雑色塩蜆
好天に恵まれた土曜日。今日は珍しく気になる新店狙いで多摩川を超え雑色へ向かった。
雑色周辺は昔ながらの商店街が続いて生活感があっていい雰囲気の町だ。その商店街を抜けてJR側の踏切を超えたところに今日も目的店『宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀』がある。昨年2019年5月1日オープンしたばかり。店主は『麺処ほん田』出身だとか。とかいうのは後から調べたのであって正直あまり下調べはせず訪問した。「宍道湖しじみ中華蕎麦」という文字に惹かれたのだ。店に到着したのは開店予定時刻の15分前くらい。既に先客5人。待ち席に座る。すぐ後客が続いた。開店までスマホをいじりつつ待っていると後客の列は途中から道路の店側とは反対側の線路に沿って長蛇の列が生じていた。こんなにも人気店だったとは知らなかった。そして6人目で並ぶ事が出来た幸運を後から知った。この店、客席が6つしかないのだ。定刻に店主は暖簾を出した。店内奥に券売機があり順番に発券後着席。厨房には男の店主と女の店員とおばさん店員の3人。客席は本当に6席のみ。
宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 『特製 宍道湖しじみ中華蕎麦<塩>』1150円
目的のメニューを特製で注文。醤油の方は鶏と合わせるようだ。純粋に蜆の味を味わいたいなら筆頭塩だ。1Lot4杯づつらしく我は2Lot目になり15分ほど待たされ着丼。麺は白く四角いストレート細麺。具は紫玉ねぎのきざみと芽ネギ数本、細切りメンマ数本、胡椒が効いた味しっかりの肉ワンタン1個、バラチャーシュー1枚と、部位の異なる2種のローストポークが各2枚づつ。このローストポークが中に肉汁が詰まっていて噛むと至福。味玉は黄身の中央部だけがトロけて周りはシットリしているという丁寧に作り込まれたもので、これにも大満足。ところがそれを超える大満足だったのはスープだ。澄んだ透明の貝出汁塩スープはよく見かけるものだけど、飲んでみると蜆の出汁の濃厚さがこれまでとは違った。味が濃いというわけではない。じんわりと染み入る度合いが深いというか。わかり易く言えば絶品の蜆スープだ。
久々食べて「これは凄い!」と感じたよ。勿論汁一滴残さず完食完飲の一杯だった。大満足の退店。店を出ると変わらずの大行列。たった6席しかない店舗なので最後尾は1時間半から2時間待ち確実だと思われる。初回で食べられて幸運だった。
目的を果たしたので、先程は早足で通り過ぎた雑色の商店街をゆっくり散策しつつ買い物をしてから家路についた。
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