一蘭之森
福岡市の西にある糸島市には『一蘭の森』というものが存在する。『一蘭』の奥の院。本社総本店がボスならこちらはラスボス。ここに来るのが軍艦島上陸に次ぐ今回の旅の主目的地だった。今日は祭日という事もあり混雑を警戒し事前予約もしていた。事前予約してラーメン店に行くという体験も今回初だ。
8時過ぎにホテルをチェックアウトし立体駐車場から車を出して出発。今朝は雲が立ちこめしばらくすると雨が降り出したよ。高速に入り西へ西へと移動。どんどんと郊外へ、田園地帯へ、緑の山へと景色はのんびりしたものへと変わっていく。上り坂を登り案内板を頼りに進むと大きな駐車場があったのでそこで駐車。到着だ。『一蘭の森』と書かれた提灯が掲げられた竹林が入口だ。何故か硫黄のような異臭がする。そこを抜けると現れたのは『一蘭』生産工場に併設された店舗『一蘭の森』だった。
工場というから生産ライン等が見学出来ると思ったら、窓から通路越しの更にその奥の窓から製麺機が20台くらい並んでいるのが見えた程度。展示物も『ラー博』の地上フロア程度のレベル。朝10時という時間帯だったからか来客もまばら。祭日で混雑するかなーと思って事前予約までしたのに完全に肩透かしだ。でもおかげでのびのびと見学出来た。「年表に常用している桜木町店がのってる!」とか「一蘭って不動産やデザインやら自前でやっていたんだ」とかちょっと豆知識を知る事が出来た。
見学も一通り終えたのでラーメンを食べて帰ろう。客席は味集中カウンターもあるが一蘭屋台もある。それは昭和10年台、20年代、30年代と3つのスペースに分けられていた。事前予約していたので案内されたのが昭和20台の一蘭屋台だった。他の客は昭和10年代や30年代のスペースに案内されていたので20年代は我一人貸し切り状態だった。
『天然とんこつラーメン(創業以来)(超生麺)』 790円+『抹茶杏仁豆腐』 390円=1180円
『一蘭』は自らの味に異常なこだわりを見せる。昔からラーメンは一種類のみ提供。塩や味噌など作らない。むしろ豚骨不使用で自らの味を再現しようという逆のアプローチさえ見せるこだわりよう。だから味を変えたメニューを廃止してしまったのだろう。独創的な様々な限定メニューを出す『博多一風堂』とは好対照だ。
超生麺については常人ではその違いを判別するのは不可能なレベル。いつもの安定の一蘭の一杯。抹茶杏仁豆腐は初めて食べたが抹茶杏仁豆腐としか言いようがないものだった。今回の旅のテーマのひとつ、『一蘭』探訪はこれにて終了となった。計画通り全部訪問できて良かった。
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