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2020年7月11日 (土)

豆腐味噌

梅雨の真っ只中、悪天候ではあるが我慢が出来ず、緊急事態宣言解除後初の地麺巡りの旅へ出かける事にした。朝8時前品川駅に降り立つ。余裕を持って早く来てしまったので45分ほど待って特急ひたちに乗り込む。昔は上野始発だった気がするが品川から行けるんだ。約90分ほどで水戸駅に到着。水郡線に乗り換え更に電車に揺られること40分、目的地の常陸大宮駅にようやく到着した。残念ながら小雨が降っている。「傘なんか持ってくるから雨が降るんだよ!」の精神で無謀にも折りたたみ傘も持って来なかったからそのまま目的店へ歩いて向かった。場所は駅から約1kmほどのところにある国道沿いにある『中国飯店』という店だ。

200711hitachioomiya01最近茨城県北部の地ラーメン「豆腐みそラーメン」の存在を知った。名前からして地味だし弱いかなーと思ったけど写真をみると美味そうではあるので調べてみた。その元祖の店は『中国飯店』。日立市で創業し11年営業した後、30年前くらいにこの常陸大宮市へ移転したらしい。この「豆腐みそラーメン」は創業当時からの人気メニューで、この店から作り方を教わった店や修行した店が日立市や東海村にある。だから狭い地域の地麺って感じではない。ここの店主は何と今年で83歳。過去2度店を閉めた事があったそうだが、その度に熱心な客から説得され、今は昼の3時間だけに絞って営業しているという。もう風前の灯の、未訪問の地ラーメン元祖の店。居ても立っても居られなくなり我はやって来たというわけだ。ましてやこのコロナ禍もあり、人知れず店を閉めている可能性も高い。このようなマイナーな地麺の店の情報など、いくら情報化社会と言われてる今でも伝わらないのが世の常なのだ。地麺巡りをしていて、あと一歩及ばず間に合わなかった事など一度や二度ではない経験がある。だからついつい速歩きになって国道沿いを進んだ。先の方に目的の店が見えた。営業開始予定時刻を15分ほど過ぎたあたりの到着。町中華の店って感じではなくロードサイドの店って感じでもない、至って普通の民家って雰囲気の店構え。「ラーメン」と書かれた幟も出ていて営業中の札も確認!店内を覗くと先客の姿も確認。やった!間に合ったぞ!早速入店だ!厨房には店主夫婦2人。客席は厨房前に一列のカウンター2席、4人がけテーブル席4卓。奥には座敷席がありそうだがよく見えなかった。先客3人後客2人。口頭で注文。前客の熟年夫婦2人組は数十年ぶりの訪問のようで店主夫婦と思い出話に花を咲かせていた。それを盗み聞きの形で店の歴史の話を生で知る事が出来たのでラッキーだった。

200711chyuugokuhanten00200711chyuugokuhanten01中国飯店 『豆腐みそラーメン』 600円

迷いなく目的の筆頭メニューを注文。5分ほどまって着丼し、その時に支払いを済ませておいた。消費税が上がろうと数年間固定の600円。普通のラーメンが500円。採算度外視もいいところだ。それでいて出てきた一杯は普通の店のラーメンよりボリュームがありそう。麺は白っぽい中細縮れ麺。驚くべきことに自家製麺だそうだ。そして厚さ8~10mmで切られた存在感がある豆腐が10枚入っている。サイコロではなくそのままスライス。何でも専用の「硬め指定」の豆腐だそうだ。食べると質量が違うというか。そして隠れた主役であろう長ネギがたくさん入っている。スープは味噌汁的なものを想像しがちだが、しっかりピリ辛で味濃いめの味噌スープ。赤味噌と白味噌をブレンドして挽き肉を加えた味噌ダレだそうだ。その濃いめの味わいに柔らかい長ネギの甘さ、大きめのしっかりした豆腐の食感が加わるのだから、日本人には直球に感じる美味さになる。単純に味噌ラーメンに豆腐を入れただけだったら、広まりをみせる人気メニューになるはずがない。実際に食べることで理解出来た。ぎりぎりセーフで我の地麺巡り記録にこの一杯を加える事が出来て、ほぼ完食の大満足。

店を出ると雨は本降りになっていた。濡れたまま約1kmほど駅への道を歩く事になった。

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