境港地麺
松江から境港へやってきた。観光の内容などは別項目にまとめるとして、やはり食べ歩きは押さえておきたくて境港のラーメン店も事前にチェックしておいた。真っ先に引っかかったのは水木しげるロードを抜けきった先の路地裏にある『蓬莱(ほうらい)』という老舗店。何でも創業から半世紀、現在の店主は3代目か4代目にあたるそうだ。佇まいも正に昭和の味わい。引き戸を明け入店する。厨房には熟年夫婦らしき男女2人。厨房前に一列のカウンター5席と4人がけテーブル席4卓。棚には漫画本がぎっしり。先客3人後客9人。客層は作業服を着た男ばかり。地元に溶け込んでいる店だと判る。口頭で注文。
筆頭基本のラーメンを注文。麺はちぢれ中細麺。具は薬味ネギ、もやし、メンマ、ワカメ、小さなチャーシュー。茶褐色の澄んだ色をしたスープは牛骨らしい。でも『いのよし』のような牛骨らしさはほとんど感じない、あっさり醤油スープといった感じ。この内容でこの値段は十分すぎるくらい。鳥取の普通のラーメンを食べられた満足感が得られた。
再び水木しげるロードに戻って水木しげる記念館を訪問し、その後喉が渇いたのでかき氷をいただいた。そういえばこの夏初めてかき氷を食べた。その店は老舗で昔ながらの製法で天然の材料しか使わないシロップなのだそうだ。味は市販のものとそう変わらないのが正直な感想だが、食感はふわふわで美味しくてんこ盛りで懐かしさを感じた。
その後も水木しげるロードで土産物を選ぶのに苦労した。目玉親父型の和菓子とか一反もめんタオルとかねずみ男の鼻くそ(干しぶどう?)等を購入した。
買い物も一段落つきまたもやラーメンを食す。本町アーケード商店街入口に鬼太郎達のイラストが入った大きな店舗がある。マグロ引き上げ量日本一と言われる漁港境港にちなんで作られた新ご当地「境港まぐろラーメン」。境港らしさを出す為鬼太郎もプラスしてしまおうという露骨な観光用ご当地ラーメンだ。しかも提供する店は1店舗のみ。だからあまり期待しないで入店した。店内は広く席数も多かったが、客はまばら。店員は女性2人のみでセルフで席に持っていく。注文から出来上がるまで1分ちょっとだった。
『鬼太郎まぐろラーメン』 750円
看板メニューを注文。さすがは観光用、値段が高い。麺は細麺ストレート。具は薬味ネギ、ネギマ、岩のり、そしてマグロのづけ3切れ、シンボルの鬼太郎の顔が描かれたかまぼこ1枚、ぶぶあられもかかっている。スープはマグロのあたまと野菜を煮出して出汁を取ったスープに地産の醤油をで味付けしたスープ。ネギ油が加えられたあっさりした味。マグロのづけはやはり美味しかった。観光用のものとしてはなかなか満足のいく一杯だった。
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