatsuya01

麺は極細ストレート。自家製麺だった記憶がある。具はきざみ葱と細切りきくらげ、ナルト1枚、チャーシュー1枚。トッピングの味玉は半分に切られていた。スープは結構醤油ダレが強めに出ておりほぼ豚骨醤油と言っていい。旨味は十分に出ており美味しかったのだが、しょっぱくてスープは少しだけ残した。

220414tatsuya02禁断の味チャーマヨ丼。チャーシューの脂とマヨネーズで確実に美味しいのだが罪悪感を感じずにはいられない味というか。結局完食したけどね。よい晩飯が食べられて満足。井土ヶ谷に移転して落ち着いて来たらまた訪れてみる事にしよう。早々に家路についた。

2022年4月13日 (水)

中々鶏塩

最近このブログを書き始めた15,6年前に一度訪問したっきりの店を再訪問している。そのほとんどが閉店してしまっており、客の立ち場ながら飲食店を継続させる困難さを実感している。しかし有名店ではなくとも営業を続けている店もあるにはある。今日は激戦区六角橋周辺。先日『葉隠』を再訪問したが、まだ再訪していなかった店が存在していた。レトロな雰囲気が残る六角橋商店街の只中にある『らーめん中々』だ。2005(平成17)年6月に開業し、我はその翌年の2007年1月8日に訪問している。実に約15年3ヶ月ぶりの訪問になる。夜営業開始10分後くらいに店に到着したが無事暖簾が出ていた。早速暖簾を割った。厨房には男の店主1人のみ。L字型カウンター5席だけ。口頭で注文。前後客ゼロだった。

220413nakanaka00220413nakanaka01 らーめん中々

『鶏らーめん』900円+『煮玉子』100円=1000円

初訪問時筆頭基本の塩らーめんを注文していたのでその次の鶏らーめんというのを注文してみた。この店は醤油もやってるみたいだけどウリは完全に塩だろう。通常の塩より200円増しなのは皮付き鶏チャーシューが5枚入っているからかな。麺は白い縮れ細麺。具は多めのきざみ葱と柔らかメンマ数本、青梗菜、皮付き鶏チャーシュー5枚。トッピングの煮玉子は半分に切られた状態。透明なスープは旨味がたっぷり感じられるいい塩梅の塩スープ。ネット上の情報では牛スジをベースに魚介や野菜を使っているとか。フライドガーリックもスープに振りかけられているのでそれが口の中に入ると自動的に味変になり面白い。いや本当にじんわりと舌先に染み込むような出汁の味が美味しくてどんどんレンゲでスープを飲みすすめてしまったよ。鶏皮付きのチャーシューは脂身もありさっぱりしたスープに埋没する事なく存在感があったし、煮玉子の味付けもほんのりとした甘さが加わっていて美味しかった。麺も具も食べ切りスープも完飲して完食。どちらかというとこってり好きな我はこの店になかなか食指が動く事がなかったがそれを今日後悔したよ。他の店が店を畳んでいく中この激戦区で16年も営業し続けているのはやはり理由があるんだなと知る事が出来た。支払いを済ませ空になった丼を上げて退店し家路についた。

2022年4月10日 (日)

武田古式

朝から良い天候に恵まれた日曜休日。予報では6月並の気温に上がると言っている。桜もすっかり葉桜になって花びらがハラハラと舞い落ちている。

220410kamata01

本ブログを書き始めた2006年当時に訪問して以来訪れていない店を再び訪れようと先週2回も訪れ2回ともフラレてしまった蒲田の店へ、三度目の正直を信じてまた蒲田へやって来た。その店は東急池上線蓮沼駅近くにある1955(昭和30)年創業という支那そばとカレーライスの店『インディアン』だ。元々は洋食屋でコンソメスープ代わりに提供していた塩味のスープが評判になりそこに麺を入れ支那そばにしたのが始まりだとか。我は2006年7月15日に一度訪問している。その後に至近距離のサンロード近くにある蒲田支店に同年の10月4日に訪問しているが、そちらは既に閉店してしまっているようだ。先週は2回とも蒲田駅から歩いていったが今回は池上線でたった一駅乗ってやってきた。駅から歩いて1分程度で到着。あ!看板の電灯が点滅している!今日は営業しているようだ。早速入店。と思ったら店員に入口にある椅子に座るよう指示された。その席の隣には既に待ち客が1人いた。開店時間を10分過ぎたあたりでもう満席か!凄いな!10分ほど待ってようやく着席。厨房には店主と思しき初老の男と女の店員1人の2人体制で切り盛りしている。客席は厨房周りにL字型カウンター4席とテーブル席が2人卓2つと4人卓2つ。感染防止用仕切り有り。口頭で注文。

220410indian00220410indian03武田流古式カレーライス 支那そば インディアン 本店

『サービスセット 支那そばとカレー』 1400円

支那そばと半カレーのセットがこの店の定番みたいだが、我は三度目の正直でようやく入店出来たので両方共レギュラーサイズで注文。セットの場合通常では支那そばが先に提供され、ちょっとタイミングを遅らせ後からカレーライスが提供される。両方の写真を撮りたい時は申し出れば同時提供してくれるらしいが、我は店の通常ルールに従った為上の写真になった。

220410indian01先に提供された支那そばはスープが透明な塩味。麺は中細縮れ麺。具は小松菜とメンマ数本、ゆで卵1/4切、チャーシュー1枚。スープはおそらく魚介系から出汁を摂ったと思われる。揚げネギが少しかかっている。単体だと味が優しすぎて正直物足りない。「昔ながらの塩味支那そばだからだろうなー」と提供された直後はそう思っていたんだよ。

220410indian02

続いて提供された真っ黒なカレーライス。具は豚肉片が2つだけ。辛さより見た目通りブラックコーヒー的な苦味が先行するルー。単体で食べると結構厳しいと思うが、苦味を中和する為に支那そばのスープを飲むとあら不思議、ほろ苦い美味しいブラックカレーに感じる。それだけではなく、味をほとんど感じなかった支那そばにほのかな出汁の甘さを感じるようになってきた。そしてこの時初めてチャーシューを食べたんだけど凄く美味く感じるんだよ。この店のチャーシューが評判なのが判ったよ。両方の相乗効果で美味さが加速する不思議体験のまま両方完食。大満足だ。支払いを済ませ店を出た。店の外には待ち客がいた。ネット上ではほとんど話題に上がらないようだが地元民の支持は絶大のようだ。我はこういう店が好み。今日食べる事が出来て本当に良かった。

帰りはサンロードを抜けて蒲田駅まで歩いて京浜東北線で桜木町駅まで移動。サミットで買い物をした後帰宅した。

2022年4月 9日 (土)

凄吉左右

220409kiba01

雲はあるものの日差しが強く暖かくなった土曜休日。先週木曜日に厨房機器の故障で撤退を余儀なくされた木場の『麺屋吉左右』に早速リベンジする事にした。2006年1月創業。とっくにブームが過ぎ去った魚介豚骨の店なのに約15年間常に大行列。定休日は日水金、昼のみ3時間営業の敷居の高さ。先週は平日だったが今日は週末土曜日なので気合を入れ朝9時前に家を出た。店に到着したのは開店予定の55分前くらい。それでも14人の行列が出来ていて驚いた。先頭の人は下手したら2時間くらい前に並んだのか?凄い!我の後ろにもすぐ列は生じてどんどん伸びていった。開店予定時刻の45分前にシャッターが上がり女店員に順番に店外入口脇に設置された券売機で食券を買い並び直すよう指示があった。後で判ったのだがこの店も『こうかいぼう』と同じく夫婦2人で切り盛りしていた。そして腰の低い接客も共通。実るほど頭を垂れる稲穂かな。待っている間に日差しが強くなって上着を脱いだ。すると何と予定より20分前倒しで暖簾が出され先客10人が食券を回収され店内に入っていった。客席は10席だから。我は本来の開店時刻の11時半くらいに店内に案内された。やはり厨房には店主夫婦2人で厨房前に一列のカウンター10席。水はセルフ。

220409kissou00220409kissou01麺屋 吉左右 『味玉らーめん』 940円

メニューはラーメンとつけ麺の2本立て。約15年前に初訪問した時と同じメニューを選択した。ビジュアルはほとんど変化がない。麺はほぼストレートな丸い中太麺。具はきざみ葱、海苔1枚、柔らかメンマ数本、脂身のすくないあっさりしたチャーシュー1枚。トッピングの味玉は黄身しっとり。どれもこれも美味かったのだろうがあまり印象に残っていない。魚介豚骨スープが圧倒的に美味しかったからだ。美味し過ぎたと言っていいかも知れない。バランスを極めている。まろやかで程よい甘さと出汁の旨さ。強烈な習慣性を帯びていて、例えではなく本当にレンゲが止まらなくなってしまった。我は魚介豚骨をおにぎりの具で例えるとシーチキンみたいな存在に考えている。おかかや梅干し、昆布くらいしか無かったところに突如現れメインを奪っていった存在。でもこちらはバランス取るのが難しく一時的なブームで終わってしまったけど。それでも魚介豚骨は美味しい。そう断言出来るスープだった。麺と具を食べ終わり丼を両手持ちして口を付け首を反らして一滴残さず飲み干した。本当に一滴残さず落ちてくるまで何度も。そうせざるを得なかった。大満足では済まされない。本当に凄かった。空の丼をカウンター上に上げ卓上を拭き取り「ごちそうさまでした」と言って退店した。最後まで腰の低い丁寧な接客も見事だった。

220409kissou04

店の外には開店前以上の長蛇の列が生じていた。これ以上人が集まれば店主夫婦2人が捌ききれない。そりゃ取材拒否もするよなー。いやー凄かった。駅に戻るまでの道のりでずっと口中に残ったスープの余韻を味わいつつ、心の中で「美味かったなー」と呟いていたから。江東区までやってきたので当然連食を考えていたけど、口の中を他のラーメンで上書きしたくなかったので結局連食しなかったからね。ベタ褒めが過ぎると思うけど実際そうだったから。素晴らしい体験を出来て良かった。行列は厳しいけどまた行きたくなった。

2022年4月 8日 (金)

家系否定

最近『せんだい』小路店主と『王道家』グループ清水社長の口論している動画を見た。口論の原因が小路店主が「うちは家系じゃない。家系は嫌い。知りたくもない!」と発言したことに端を発っしているようだ。それを聞いて我は「やっぱりか!」と思った。我はだいぶ前から『せんだい』を家系ラーメン店と見ることを止め豚骨味噌ラーメン店と見るようになっていたからね。でも同時に何故小路店主はそんなに家系を否定したがるのか疑問も残った。まるで家系に恨みがあるかのような口ぶり。それはYouTube番組得意の刺激的な演出のせいかもしれないけど。だって数年前赤レンガ倉庫で開催された家系ラーメンイベントに出店していたからね。その後の数年間に何かあったのかな?結末は清水社長が『せんだい』本店に出向いて実食し和解して終わるんだけど。

金曜平日。早出出勤の定時退社日の帰宅途中、『せんだい』横浜西口店へ行ってみる事にした。家系ではないという認識で改めて食べてみたくなったからだ。午後6時前に暖簾を割った。店中央タッチパネル式券売機で食券を購入したら「お好きなカウンター席へどうぞ」と言われた。厨房には男の店員ばかり3人。先客2人後客4人。

220408sendai00220408sendai04らーめん家 せんだい 横浜西口店

『ラーメン醤油(細麺)』750円+『きくらげ』100円+『チャーシュー丼』150円=1000円

久々にこの店の醤油を注文。家系ではないラーメンにする為あえて好みも我の家系定番の好みを無視して全て普通指定で注文。更に麺は初めて細麺を選択。太麺より30円安いんだね。そこまで還元するとは良心的過ぎる。そして我の頭の中の『せんだい』の代表トッピングであるきくらげを付けた。100円でたっぷりの量が別皿で提供された。サイドメニューでは家系ラーメンであれば必ず白飯のみ注文したところだけど、こちらもあえてチャーシュー丼を注文した。

220408sendai01220408sendai03まずこのラーメンを食べた感想だが、『せんだい』の豚骨醤油として過去一美味しく感じられた。一番影響が大きいと思われるのが油量を普通にしたことだと思う。この店のスープは元々醤油がまろやかな味付けで豚骨寄りの豚骨醤油なので、鶏油多めは逆効果だった事を今回学んだ。馬鹿の一つ覚えで「麺かため・油多め」で注文していてはいけなかったという事だ。あと細麺ね、実際は中太麺だけど、これが意外にも豚骨醤油スープに合っていた。我はこの店の縮れ太麺が大好きだと何度も書いてきたけど、このほぼストレートな中太麺がここまで良いとは驚きだった。さらにきくらげ。これは良い素材を使っているのがすぐ判るやつで、プリプリの食感は勿論だけど、ほのかに甘みを感じた。これは『せんだい』必須トッピングだと改めて感じたよ。

220408sendai02

チャーシュー丼は胡麻油で味付けされた一般的なやつだけど、サクサクで塊がなく美味しかったし、値段の割に他店と比べてボリュームもあってしっかりした食事をした満足感を得られた。

家系か否かだけど、いくら家系ではない、と言ってもこのヴィジュアルは仕方がない。具の枚数関係無しにこの構成では…と店主も認めている。店主も色々バリエーションを試した結果で元に戻ったと語っている。そもそもの話『とんぱた亭』出身だし、それをグレードアップしようとすれば自ずと本格的(?)家系ラーメンに近づいてしまうのは仕方ないと思う。我の中での結論では店主の言う通り「家系ではない」という理解で継続だ。しかし家系自体これだけ拡散すれば定義も緩々で間口の広い系統になってしまっているので、先程書いた具の構成を踏襲すれば「家系」と分類されても仕方がないと思う。ともかく今回のセットは大満足だったし、今度はこの細麺選択で塩を食べてみたい。丼をカウンター上に上げ卓上を拭いて口をティッシュで拭い「ごちそうさまでした」と言って、良い気分で退店する事が出来た。

2022年4月 6日 (水)

火炎酒場

水曜平日の帰宅途中、横浜駅東口アソビル横丁で営業していた『貝出汁中華そばGOTSUBO』が撤退し、その場所に今月1日新たな店がオープンしたらしいので立ち寄ってみる事にした。『ラーメン酒場 火炎』という店だ。ラーメン酒場というくらいだから半分居酒屋店なんだろう。16時以降酒の注文をすると250円のチャージ料を取られるそうだ。16時は過ぎていたけど酒は注文しないので大丈夫だろうと入店。厨房には男女の店員1人づつの2人。客席は「GOTSUBO」時代と変わらないと思う。先客2人後客ゼロ。店員の話だと元々池袋でテイクアウトから始めた店との事。

220406kaen00220406kaen03ラーメン酒場 火炎

『辛味噌つけ麺全部のせ 火花』1200円+『大盛』110円=1310円

筆頭の辛味噌つけ麺を全部のせ大盛で注文した。辛さは3段階から選べ1番マイルドという火花というのを選択。それでも十分辛かったけど。他に味噌と醤油の2種の油そばがメニューにあった。

220406kaen01220406kaen02麺は縮れ中太麺に胡麻が振られている。具は茹でキャベツと茹でもやし、辛ネギ、海苔2枚、平メンマ数本、ゆで卵丸1個、ローストビーフ2枚。つけ汁が辛いので辛ネギ以外は口休めになり良かった。特に味付けではないプレーンのゆで玉子は。辛ネギは追い打ちをかけるので個人的には不要と感じた。辛味噌つけ汁には最初からかなりの花椒がかけられており最初結構な痺れがきたよ。牛骨を使っているという情報があるが、これだけ辛さを強調されると我の駄舌では感知不能だった。味噌っぽさは流石に感じたけど。かなり終盤で別皿提供されたマー油を使い味変して終わった。全部のせだったからかスープ割りをする余裕もなくつけ汁はなくなった。気がつけば完食。美味かったという事だろう。支払いを済ませ現金で支払いを済ませ退店した。チャージ料は取られなかった。

2022年4月 3日 (日)

春雨急潤

220403sky01

雨の日曜休日。そして寒さがぶり返して2月並の気温だとか。こんな休日は外出せず家にいるのが得策だが食料調達の必要があるのでそうはいかない。どうせ外出するのなら一昨日フラれた店へリベンジしてしまおうと目論んだ。早めに蒲田に向かいスーパーで買い物をした後その店へ向かったのだが何とまたしても2店揃って臨時休業。今日はカタイと思っていただけにショック大。冷たい雨の中やって来たのに…。しかしここはラーメン激戦区蒲田。代替の店はいくらでもある。ただフラれたショックとラーメン欲を満たす為ガツンと強烈な一杯を欲していたので駅西口まで移動し『らーめん潤』へ入店した。ご当地ラーメンの中でも我の好きな新潟燕三条ラーメンを提供してくれる貴重な店だし、ここならまず営業してくれていると経験上判っていたので。それでも前回訪問は2015年1月12日だから約7年ぶりだったけどね。券売機がタッチパネル式に変わっていた。それと客席に完成防止の仕切りが設置されていた。でもヌルヌルの床は変わっていなかった。店員は男1人と女3人。先客7人くらい後客4人くらいだったかな。

220403jyun00220403jyun01らーめん潤 蒲田店 『◯得らーめん』 1100円

前回訪問と同じ全部のせメニューを注文。好みの指定は麺かため・玉ねぎ多め・中背脂。これも食券購入時に指定出来た。煮干しと背脂と縮れの強い極太麺。そこにきざみ玉ねぎと岩のり。我の好物の要素が多く丼の中に収められている。さらに大きめの巻きバラチャーシュー2枚と黄身しっとりの味玉丸1個。背脂好きの我としては有料で鬼脂も可能だけど、やり過ぎは良くない事を学んでいるので通常の1.5倍の中脂にしておいた。狙い通りちょうどいい感じ。岩のりときざみ玉ねぎと背脂と煮干し醤油スープ、さらに縮れ極太麺の絡みは最高だ。今日の穴埋めの役割を十二分に果たしてくれた。大満足で退店した。でもかなりヘビー級だったので夜になっても腹は減らず永谷園の梅茶漬けで済ませた。

2022年4月 2日 (土)

豆腐拉麺

220402nishiurawa01

2006年に『ぜんや』へ初訪問した時と全く同じコースで連食を狙う。新座駅に戻り武蔵野線に乗り2駅目の西浦和駅で下車した。目指すは駅から歩いて8分くらいの場所にある『トーフラーメン幸楊』だ。こちらの店は2011年11月10日に再訪問済なので今回で3回目の訪問となる。地麺コレクターの我からすると訪問する良い機会となるからね。店へ向かう途中団地が出てきた。10年ぶりの訪問なので「そう言えば団地の横にあったな」と薄っすら記憶が蘇ってくるのも楽しい。正午10分過ぎくらいに店に到着。店前に人はいない。早速暖簾を割って入店。すると満席だったようで店外で待つよう指示されてしまった。7,8分くらい待たされた気がする。先客が出ていってもなかなか案内されなかった。ようやく入店。厨房にはおじさん店主とおばさん店員2人。客席は厨房前一列4席のカウンターと4人がけテーブル席が2卓。席は指定され口頭で注文。店内や店外にもやたら注意書きがされている。団地のそばで家族客が多い分問題も起こるのは想像出来るけど。後客は5人。

220402kouyou00220402kouyou02 トーフラーメン幸楊

『トーフラーメン』700円+『半ライス』50円=750円

看板筆頭メニューに半ライスをプラスして注文したらピリ辛もやしの小皿も付いてきた。ラーメンは大きめの丼になみなみと入った状態で提供された。

220402kouyou01

麺は黄色い中細縮れ麺。具はきざみ葱とうずら1個。あと挽き肉と豆腐。スープは普通の醤油スープに餡をかけ胡麻油をかけたもの。麻婆豆腐餡をスープ代わりに丼に満たした新潟麻婆麺と似て非なるものだった。サンマーメンの野菜や豚肉の代わりに豆腐と挽き肉入れた感じかな?餡入りスープがアツアツ状態なのは共通項だ。ボリュームもあるので食べるのは苦戦を強いられたが、後半半ライスの力を借りて麺と具は完食した。スープは飲みきれなかった。満足で支払いを済ませ店を出た。

帰りも朝霞台駅からみなとみらい線直通特急Fライナーに乗って簡単に横浜に戻ってきた。車中満腹で爆睡していたものだからより早い感覚だったね。

新座再塩

塩は難しい。ラーメン界隈でそんな都市伝説っぽい言われ方をされているのを聞いた事がある。誤魔化しが効かないとか何とか。それを言ったら他のラーメンも同様な気がするけどね。造り手側の事は一切判らないが、ラオタとして「塩で行列を作るのは難しい」というのは経験上判る気がする。その塩の名店と言われる店の中でも全国筆頭クラスの店が埼玉県郊外に存在する。『ぜんや』という店だ。開店は1999(平成11)年8月。以降約20年以上行列を生じさせる店。しかもメニューも塩1本。冷やしもつけ麺もない。そんな孤高の塩ラーメンを我が食べたのは約15年も前の2006年9月9日。ラーメン食べ歩きを始めてまだ約3ヶ月でラーメンの知識も経験もほとんど無い頃。その頃の自分の感想は信用ならない。そう思って最近「再訪シリーズ」を始めたのだけれど、特に再訪しなくては!と強く思わせたのがこの『ぜんや』だった。

220402niiza01

よく晴れた土曜休日の朝。一昨日花見も堪能したので心置きなく埼玉遠征を実行出来る。場所は埼玉県新座市。新座駅から歩いて8,9分くらいの場所に『ぜんや』はある。遠いのは間違いないが、みなとみらい線特急Fライナーに乗れば元町・中華街駅から乗換なし約70分で埼玉朝霞台駅に行けて、そこから武蔵野線に乗り換えて1駅で新座に到着出来てしまう。15年前は川崎に出て南武線で府中本町まで行って武蔵野線に乗り換えて行った事から比べると本当に楽に行けるようになったよ。

220402zenya04

店には開店35分前くらいに到着。既に先客5人待ち。定刻に暖簾が出された頃には我の後ろに10人くらい待っていたかな。順番に入店し入口脇の券売機で食券を購入する。厨房には店主夫婦と思しき中年男女2人だけ。そして客席は厨房前にたった一列6席のみだった。我はギリギリ初回に着席出来たので、我の後客はしばらく待たされる事になった。

220402zenya00220402zenya01ぜんや 『ぜんやラーメン』800円

15年前と同じく屋号を冠した筆頭基本メニューを選択。高品質な塩ラーメンこそ余計なトッピングもサイドメニューも邪魔にしかならない事は経験済だ。3杯ずつ調理されるようで10分くらい待たされた。麺はかために茹でられた黄色い中太縮れ麺。札幌系の中華麺を彷彿させる。具はきざみ葱、ほうれん草、平メンマ数本、脂身の少ない小ぶりのチャーシュー2枚。そしてこの黄金のスープなのだが…何とも説明しづらい。構造的には普通の塩ラーメンと同じだと思うのだけれど、旨味が違うと言うか、慈味が深いというか。決して淡い味わいとかではなく、この強い縮れ麺の食感に全然負けていない旨味。それが口の中に染み渡るようにじんわりと来るんだよ。やはり『ぜんや』は凄かった。ネームバリューに日和っているわけではない。実際食べてその凄味を感じた。こんな一杯は完飲完食するしかなかった。店主は元役人でラーメン好きが高じて独学で店を出した人。独学でこの一杯を生み出してしまうというのは尊敬に値する。そして店主は『ぜんや』は一代限りを公言している。この味が引き継がれないのだ。我は今日こうして『ぜんや』に再訪しこの一杯を味わう事が出来てとても幸運だったよ。大満足で店を出た。店前には15人以上の行列が出来ていた。

2022年4月 1日 (金)

宮元浸苦

220401kamata00

4月初日の金曜平日。早出出勤の定時退社日。このところ行っている本ブログを書き始めた2006年頃に食べて以来再訪していない店訪問シリーズとして退社後蒲田まで足を伸ばした。ところが狙っていた店と予備候補の2店共フラレてしまった。1店は張り紙もなく閉まっており、もう1店は閉店時間前に提供終了していた。仕方なく食べログで近くの未訪問店を狙ったがこちらも営業していなかった。エイプリルフールじゃなくて現実に立て続けにフラれると結構クる。更に食べログをチェックすると近くに超濃厚な煮干しつけ麺で有名な『宮元』が見つかった。我は約6年前に訪問済で大行列店の記憶がある。再訪するには早いけど、もう店を探し回る気力が無いのでこの店に向かった。時刻は午後6時前。夜営業開始から30分弱経過している。大行列を覚悟し店に向かったのだが到着して驚いた。店前にあるのが当たり前のはずの行列がないのだ。でも暖簾かかっているしな。疑問を抱きつつ暖簾を割った。すると先客が5人いて通常営業していた。厨房に若い男の店員3人。おそらくバイト時間終了の若い女店員が普段着で厨房の片隅に立っていた。入口脇の券売機で食券を買い着席した。水はセルフ。厨房を取り囲むカウンター9席。感染防止用の仕切りは無かった。後客は5人くらい来たけど満席状態にならなかった。時間が少し早いとはいえこの店は今はこんな感じなのか?

220401miyamoto00220401miyamoto01煮干しつけ麺 宮元 『極濃煮干しつけ麺』 970円

初訪問時は「極上濃厚煮干しそば」を注文していたので、今回は筆頭メニューの「極濃煮干しつけ麺」をノーマルで注文した。具はつけ汁側にわけぎとメンマの細切りと柚子片。麺側には炙りチャーシュー2枚。麺は一般的なつけ麺用の太さかな。そして極濃煮干しのつけ汁は煮干しの苦味先行型のインパクトのあるやつ。でもその苦味をギリギリブレーキをかけるくらい動物系の甘さも感じられる。そして正に極濃煮干しつけ麺のメニュー名に偽りなしの濃度だ。スモーク臭のする大きめの炙りチャーシューも香ばしく食べごたえがある。全て食べ切り残ったスープにスープ割りをして完飲。大満足で退店した。

今日フラレてしまった店には早い時期に再挑戦するぞと意気込んで早々に家路についた。

« 2022年3月 | トップページ | 2022年5月 »