高松拉麺
香川県はうどん県。独自の地ラーメンは生まれる事は残念ながら今のところ見つける事は出来なかった。だからといって我が初めて来る土地に来てラーメンをスルーするわけがない。我は偏屈なところがあって、「地麺巡りは一区切りついた」と思ったら頑なに拒絶してしまおうとしていた。それは何の意味も無いという事に気が付くまでちょっと時間を要したけどね。
我が選んだのが『明神そば』という店。香川県筆頭の店で「讃岐ラーメン」を生み出した名店『はまんど』出身の店主が営む店だ。この店は高松市内と言ってもかなり郊外にある店なので琴電琴平線で琴平に向かう途中、最寄りの円座という駅で降りた。最寄りといっても駅から1kmほど歩いた国道沿いに店はある。なんてことはない見知らぬ郊外の道を歩く。この感覚、久々だ。今はスマホがナビ代わりになってくれるので迷わず目的の店に到着出来た。暖簾を割り入店すると入口に人が待っていた。しばらくすると女店員が名前と人数を聞いてきて名簿に記入した。時刻は昼1時ちょっと前、国道沿いという事もあり家族連れの客が多いのが混雑の原因だ。香川県民にラーメンを食べる人は少数だろうという我の偏見が木っ端微塵に砕かれた。我の後からも来客は相次いだ。結局20分ほど待ってようやく着席出来た。厨房には男の店員3人と女の店員1人。厨房前に一列のカウンター8席と4人がけテーブル席4卓。口頭で注文。
明神そば 『明神そば (醤油・細麺)』 700円
屋号を冠した筆頭メニューを注文。味は醤油or味噌、麺は細麺or太麺が選べる。味は醤油を選択。麺は細麺が店オススメという事でそれに従った。麺は白っぽい縮れ細麺。具は薬味ネギ、メンマ数本、チャーシュー2枚。スープは鶏ガラをメインに豚骨、香味野菜から作った鶏白湯スープに、昆布や魚介等から作った特製醤油ダレを合わせたのだという。『はまんど』とは大きく異なる一杯。結構濃厚に感じたが、それは讃岐うどんを食べ続けた後だからなのかな?でもこの濃厚さが「あー、ラーメンだなー!」と喜びにもなる。満足で店を後にした。しかし次の電車の出発時刻まで15分もない。ここは四国。電車を1本乗り逃がすとかなりの時間ロスとなってしまう。急いで駅へと戻り、最後は靴紐が解けながら走って何とか電車に乗る事が出来た。その後無事金毘羅参りも出来た。
琴平から再び琴電琴平線に乗り宿泊地の瓦町…からひと駅先の片原町駅で下車する。この駅から徒歩1分ほどのアーケード商店街の中に高松の人気ラーメン店『らぁめん欽山製麺所(きんやませいめんじょ)』がある。夜営業開始時刻を15分ほど過ぎたあたりで暖簾を割った。入口の脇はガラス張りで厨房が覗けるようになっている。その奥に客席スペースが広がっていた。一列のカウンター4席と4人がけテーブル席2卓と8人がけテーブル席1卓、座敷席もあり、6人がけテーブル席が2卓ある。こんな店を男の店員1人で切り盛りしていた。先客4人家族、後客6人。口頭で注文。料金後払い。
らぁめん欽山製麺所 『鶏そば』 700円
筆頭基本メニューを注文。麺は縮れ太麺。自家製麺で「さぬきの夢2009」というブランド小麦粉を使っているそうだ。具は薬味ネギ、めかぶ3本、糸唐辛子、海苔1枚、鶏チャーシュー1枚。スープは鶏白湯魚介醤油味と書いてある。鶏白湯で醤油味って我あんまり好きではないからだけど、あんまりピンとこない味だった。首都圏であまり有名ではない店で出してきそうな一杯で、これが香川県トップクラスなのかとちょっと疑いたくなる気持ちになってしまった。でも香川でラーメンを食べている気持ちにはなれたのでそこは良しとする。
店を出てひと駅分歩いて今夜宿泊するホテルへと戻った。
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