秋小豆島
高松遠征2日目。我にとってはいつものことだが早朝に起床。いつもと違うのは、起床直後に柚子がたくさん浮いた露天風呂に浸かったこと。顔に感じる冷気と首から下の暖かさのギャップがいいね。とても良い朝を迎える事が出来た。今日は今回の旅のハイライト、昨日が山なら今日は海。朝7時40分発の高速艇に乗り小豆島へ渡る。ホテルは6時半にチェックアウト。でも荷物は預けておく。瓦町から琴電に乗る。電車内は学生やサラリーマンが多いなーと思ったら、そうだ今日は平日だったのを思い出した。終点高松築港駅で下車し5分ほど歩いて高松港の高速艇乗り場に向かった。到着したのは7時前だった。待合室は人気が無く閑散としていた。もしや欠航?一瞬ヒヤッとしたが乗船券は乗船20分前からの販売と書いてあった。早く到着し過ぎてしまったので高松港の突端まで行ってみた。気持ちのよい快晴の朝。穏やかな瀬戸内の海。風に当たる海風も涼しくて心地よい。朝焼けに照らされて小さく浮かんだ雲が真珠色に輝いている。今日の旅のテンションが高まった。
定刻に高速艇は出発。鏡のように静かな瀬戸内海を真っ直ぐ切り裂いて30分後には小豆島・土庄港に着港。多くの人がすぐ近くのバス停からバスに乗車していた。我はといえば人が少なくなった待合室にいたままだ。当初我もバスを利用して移動しようと考えていたが、あまりにも効率が悪いのでレンタカーを借りる事にした。それが出発の3日前の話。予約の電話を入れると「あ、1台だけ空いてますよ」と言われギリギリセーフ。軽だけど半日ガソリン代不要で5000円弱。これで小豆島観光も少し余裕が出てきた。そのレンタカー貸出事務所が港の待合室に併設されているのでここに留まっているのだ。でも事務所が開くのは9時からと貼り紙が出され閉じられたまま。仕方なく近くの土産物売り場で先に土産を物色し購入した。8時45分くらいに事務所が開いたので早速手続きをして車を借りた。車の運転は山形鶴岡遠征以来だから約2年ぶりで緊張した。
最初の目的地は土庄港から車で10分弱辺りの海岸にある観光スポット、通称エンジェルロードという残念な名前が付けられた、朝夕の干潮の前後2時間ほどだけ道が出来て歩いて島と行き来出来る場所の事だ。潮見表も公開されていて、この日は朝8時頃だという。現地に到着したのは9時半頃。実際に見るまで潮が満ちていないか心配したが全然余裕だった。潮の満ち引きで侵食されて出来た奇岩もあったり面白かったが、実は我は瀬戸内海に手を触れるのは生まれて初めて。知識として知ってはいたが、寄せる波は小さく海であることが信じられない。湖のようだった。正面に見える中余島とその奥にある小余島まで歩いた。静かな瀬戸内海と青空に包まれた景色に満足した。それにしてもこんなところまで中国人観光客の団体が大挙してやって来ているのを目の当たりして驚いたよ。
今回の旅で我が重要視していたのは紅葉狩り。せっかく11月末の旅行なのだからそこは重視した。そこで香川の紅葉スポットとして紹介されていたのが、日本三大渓谷のひとつに数えられる、ここ小豆島にある寒霞渓だ。ここへ行く為に小豆島へ渡るのが今回の旅の必須ポイントとなっていた。だからレンタカーまで借りたのだ。エンジェルロードの駐車場からナビをセットしそのまま出発。あとはただナビに従うだけ。土地勘など無いから自分が今島のどの辺りを進んでいるか全くわからない。道標の寒霞渓の矢印があるから間違えではないだろうと不安を紛らわせた。前後に車がいなかったからね。車はどんどん急な坂道を進み道幅は狭くなり蛇行しはじめた。あまりにも道が蛇行するので時々カーナビがリセットされるのが不安を煽る。フロントガラスも白くなりちょっと危なく感じた。でも道路脇の紅葉が凄い事になってきた。そうやって10時過ぎ辺りでやっと寒霞渓展望台に到着する事が出来た。何だ人も車もいっぱいいるじゃん。駐車場に駐車して展望台へ向かう。そこには山の緑と色づいた紅葉が幾重にも折り重なり、その先には町、そして海、そして青空が広がっていた。
寒霞渓は確かに素晴らしい眺望で来てよかったと思えた。でも紅葉については、ここに来るまでにみた赤いトンネルのような紅葉の道が素晴らしかった。でも山道で片側一車線では車を止められないので写真を撮ることはかなわなかった。
午前11時頃には土庄港に戻り、土産物を購入して11時25分発の高速艇で高松港に戻った。
コメント