銀座拉麺
講習は定刻より早く終了。そして本日は金曜日。直帰予定なので地下鉄には乗らず、新富町から有楽町までぶらぶらと歩いて戻る事にした。もちろんこの機会を逃すような我ではなく、銀座のラーメン店に寄る事にした。最初に入ったのは銀座中心部に入ったところで見つけた『銀座いし井』という店。開放的で和のイメージで作られた内外装。店主は『つじ田』で修行した人らしい。そいういえば御茶ノ水の『つじ田』に似た店構えだ。2010年12月20日オープンという情報がある。店外に券売機。厨房には白い作務衣を着た男の店員3人で、一人はまかないを食べていた。明るい色の木材を使用したカウンター12席。先客1人後客1人。出来上がるのを待っている間に、この時期にしては珍しく夕立が発生。結構強い降りだった。入店のタイミングが良かった。
この店はつけ麺と中華そばの2本立て。我としては珍しく初訪問の店でつけ麺を注文。それは「中華せいろ」というネーミングが気に入ったから。でも普通の丼で出てきた。もちもち麺と魚介豚骨のつけ汁。でも比内地鶏にこだわっていて鶏も使っているようだ。具は薬味ネギ、メンマ、チャーシューブロック数個。卓上の食べ方指南に従って食した。しばらく普通に食べて、その後すだちを降りかけ食べる。後半は一子相伝で作られたという京都黒七味をかけて食べた。魚介豚骨つけ麺でつまらない感じなのかなと思っていたら、酸味と辛味で涼やかな一杯で意外と満足出来た。スープ割りしてもらい飲み終わると、ちょうど夕立も止んだようなので店を出た。
更に銀座の中心部に進み、ビルの間細い路地裏にある『銀座 篝(かがり)』へと向かう。開店は昨年3月1日。にも関わらず食べログで銀座にあるラーメン店の中で口コミ1番と紹介されていた店だ。到着したのは夜営業開始予定時刻の約30分前だというのに、既に5人が店前に並んでいた。そんなに凄い店なのか?すかさずその後について並ぶと、いつの間にか我の後ろに2人が付いてそのまま並んだ。開店時刻には30人弱の大行列になっていた。それにしても銀座という立地で、あえて路地裏の小さな店で清潔感あふれる高級寿司店のような店構え。そして『篝』という屋号。マーケティング・リサーチばっちりといった感じ。開店予定時刻通りに暖簾が掲げられた。中もそのまま高級寿司店のようで、厨房には和食料理人の佇まいの男の店員3人で、接客はとても丁寧。BGMはシャンソンかな?コの字型カウンター8席。口頭で注文。
筆頭鶏白湯を注文。他に煮干し醤油がある。以前はつけ麺メインだったが、この鶏白湯があまりに好評で筆頭メニューに格上げされたというから期待大。出てきた一杯はこれがラーメンである事すら疑う、まるで高級フランス料理店で出されるスープのようだ。麺はストレート細麺でスープが物凄く絡みつく。具はかいわれ、アスパラ1本、ベビーコーン1本、低温調理の小さな鶏チャーシューが4枚ほど。真っ白いスープはそれ自体濃厚なのだが、味もまた濃厚で紛れも無く鶏白湯、鶏、鶏、鶏といった感じ。別皿で生姜と揚げネギが付いたが、スープ自体の味が魅力的な為、必要性は感じなかった。これは評判になるのが判る。我がラーメン店に求める、素朴さ、地元民に親しまれる敷居の低さ等は皆無で、真逆の存在の店であった。銀座という土地のもつイメージを良く反映した演出力と、ラーメンのイメージを良い意味で壊すような、ハイレベルの一杯。関心せざるを得ない。たまには東京の最先端のラーメンを食べてみるのも良いなと思った。
有楽町から品川に出て東海道線に乗り換え横浜に戻った。
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