背脂復権
昔あれほど巷に氾濫し飽き飽きしていたのだが、神奈川県下では今や絶滅危惧種と化している「背脂チャッチャ系」のラーメン。ラーメンに限らず世間に浸透したヘルシー志向により瞬く間に駆逐されてしまった。その系統の貴重な生き残りの一つ『野方ホープ』が川崎市元住吉駅近くに本日支店を開店させる。『野方ホープ』としても、新横浜ラーメン博物館の立ち上げ時に出店させた以来の神奈川進出になるらしい。
本日開店という事で東横線各駅停車に乗り開店15分前くらいに駅に到着。ところが場所が判らずしばし迷って結局開店5分前くらいに店を発見。誰も並んでいない。結局開店予定時刻を過ぎたが店が開く気配がない。おかしいと思い中を除くと、何と客が入っているではないか!そう、我はただ一人裏口で待っていたのだ。これは恥ずかしい。急いで表側に廻った。運良く我でちょうど満席となりギリギリセーフ。それにしても内装がラーメン屋らしからぬ感じ。我の貧素な知識で例えるとモスバーガー的な雰囲気。券売機もなし。カウンター各席の前に敷かれたランチマット、カウンター前の綺麗なタイル張り、頭上のランプ。店員の服装も青い半袖シャツに黒いベレー帽。約1年前に訪れた野方本店の無骨な雰囲気とは全く違う。これは女性客、家族連れ客を取り込む為にイメージアップを計ったコンセプトが見え見えだ。男の店員5人と女の店員1人。カウンター10席のみ。口頭で注文。料金後払い。
『野方ホープラーメン(こてこて)』 750円+『ライス』
ラーメンメニューは基本の味ひとつのみ。その分トッピングやサイドメニューが豊富。背脂は4段階で選べて、我は最上級のこてこてを選択。ブリブリの縮れ中太麺。ランチサービスでライスと餃子が選べる。具は薬味ネギ、メンマ、海苔1枚、チャーシュー2枚。あー久々だなあ、この味。大満足。もしかしたらこの系統を知らない人もいるのではないだろうか。背脂チャッチャ系は選択肢の一つとしてぜひ存在していて欲しいところ。頑張って欲しい。
この付近には前から気になる店がある。今年の6月25日に『函館らーめんあじ汐』の場所に開店していた『らーめん鈴』だ。『あじ汐』はなかなかいい店だったんだけどな。でも1回しか行ってないからこんな事言える立場にないんだけど。綱島街道を日吉方面へてくてく歩く。今日は曇っているが意外と暑い。入店すると店の端に券売機。厨房には男の店員2人。おそらく一人は店主で、もう一人の若い男は入ったばかりなのだろう。ただ立って見ているだけ。変形L字型カウンター11席と4人がけテーブル席2卓。先客1人後客3人。
筆頭基本のメニューを注文。とにかく濃厚なスープだと話題のメニューだ。値段も良心的な印象。なんとなくボソッとした食感の中細縮れ麺。具は薬味ネギ、極太メンマ2本、脂身の多いチャーシュー2枚。そして濃厚なスープの中にも豚肉片が入っているのかな?醤油の味も強い。スープも確かにドロドロで泥沼にハマった麺を引き上げる感じて大変だ。『俺の空』っぽいと思ったけど、あちらは豚の脂身の甘さがあった。こちらはかなり酸味が強く感じた。濃厚さと味の濃さが合わさってしまうとかなりクドい。もうちょっと味を控えめにしたらなかなかいいと思うけど。
帰りは日吉駅まで歩いて東急ストアで買い物をした後帰路についた。
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