麺一瓜生
我は4年くらい前まで、食べ歩きのメインエリアを東京・神奈川に限定していた。しかし地方に地麺巡りをするようになってからバランスをとるかのように、普段の食べ歩きメインエリアを横浜市内に縮小するようになった。そこで今日も横浜市内にある未訪問のラーメン店を訪問する事にした。目的店は元『介一家』港北店、現『介一家うりゅう』だ。平成元年、1989年『近藤家』店主が初代店長を務めたが、15年前に現店主瓜生氏が店主を努め、そして2007年店舗を買い取る形で介一家グループから独立したのだという。 我の中で「本店重視」というルールめいたものがあり、本店さえ訪問しておけば極端な話支店は訪問する必要がないと思っている節がある。なので支店というのは見落としがち。それが独立すると突然現れた店に見えてしまう。最近注目している有名ラーメンフリークによる家系家系図を作っていく企画で、そういう店が幾つか紹介されていた。今回の『介一家うりゅう』もそれで知った。
いつも通り朝5時近くに一度目が覚めたが、「今日は休みだから休む!」と二度寝を続行。だって本当に疲れていたから。再び目を覚ましたのは朝10時前あたり。それでもまだ寝足りない感覚があったが、ここで負けると先週同様一日引き籠もりという後悔のみの一日で終わってしまいそうという恐怖から飛び起きて早々に家を出た。今日も秋晴れの清々しい日だ。まずは横浜に出て買い物をしてから市営地下鉄ブルーラインに乗って仲町台駅まで行く。『介一家うりゅう』はこの駅が最寄り駅とネット情報にあったからだ。最寄りと言っても駅から1.6kmも離れているのだが。でも今日は良い天気だし、歩いた方が食べ歩きとしてバランスが取れるというものだ。で、目的の店に向かう前に、この駅周辺にある未訪問の店に寄ってみる事にした。駅から徒歩3分ほどのところにある『ラーメン屋 麺一』というあまりにもザックリとしていて店主の愛情を感じられない屋号の店だ。メニューには「からし麺」とか「からしつけ麺」等があるので、横浜郊外を中心に展開しているラーメンショップ『大雄』に似ているなぁと思った。帰ってから調べてみるとやっぱり同グループから独立したらしい。もう一店溝の口駅周辺にも店舗があるそうだ。というか、約4年ほど前に訪問していたよ。でもこの仲町台店は初訪問となる。扉を開け入店。入口脇の券売機で食券を買い着席する。結構広い店内で厨房には男の店員1人と女の店員3人。L字型カウンター13席と4人がけテーブル席4卓。先客11人後客5人。
『ねぎ岳ラーメン(しょう油)』 900円
ショップ系なら基本のラーメンを食べ貧相な気持ちになるより、ネギラーメンにして満足感を得ようと考えていた。ネギラーメン800円を選ぼうと思ったら、この店には100円アップで更に上をいく「ねぎ岳ラーメン」というのがあったのでそれを注文。しょう油、味噌、塩から味を選べるようだが、スタンダードにしょう油を選択。麺は黄色い中細縮れ卵麺。具は「那須の白美人」という種類の長ネギのザンギリに切ったものを胡麻と豆板醤で和えたものが山盛りのねぎ岳。後は海苔2枚のみ。この辛味がショップ系独特の薄っぺらい豚骨醤油スープによく合うんだよ。凝ったラーメンも結構だけど、我はもうこれで十分満足です。これでいいです。
さて今度こそ目的の店に向かい緩やかな丘陵地帯を抜け国道沿いに南下する。IKEA港北店の角を曲がり、緑産業道路沿いに鴨居方面に進んだところに『介一家うりゅう』はあった。仲町台駅から約20分ほどかかった。入店すると何と席待ち客がいたが集団客らしく、先にカウンター席に通してもらえた。厨房には角刈りをきめた瓜生店主と若い男の店員と女店員の3人。L字型カウンター12席と4人がけテーブル席4卓。常に満席状態が続いていた。口頭で注文。
『ラーメン(麺かため)』 650円
基本のメニューの基本の味を味わうべく、好みは麺かためのみ指定。ラーメンの構成は家系標準のものだが、脂分が少ないさっぱりしたチャーシューが3枚も入っている。店主が家系一のサッパリしたラーメンと豪語するだけあって豚骨感が少なく、若干酸味を感じるくらい出汁が効いたスープとなっている。このところ介一家巡りが続いていたが、介一家が当初目指していたという「家系と普通の醤油ラーメンの中間を狙った味」というのが初めて味わえた気がする。というか、率直に初代店主を務めていたという近藤氏の『近藤家』に近い味だなぁと感じた。2杯めなのに美味しく食べられた。満足。
帰りはバスで新羽駅まで行き地下鉄で帰路についた。
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