日陰濃口
先月27日に訪問した『ラーメン日陰』。個人的にとても印象が深い店だった。なるべく早く再訪問したかったが川崎市南加瀬という交通の便が悪い場所にあるのでなかなか再訪出来なかったが、今日は思い切って会社帰り再訪を試みた。前回同様武蔵小杉駅からバスに乗って店付近に到着したのは開店30分前。店前に待ち客用の丸椅子が2つ置かれておりそれに座って待った。あれからすっかり行列店になったと聞いていたけど、こんな面白い店ラオタ達が放っておかないよなー。そう思っていた矢先にすぐ我の後ろに客が並び始めその列はどんどん伸びていったよ。定刻に開店し消毒液で手を洗いコップを取りセルフで給水し一列のカウンター7席の一番奥に座った。厨房には我が勝手にシンパシーを感じてしまっている物静かな男の店主一人のみ。でも笑顔で接客。やはり只者ではなく都内でも注目されていた店出身との事。また『櫻井中華そば店』店主とは先輩後輩の仲だという。どうでも良い情報だけど世間は狭いね。口頭で注文。初回で満席になり外待ち客が生じていた。店内には吉幾三がずっとかかっていた。店主は大鍋で麺を茹で上げ平ざるで麺をすくい上げる。それはどこか地方の老舗店に通じる風格を感じた。前回同様提供完了時に支払いを済ませた。
『ラーメン』 800円+『大盛』 50円+『濃口』 50円
念願の「濃口(醤油味)」を注文。なのであえてワンタンオプションは追加しなかったが、この店の魅力的な麺はたっぷりと楽しみたかったので麺大盛はお願いした。口の中に入れた時のニュルニュルとした食感と噛み切るときに感じるモチモチとした食感がいいねー。日本のラーメンは麺料理にも関わらずスープに偏った進化をしていたと思う。蕎麦やうどんは麺に比重が重く置かれているのに。ラーメンのスープの進化は袋小路とまではいかないけどある程度のレベルに達して個性を出すのは困難に思えるよ。INGS系の店が増えているが、あのレベルのラーメン店を量産させているというのは凄いと思うけど、何だか金太郎飴っぽくてつまらない印象が拭えない。この店の存在は、麺で個性を出すラーメン店が多くなってくる事を予感させる。スープは予想通り基本の塩スープにタレを加え醤油味にしたもの。元々の塩スープが煮干出汁をじんわり効かせた美味しいスープなので繊細な出汁感を味わいたいのならノーマルの味が良いとは思うが、それを損なわないようにスキッとした醤油味に仕上がっているのでこれはこれで美味しい。文句なく汁一滴残さず完飲の完食。
初訪問の時にも注文したが生姜丼は今回も注文した。サイドメニューはライスかこれかのどちらかだから。そして何より美味かったから。生姜多めのそぼろご飯。生姜多めにするだけでこんなに美味しくなるのか。こちらも当然ながら飯粒一つ残さず完食。皿を上げて卓を拭き取り「ごちそうさまでした!」と店主に挨拶すると「ありがとうございました!またお願いします!」とまた嬉しそうに微笑んでくれた。気分良く退店。店前には7,8人の行列が出来ていた。
店の外観を撮影した後、店前の道路を挟んで反対側にあるバス停にタイミング良く川崎駅行きのバスがやってきたので乗車し家路についた。
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