村山希望
年末休暇初日。先週末に続いてホープ軒巡りの旅第2弾と決めていた。休日だというのに7時半前に家を出て川崎から南武線に乗り1終点の立川に到着したのは午前9時過ぎ。そこから多摩モノレール北立川駅に歩いて移動し券売機で890円支払い1日乗車券を買った。多摩モノレールなんてかなり昔に乗って以来。幸いにも好天に恵まれ雲ひとつない冬の青空が広がり車内からは白い富士山も遠くに望めた。そして終着駅の上北台駅に到着したのは朝9時20分頃。改札を抜け地上に降りる。住所は東大和市となり少し北に進むと多摩湖があるという。本日最初の目的店は隣の武蔵村山市になるが、この辺りは1960年代後半の高度成長期に最大級の都営団地、村山団地が作られたので平坦な土地に立ち並ぶ団地と所々に畑があるような光景が続く。以前は近くに大規模な日産の自動車工場もあったが今は無く、団地住まいの人々は激減し高齢化が進んでいるという。平和でのんびりした風景に見えるけど、よく考えると寂しい風景が続く。でもラーメンを主目的にして、観光地でも何でもない見知らぬ土地を歩くという行為は我は幸せを感じるよ。
駅から13分ほど歩いたところに今日の目的店『村山ホープ軒』本店が現れる。赤いテント屋根にデカデカと書かれた屋号。創業は1975年(昭和50年)。吉祥寺の『ホープ軒本舗』の創業者、難波二三夫氏の片腕的存在で、二三夫氏の長女の旦那でもある人が創業店主なのだそうだ。だから系統的には直系に属する。でもラーメンの方は太麺に背脂たっぷりの千駄ヶ谷『ホープ軒』の影響下にあるというちょっとややこしい経緯がある。やっぱり肉体労働者向けの客が多いのでガッツリ系に変更したのだろう。今年から2代目店主に変わったそうだ。また西武拝島線東大和駅近くに姉妹店も出店しているとか。なのでこちらは本店と名乗っている。
店に到着したのは開店の20分も前。近くの商店街を散策して時間を潰し開店5分前に再び店に向かい店内を伺うともう先客の姿が見える。早速入店。厨房は奥にあり男の店員1人と女の店員2人。入口の両脇に券売機が置かれている。13席のコの字型カウンターが2つ並んでいる。飾らない昭和の雰囲気が残るので心地よい店内。先客3人で後客は10人以上かな。いずれも普段着のままで立ち寄ったような夫婦や子連れの家族などが多く地元に溶け込んでいる良いラーメン店の感じが出ていて好感触。 村山ホープ軒 本店
『ランチラーメン』 900円+『ニンニク』 50円=950円
基本のラーメンに玉子、メンマ、チャーシュー2枚入りが加わるランチラーメンをニンニク入りで注文。「ニンニクは中に入れちゃって大丈夫ですか?」と聞かれたので「はい」と頷いておいた。あまり待たずに提供された一杯はホープ軒らしく大きな丼で登場。ボリュームがある。麺はコシがある中太ストレート麺で『ホープ軒本舗』@吉祥寺とは異なるラーメンだというのがわかる。基本の具はきざみネギ、茹でもやし、海苔1枚。平メンマ数本と半分に切られた茹で卵1個、脂身は少なめのバラチャーシューが2枚。通常でこれだけの背脂量だから完全に千駄ヶ谷の『ホープ軒』に近い。スープに溶け込んだニンニクはかなりガツッとくる。半分ほど食べたあたりで卓上からこの店オススメの自家製唐辛子を投入してみた。いい感じの味変。それはそうだ。背脂と唐辛子。京都背脂系のように変化したのだから。朝から何も口にしておらず空腹だったのにまるで嘘だったように満たされた。大満足で店を出た。年内は31日15時まで、年始は3日から通常営業だそうだ。
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