行橋豚骨
門司港から小倉に戻ってきた。ここからは観光ナシの食べ歩きの旅になる。最初に狙ったのは『麺処 金田家(かなだや)』という豚骨ラーメン店だ。2009年3月創業と比較的新しい店。店主は独学だが開店当初から福岡のラオタ達から注目を浴びたそうだ。そして間髪入れずにまさかの海外進出。『一風堂』に先駆けてロンドンに進出したというのをテレビ番組で見た事があり印象に残っている。その後ロンドンに2店舗目、香港に1店舗と海外進出止まらず。国内でも博多や大阪に進出していたが、博多の支店は閉店してしまったようだ。なので余計にこの行橋という、小倉から大分へ向かう途中の辺鄙な場所にあるという本店の存在が気になってしまった。事前に計画していた下関観光よりこの店を優先してしまったのだ。
小倉から特急ソニックに乗って一駅目、行橋(ゆくはし)に到着したのは午後1時半前。晴れ間が広がってきたのは嬉しいけどなんせ暑い。目的の『金田家』本店は駅から1本道で1km以上離れた場所にある。ここで我はヘタれて禁断のタクシーを利用。つまらない意地を張って炎天下の中時間をかけて1km歩くよりかは正解だと考えた。こういう田舎は電車の本数が少なく、一本乗り遅れるだけでその後の予定に修正を迫られるからだ。5分ちょっとで目的店に到着。臨休も多いと聞いていたので暖簾がかかっていて一安心した。店前に行列なし。早速暖簾を割る。ちょうど前客が数名退店するところだった。消毒液での手の洗浄を勧められてから着席。厨房には男の店員2人と女の店員1人。厨房周りにL字型カウンター10席と4人がけテーブル席2卓。先客1人後客1人。口頭で注文。
麺処 金田家 本店 『黒豚らーめん(麺バリカタ)』 750円
連食食べ歩きでは基本メニュー一択。麺は細麺ストレート。具は青ネギの小分け切り、きくらげの細切り、海苔1枚、脂身の多いチャーシューが3枚も入っている。香ばしいのにトロトロ食感だ。そして泡立った豚骨スープ。最近九州豚骨ラーメン界で「泡系」などと言われるタイプがあるらしいが、この店はそのハシリみたいな存在らしい。まずは一口。濃厚。でも骨粉が残るようなタイプの濃厚さではなく、喉に流れていく時にトロトロと感じさせてくるような感じ。そして味わいが今まで食べてきた豚骨の味わいと微妙だがはっきりと違う。これが黒豚豚骨使用のものなのか、タレが異なる為なのかは駄舌の我ではわからない。美味い。そして豚骨ラーメンを食べて初めて自分が九州福岡にやって来た事を全身で実感する事が出来た。大満足。支払いを済ませて退店した。はるばるやって来て良かったよ。
帰りはタクシーなどつかまるはずもなく、1km以上炎天下の中歩いて駅まで戻った。この時は気がつくのが遅く途中から帽子を着用したが既に遅く額辺りが日焼けして後から痛くなってしまった。それとマスクをした状態での食べ歩きは想像していた以上にキツかった。
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