敦賀地麺
福井から敦賀にやってきた。まずは観光案内所で時刻表やレンタサイクルの貸出状況等をチェックした後、予約していた駅近くのビジネスホテルにチェックイン。とにかく雨と汗でびしょびしょになった服を着替えてからでないと何も出来ない。心から風呂に入りたかったが、さっぱりして眠ってしまいそうになるのが怖かったので我慢した。服や体を乾かせた事で気持ちも落ち着いてきた。そして夜8時前に夜の敦賀の街に繰り出す。街には「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」のキャラクターのブロンズ像がいくつも立っている。境港の水木しげるロードのように、松本零士が故郷に錦を飾ったのかと思ったがどうも違うらしく、氏の出身地は北九州市で敦賀とはあまり縁がないようだ。単純に敦賀市が町おこしの為氏のキャラクターをシンボルにしたというだけのようだ。
敦賀ラーメン。豚骨鶏ガラをベースに作られた豚骨醤油スープに胡椒がかかったスタイルが一般的と言われているようだが、注目された理由はラーメンの個性というより、二十一世紀の今、未だにラーメン屋台が現存しているからだと思う。日が落ちてから夜明け前まで駅からちょっと離れた商店街沿いに軽トラックを改造した屋台が並ぶのだ。ちゃんと歩道スペースが屋台用に広くなっている。その代表格といわれるのが『池田屋ゴンちゃん』だ。屋台の自動車の周りに4人がけテーブル席1卓と6人がけテーブル席4卓が並べられている。店主と思しき親父と女性店員4人。先客6人後客5人。メニューは普通か大盛りしかなく口頭で注文を告げるとプラ板食券を渡された。
普通を注文。3分程度で提供された。以前新横浜ラーメン博物館で食べた『一力』のラーメンに確かに似ている。ツルツルした食感の黄色い縮れ中細麺。具は薬味ネギ、紅しょうが、メンマ数本、チャーシュー3枚。スープは黄金色の豚骨醤油だがまろやかな醤油味で、口当たりはあっさりしている。屋台ラーメンは雰囲気を楽しむ感じで味は2の次といった感じが多い中、こちらは店舗店と変わらぬレベルが提供されていた。満足だ。
一通りこの通りを歩いてから戻ってこようと氣比神宮まで行って折り返した。その時元祖敦賀ラーメンを看板に掲げる店が目に入った。こちらは屋台ではなく店舗式。早速入店。店内奥中央に券売機。屋台のような長椅子が設置された長いテーブルが5卓。その為雰囲気は屋台と同じ。空調もロクに効いていない事も含め。先客2人。TVを見ていたおばちゃんが店主だったようで食券を買うと受け取って厨房に入っていった。後客ゼロ。
基本のラーメンを注文。麺は中細縮れ麺。具は薬味ネギ、メンマ数本、小さな薄いチャーシュー3枚。先の『池田屋ごんちゃん』に比べると豚骨濃度が抑えられ醤油が増している感じ。『ごんちゃん』が満足度が高かったのだが、こちらのラーメンはあまりに普通。よくある屋台のラーメンのレベルだった。
という訳で何とか北陸遠征初日は幕を下ろした。色々あったがそれを含めて旅の楽しさを味わえた1日だった。ホテルの浴場に浸かってから布団に潜り込み爆睡した。
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