利尻離別
利尻島での2日目の朝を迎えた。もう朝5時の段階で陽の光が差し込み眩しいくらいだ。利尻島は昨日の時点で頭から尻尾の先まで味わいつくして大満足してしまった。なのでこれほど天気が良いのなら、再び礼文島に渡ってリベンジしてしまおうかという考えも一瞬頭をよぎった。でもここは最北の離島、そんなに都合よく頻繁にフェリーが出ていたのならこれほど苦労はしないよ。そんな心の余裕も『味楽』本店を訪問できたからこそ、そんな事が言えるのだという事を忘れてはならない。そして今日の最重要ミッションは「本日中に帰宅すること」だ。正午発のフェリーに乗船し、予定の時間どおり稚内に無事戻る事を目指す。
こんな好天に恵まれて、美味しい空気と美しい利尻富士、広がる青い海を見れば否が応でもテンションは上がる。昨日とは逆に時計回りに島を一周して、時間帯でも異なる顔を見せる利尻山をたっぷり楽しむぞ。
宿泊地から約半周してまた「オタトマリ沼」にやって来た。やはりここからの利尻山は一番美しく見える。そしてこの時間誰もいない。この景色を我が独り占めしているというのがまたテンションを上げるんだよ。
少し進んで「南兵湿原」。ここからの景色もいいね。誰もいなかったので沼を一周してみたよ。
道すがら湧き水が出るところを発見。「麗峰湧水(れいほうゆうすい)」とある。早速ペットボトルに注水。これさえあればペットボトルのお茶など必要ない。冷たくて美味い!地元民らしき人も水を汲みに来ていた。こんな水が毎日タダで飲めるとは羨ましい。
沓形にも寄ったりしてみたが割愛。時刻も11時を過ぎそろそろ鷺泊フェリー乗り場に戻ろう。無事車を返してフェリーを待って乗り込んだ。屋外デッキから離れゆく利尻島に別れを告げる。やっぱりこの島は美しい。円錐形の美しい雪化粧をした利尻山を中心に据え、なだらかな裾野が海面まで続いている。まるで山だけが海に浮いているようにも見える。名残惜しい。でもこれでお別れだ。この国には他にも我が行ってみたいところはいくつもあるのだから。
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