宇部地麺
今日は有給休暇を取得し一泊二日の中国地方への遠征に出発する。目的地は山口県。本州最南端であり、豚骨王国九州福岡に隣接しているので影響を多分に受けたラーメンが食べられるだろう。その影響度合いと違いに興味がある。朝5時に家を出て6時11分新横浜発ののぞみに乗り新山口で下車。ここから瀬戸内海に沿う形で西から東へ進む事にする。
宇部線というローカル線に乗り換える。この宇部線、停車駅がほとんど無人駅。そして車窓からの景色が素晴らしい。柿の実がなった農村風景、陽光でキラキラと輝く静かな瀬戸内の海。旅情を盛り上げてくれる。終着駅の宇部新川駅に降り立ったのは11時20分だった。宇部のご当地ラーメンだからもちろん宇部ラーメン。福岡県に隣接する為博多ラーメンの影響を受けており豚骨主体となっているが、豚骨濃度は薄く醤油ダレが強めに出ていると聞く。豚骨寄りの豚骨醤油スープのラーメンだという。4年以上前今はなき『愛宕六助』@新橋で宇部ラーメンを経験しているが果たして本物はどのようなラーメンなのか?電車の都合で滞在時間は1時間弱しかないが、宇部を代表する2店を訪問する。
山口遠征最初の訪問店は創業42年の老舗、県内に9店舗を展開する『一久(いっきゅう)』新川店だ。駅から徒歩1分程度。ビルの1階にあり暖簾もない殺風景な印象を受ける店舗。中に入るとL字型カウンター14席くらいで前後客ゼロ。厨房には男の店主とバイトの女店員の2人。カウンターの上には新聞雑誌が乱雑に置かれた、よくある駅前のラーメン店といった趣き。豚骨臭は若干する。口頭で注文。
筆頭基本メニューを注文。麺は細麺ストレート。具は薬味ネギ、メンマ、脂身の多いチャーシュー2枚。スープは豚骨濃度が高思いの他醤油ダレが強く感じる。まろやかな豚骨醤油スープ。美味しい。豚骨濃度の薄い淡い醤油ダレという先入観とは真逆のモノで嬉しい誤算だった。シャキシャキネギもいいアクセント。宇部ラーメンはなかなかレベルが高いぞ。
『一久』新川店から歩いて1分足らずで次の店『味の三平』へ。こちらも創業42年という宇部を代表するラーメン店。早速暖簾を割る。厨房にはおばさんばかり4人。厨房前に一列7席のカウンター席。4人がけテーブル席4卓。先客10人後客4人。店内には豚骨臭。町の食堂といった感じ。サービス券をもらった。
『ラーメン』 550円+『おむすび』 100円=650円
宇部のラーメンはおにぎりとセットだというご当地ルールに基づきおむすびもセットで注文。麺は細麺ストレート。具は薬味ネギ、メンマ数本、脂身の多いチャーシュー2枚。見た目は想像していた宇部ラーメンの感じだが、味は豚骨ラーメンというよりほとんど醤油ラーメン。コクのあるのにあっさりしていて美味しい。おむすびはごく普通のおむすび。だけどそれが素朴で美味しかった。
宇部駅に戻り電車の到着を待った。
日本全国のラーメンを食べ歩いているんですね。
宇部のラーメンは、博多ラーメンよりも久留米ラーメンに近い気がします。多分、炭鉱の町だったので、筑豊から転居した人が、宇部ラーメンのルーツになったのではと思っています。
宇部で売っている「ちゃんぽん麺」は、一見普通ですが、これで作った焼きそばが日本一美味いと思います。
投稿: 背の高い天邪鬼 | 2013年6月22日 (土) 09時31分
背の高い天邪鬼様 コメントありがとうございます。
宇部の歴史的背景を教えてくださりありがとうございます。興味深いです。ちゃんぽん焼きそば、また宇部を訪れる機会があったら食べてみたいです。
投稿: いぬ吉 | 2013年6月24日 (月) 05時39分