宮古島麺
今回宮古島を訪問しようと思ったのは「宮古そばを現地で食べる」というのも要因のひとつ。沖縄三大地麺、沖縄本土そば、八重山そば、宮古そば。その内ひとつがまだ現地で食べていないというのは画竜点睛に欠くというもの。宮古そばというのは一体どういうものなのか?まず麺だが、本島のものより細い平打ち麺で縮れがない。八重山そばは縮れ丸麺。具はかまぼこと三枚肉なので本島のものと同じ。しかし宮古そば最大の特徴は、この具を麺で覆い隠す。この理由は諸説ある。「具も入れられないほど貧しいと見せかけて年貢の取り立てを欺く」というもの。年貢?これはかなり怪しいなー。もうひとつは「戦後の食糧難の時、具を下に忍ばせ盛りを大きく見せた」というもの。こちらの方がしっくりくる感じ。昨年那覇の『どらえもん』という店で宮古そばを食べたが、確かに具の上に麺が覆いかぶさっていた。果たして現地の本物はどういうもので、どういう味なのか?宮古島で色々な宮古そばを体感するのさー。
来間島での観光の後、朝から何も口にしていなかったから空腹に襲われた。更にもう昼だというのに宮古島に来て宮古そばを食べていない!もう辛抱たまらない!という状況に陥り早速向かったのが島南部砂川(うるか)にある創業昭和36年の老舗『丸吉食堂』だ。地元民の支持が高いと言われる。早速入店。4人がけテーブル4卓に座敷にテーブル5卓。厨房は奥の仕切りの向こうにあり店員数は不明。いかにも町の食堂といった雰囲気に好感が持てる。客入りは約8割り程度だったが、ちょうど正午を迎え来客は続々。周りの客層は地元民、観光客半々くらい。口頭で注文。
とうとう念願の宮古島で食べる初宮古そば。麺は平打ストレート。具は伝統に沿って麺の下に隠されている。肉とかまぼこが各々2枚づつ。スープは鰹の風味もあるけど、今まで食べた沖縄そばより豚骨出汁が良くでている気がする。コクがある。腹が減っていたというのはもちろんだけど、それにしても美味い。後半卓上のコーレーグースとカレー粉をかけてみる。そう、八重山そばには「ぴやーし」という島独特の香辛料を入れたが、宮古そばの場合は何故かカレー粉になる。辛さより甘さを際立たせる感じだ。更に食後に黒糖アイスがサービスされる。これがまた程よい甘さで美味しいんだよ。最初の店がこの店で良かった。大満足。この店はオススメだ。
自分は沖縄そばと一括りにしていましたが、それぞれ特徴があるんですね。
ところでこの宮古そばの『肉』は、矢張り茹で豚の様なものなのでしょうか。
豚食の本場ではどの様な調理をされるのか、興味があります。
投稿: サトウ | 2014年9月11日 (木) 13時20分
サトウ様、コメントありがとうございました。
個人的見解ですが、沖縄そばは麺を食べる事を主眼に置いた麺料理で、
三種の違いもほぼ麺の違い、その食感の違いだと思っています。
基本のトッピングはラフテーなので煮豚ですね。
そういえばソーキもテビチも煮豚で、沖縄で焼豚って出会った事がないですね。
本土のものより柔かめに煮られていて、
骨がゼラチン化するまで煮られたソーキは絶品ですよ。
投稿: いぬ吉 | 2014年9月11日 (木) 22時12分