浸麺大王
今日で今年の仕事納め。午前中は働いて午後から掃除、3時には退社。そのまま帰宅するには早すぎる。帰宅途中、長津田から大井町線直通田園都市線で一気に自由が丘までやってきた。入店したのは何と『元祖中華つけ麺大王』総本店。我にとっては過去の遺物のようなチェーン店でほぼ視界には入らない。5年以上前伊勢佐木町の店に訪問した事があるが「まあ再訪は止めておこう」と誓ったくらいの質だったからね。でも先日買った「東京ラーメン系譜学」という本を読み、この総本店に興味を惹かれたんだよ。創業三代目の総本店店主自ら「つけ麺大王=おいしくない」と語っていたから…。
元祖中華つけ麺大王は元々は製麺業を営んでいた創業者が『中野大勝軒』の「つけそば」を食べて刺激を受け、昭和49年(1974年)に自由が丘に1号店を出したのが始まり。早い段階でフランチャイズ展開をして、昭和53年から昭和55年にかけては最盛期を迎え、東京近郊で約80店舗を超えていたという。「つけめん」を世に広めた立役者。しかし味が完全に時代遅れとなって急速に衰退し、店舗は今や30店舗を下回り、残った店はほぼ町中華店と化していて、直営店は自由が丘の総本店のみだそうだ。
自由が丘駅に降り立ったのは午後4時過ぎ。徒歩2分ほどで『元祖中華つけ麺大王』総本店に到着。意外に小さな店舗だなあ。入店してみると券売機は無く厨房には男の店員2人。厨房の前に一列9席のカウンター席のみ。これがあの一世を風靡した『元祖つけ麺大王』の総本店か…。先客1人後客ゼロ。冊子メニューを見て口頭で注文。
元祖中華つけ麺大王 総本店 『特選和風こがし醤油つけ麺』 1100円
三代目店主が起死回生を狙った自信作だというメニューを注文。正直ラーメンの方に惹かれたが、今日この店に来た目的はこれを食す事にある。先々週くらいまでの我であったら『つけ麺大王』で1000円超えのメニューを注文するなんてあり得なかったよなーと思いながらつけ麺と対峙する。この店の通常のつけめんとは異なり、黄色い太麺。その麺側の具はネギと海苔3枚、丁寧に炙りを加えた豚バラ肉が数個。つけ汁側には薬味ネギ、平メンマ数本、ゆで卵半個。胡麻が結構入っている。つけ汁自体は通常のつけ麺のつけ汁に魚介醤油油と醤油ダレを加えたもの。なので「つけ麺大王」感は顔を出す。何だか椎茸っぽい味を奥に感じる。でも不満はそれだけであとはとてもこの店が「つけ麺大王」である事を忘れてしまうくらいな美味しいつけ麺だった。
+『半チャーハン』 550円=1650円
もう一つの自信作がチャーハンというので半チャーハンも合わせて注文してみた。確かに香ばしくて味もしっかりしており、平均以上の出来だった。特選つけ麺と合わせて満足。あの『元祖つけ麺大王』がここまで変わった事が驚きだった。頑張っているね三代目。一度ついてしまったマイナスイメージを払拭するのは容易ではないけど応援したい。隣の家系ラーメン店を覗いたら午後4時半という時間で満席だった…。
帰りは東横線で横浜に出て買い物をしてから帰宅した。明日から休みだ!
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