岩国背脂
今夜の宿泊地である岩国に到着したのは18時20分くらいだった。改札を出て脇目もふらずに目指したのは駅前ロータリー脇にある『寿栄広食堂』だ。1950(昭和25)年創業の老舗店だ。縦書きに「中華そば」と書かれた巨大看板は駅前でも一際目立っている。我は既に8年前訪問済み。だったら未訪問の店を開拓すればいいものだが、、岩国において並び立つものがいないと言っていいほどこの店の存在感は圧倒的なのだ。我好みの老舗中華そば店だし、この店を前にして入店しないという選択肢は考えられなかった。今晩の晩飯はここで決定。早速入店。奥からおばさん店員が入口脇の会計のところにやって来た。口頭で注文し料金前払い。するとおばさん店員はマイクで注文メニューを言う。奥にある厨房に伝えたのだ。このシステムを再度体験出来たことに喜びを覚えた。他にもっといい方法はあるとわかっているんだとは思うが、最早伝統なんだよね。無くなったら寂しがる岩国市民も多いことだろう。我はプラ板食券を受け取り適当な席に座った。店舗は奥行きがあり厨房はほとんど見えないがおそらく女店員3人くらいでやっているのかな?客席は4人がけテーブル席4卓と6人がけテーブル席4卓。先客6人後客3人。
寿栄広食堂
『中華そば(油多め)』 650円+『イナリ(1ケ)』 160円=810円
8年前訪問した時に普通に中華そばを頼んだのだが、この店は背脂増しが出来る事を帰宅してから知った。それをするのとしないのでは大違いだとも書かれているブログを見て悔やんだ事があった。今夜ようやくその雪辱…というまでのものではないのだが、晴らす事が出来た。しっかりと油多めと注文したらマイクで「中華、油多め」と伝えられた。あとイナリも1ケ頼んじゃおう。宮島に行って胃袋はすっかりクールダウンされた。
先にイナリが提供された。おそらく作り置き。でもしっとり。味は普通。酢飯が美味い。ガリも美味い。
ようやく出会えた寿栄広食堂の中華そばの背脂多め。聞きしに勝るド級のビジュアル。グロテクスという言葉も浮かぶほど。背脂チャッチャなんてレベルではない。粒というより塊を砕いたような背脂だ。壁に「お客様へ 油のダブル・トリプルは出来ません」の張り紙もあった。このビジュアルを見て注文をエスカレートさせる客がいたのだろう。麺は黄色い中細ストレート。張り紙には「麺の中に玉子(卵白)が入っています」とある。具は青ネギのきざみ、もやし、脂身の多い薄く切られたチャーシュー2枚。スープはあっさりした醤油味…だと思う。背脂の存在感が大き過ぎた。徳山スター系、下松牛骨のどれとも違う岩国ラーメン。本日6杯目という最後に強烈な一杯に出会ってしまった。でもこれが8年越しの注文だったので、食べられて満足し退店した。
これ以上は食べ歩く余裕はなく、駅前のセブンイレブンで買い物をしてから予約していた駅にほど近いホテルにチェックイン。GOTOトラベルキャンペーンでいつも我が宿泊しているクラスのホテルよりワンランク上のホテルを予約していた。確かに綺麗でお洒落な雰囲気だったけど期待していた大浴場が小さかったので残念。だけど部屋に全自動マッサージチェアがあったのには驚いたね。面白がって何回も使っちゃったよ。買おうとは思わないけど。
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