小樽拉麺
小樽には特に地ラーメンがあるわけではない。なので小樽に赴いたのは純粋に観光メインだ。ただ少しでもラーメンを食べられる機会があればそれは逃さず予定に入れる。他の食物を胃に入れる余裕は皆無だ。というわけで駅と港の間の中間くらいの場所にある『自然派ラーメン処麻ほろ』という店が朝ラーメンを提供しているというので行ってみる事にした。この店は自然派ラーメンと謳うくらいなので、原料から調味料まで全て天然素材にこだわった店。創業16年で、札幌駅近くに支店もあるという。店の製麺所の脇に4人くらいが入れる小さな椅子なしカウンターを設置し朝7時から9時までの2時間、朝ラーメンを提供している。先客がちょうど4人いたので店の外で5分ほど待って入店。口頭で注文。後客はゼロだった。
『お婆ちゃんの醤油らーめん』 350円+『メンマ』 50円+『味たまご』 50円=450円
いわゆる「かけラーメン」というやつに、卓上にある無料の薬味ネギを入れ、好みで有料のトッピングを注文する。熟成していない、柔らかな中細縮れ麺。鶏肉とネギを炒め、昆布で出汁を取り、チャーシューのたれと合わせたスープとのこと。あっさり和風ラーメンという感じ。朝ラーメンだし、この値段だし何か言うだけやぼというものだ。帰りがけに名物だという羅臼昆布の佃煮を1パック買っておみやげとした。店を出る時店主に「行ってらっしゃい」と声をかけられ、小樽観光に出発した。
小樽での観光を終え、観光メインといいつつ最終目的地は小樽筆頭のラーメン店、『らーめん初代』だ。屋号は「自分の店は自分の代で始まり終わる」という意味らしい。弟子達には自分とは違うオリジナルの味で勝負しろとう事だろう。場所は堺町商店街を抜け、緩やかな丘を一山越えた南小樽駅近くにあった。蔵を改造した趣のある店構え。開店15分前くらいに到着。我が最初に待ち席に座る。直後に修学旅行中の中学生の4人組。その後客も車で来店。開店予定時刻11時ピッタリに暖簾がかかった。厨房には男の店員3人女の店員1人。厨房前に一列のカウンター7席と4人席。5人がけテーブル席3卓。後客は続々来店し9割の席は埋まった。口頭で注文。
この店イチオシという筆頭醤油を注文。他に限定の白たまり醤、レギュラーの味噌や塩がある。かために茹でられた黄よく熟成した色い中太ちぢれ麺。具は薬味ネギ、メンマ、海苔1枚、大きめのチャーシュー1枚。スープは煮干しや昆布の出汁を加えた醤油スープ。まず醤油のスキッとした酸味が来て、魚介の出汁がじんわり後からやって来る感じ。これは美味しい。首都圏でもこのレベルの店はなかなかないと思われる。醤油ラーメンの中の醤油ラーメン。流石小樽筆頭!お見事!大満足だ。
降りてきた坂を再び上り、ちょっと歩くともう南小樽の駅。20分ばかり急行の到着を待つ。すると目の前に北海道新幹線の看板があった。そうかー北海道まで新幹線が通るのか。こういうのは地元の人か、鉄道オタクしかなかなか知り得ないこと。調べると2年後に函館まで開通するものの、札幌まで通るのは何と20数年後という事らしい。やって来た急行に乗り札幌まで戻った。
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