札幌三日
昨夜も深夜に出撃しようと思っていたが、やはり疲れていたのだろう、夜中起きる事は出来なかった。そして朝を迎えた。窓の外を見ると残念ながら曇り空だ。今日はどの店も最低11時にならないと開店しないので部屋でゆっくりする。昨夜借りたPCでブログを書く事に専念した。9時過ぎに荷物をまとめ、9時半前にはチェックアウトした。すすきの駅へ向かいコインロッカーに荷物を預け、今日も「ドニチカ」を購入。11時まではまだ時間もあるのでしかし地下鉄には乗らず、昨夜見れなかった北海道庁旧庁舎を見学した。
その後徒歩ですすきの方面に戻り狸小路を抜け市電東本願寺駅の先へ向かう。今日最初の目的の店となる『五丈原(ごじょうげん)』本店だ。月寒にも支店を構えているそうだ。開店1分前くらいに到着したが、既に先客4人待ち。店員が暖簾を出しに来た。店構え、内装とも昔ながらのラーメン屋然として飾り気ゼロ。入口に券売機。L字型カウンター12席。厨房には男の店員2人。後客6人。
らーめん 五丈原 本店 『とんしお』650円
筆頭のとんしおを注文。『山頭火』っぽいけどクリーミーさはあまりない塩豚骨スープ。表面に胡麻が浮いている。麺は中太ちぢれ麺。具は薬味ネギ、メンマ、海苔1枚、脂身の多いチャーシューが3枚。チャーシューがトロトロで柔らかって以外は至って普通の塩豚骨ラーメン。何故この店が有名店と言われているのかが正直判らなかった。全然札幌っぽくなかったし。
店を出て初めて市電(路面電車)に乗ることにした。東本願寺前からグルッっとほぼ1周、西線6条という駅まで。次の店『てつや』に行くにはかなり遠回りのコースだが、札幌市内をグルッと楽に観光するくらいのつもりでいいだろうと思った。西線6条に到着し店に向かうが、またもや全く逆の方向へ歩いてしまった。もう一度駅に戻って逆方向へ。本来なら『五丈原』から0.5kmしか離れていなかったのだから歩けば良かった。かなりの時間ロスとなってしまった。ようやく『てつや』本店に到着。道内に支店を5店舗も展開し、高円寺にある東京支店には我も行ったことがある。入口が2段階になっているL字型カウンター9席のみの小さな店舗。内装はホーローの看板などが掛かったレトロ演出が随所にされている。厨房には接客が丁寧な2人の男の店員がいる。既に満席で空席待ち2人の先客在り。10分弱待たされた。後客も続々。口頭で注文。 らーめん てつや 南7条本店『正油らーめん』819円
筆頭は味噌だったが、代表作と書いてあるのが正油だったのでそれを注文。背脂がたっぷり浮いた豚骨醤油スープは濃厚に見えるが、コクがありつつマイルドな口当たり。札幌らしい黄色い多加水ちぢれ中太麺はかために茹でられていてコリコリした歯ごたえがある。具は薬味ネギ、メンマ数本、海苔1枚、チャーシュー2枚。この正油は美味しい。高円寺の支店で味噌を食べた時は正直印象に残らなかったが、こちらは有名店と呼ばれるのが納得出来る一杯だった。しかしメニュー表には735円になっていたのに支払いでは819円。税別表示いいのかよ。
再び市電に乗り終点の西四丁目、大通り駅まで移動。更に地下鉄東西線に乗り換え西の郊外、琴似へと向かった。地上に出て真っ直ぐ南下して徒歩5分弱の場所の『桑名』本店の暖簾を割る。市中央部に支店を2店構え、『白樺山荘』同様、ラーメン集合施設への出店に積極的。内外装は明るい色の木材を使用していて清潔感がある。1列7席のカウンター席と5人がけテーブル2卓。厨房にはおばさん2人。先客12人後客1人。口頭で注文。
さっぽろラーメン 桑名 本店 『味噌』840円
筆頭の味噌注文。背脂豚骨味噌だ。まろやかで甘みのあるスープ。味噌続きで正直飽き飽きしていたのだが、この店のスープはどんどん飲めてしまう。他店同様生姜をやんわり効かせている。黄色い中太ちぢれ麺は西山製麺製。具は薬味ネギ、メンマ、チャーシュー3枚。もやし等は入っていない。ここに来てどんどん食べ進められるというのは相当に美味しいという事だ。満足。
3杯も食べたし、ここでしばらく 腹ごなしにゆっくり観光でもしよう。一旦大通駅に戻ってから南北線に乗り換え初めて札幌駅の反対側へと向かう。札幌駅から1駅目の北12条という駅で下車。広大な北海道大学キャンパス内へと足を踏み入れた。有名なイチョウ並木はまだ青々としていて色づくにはまだ早かったようだ。しかし空気が美味しいなぁ。本当に札幌は緑多き都市でうらやましい。大野池ほとりのベンチに座りボーッとしてしまった。購買部で自分の土産に定規を購入。それから入館無料の総合博物館に入館。色々と興味深いテーマが多種に展示されていたが、いかんせん説明が難しすぎる無骨な感じ。博物館を出た後、先ほど購買部で買っていたあずき入りアイスモナカを齧りつつ札幌駅へと向かった。これが結構な距離だった。
時計を見ると既に15時半を廻っていた。これは食べ歩きを再開しないとタイムアウトになりそうだ。すすきのに戻って狸小路6丁目まで歩いた。目指すは全国にFC展開している『初代一国堂』総本店だ。木材を活かした内装。一列のカウンター9席と4人がけテーブル6卓。厨房には男tの店員3人と接客係の女の店員1人。先客6人後客4人。口頭で注文。喫煙可なのが大きなマイナスだ。
らーめん 初代一国堂 総本店 『しおらーめん』735円
ネットでの口コミ情報によるとここは塩が評判らしのでそれを注文。名古屋コーチンからとった鶏ガラが自慢と書いてある。確かに程よい甘みと酸味を感じるスープの表面には胡麻が浮いている。麺は熟成多加水中細ちぢれ麺。具は半味玉、青ネギの小分け切り、ほうれん草、メンマ、バラチャーシュー2枚。チェーン店っぽさは拭いきれないがなかなかに美味しかった。
すすきの方面まで歩いて戻り、昭和32年創業の老舗で全国チェーン展開している『寶龍(ほうりゅう)』総本店へと向かう。本当だったら昨日の深夜出向く予定でいたから、悔いを残さない為にも行っておかないと。暖簾を割る。先客はいない。厨房にはおっさん店員2人。一列7席のカウンター席と7人がけテーブル席3卓。テーブル席の方に座る。壁には著名人の色紙と写真がいっぱい飾られている。卓上のメニュー冊子を見るとメニューが少ない。ここはメニューの多様さがウリだったのではないか?よく読むと「脱金太郎飴宣言」として合計5種類の味噌味(総本店/02年/90年/72年/57年)を各店舗で振り分けて使っているとのこと。ここ総本店は黒帯(伝統味)・赤帯(辛味噌味)・白帯(マスタード味)の3種類をウリにしていた。本場でザンギラーメンとか食べたかったのになぁ。口頭で注文。
ラーメン 寶龍 総本店 『黒帯ラーメン』780円
筆頭基本と思われる黒帯を注文。薬味ネギともやし、きくらげの食感がダイレクトに伝わってきたけど味噌スープの味が弱いんだよな。麺も印象に残っていない。具のバラ肉チャーシューは美味しかったけど、うーん、普通過ぎる一杯だった。
もう時間は16時15分。本当は『だるま軒』という老舗にも寄りたくて2条市場まで足を延ばしたけど見つからなくて16時半を廻ってしまいタイムアウト。急いで大通駅に戻りコインロッカーから荷物を回収、JR札幌駅を目指す。17時10分発の快速エアポートに乗る事が出来た。17時45分には新千歳空港に到着。18時30分発の成田行きの便で帰路へ着いた。3日間で15店を廻った正にラーメン中心の強行スケジュールではあったが、それでも何店かは行くのを見送った店がいくつかある。札幌はさすがにラーメン激戦区だ。一筋縄では行かない。でも札幌という街が好きになった。本当に緑が多く空気が美味しい街。我は雪が苦手だけど、いつか冬の札幌にも来てみたいなと思った。
羽田には20時過ぎに到着。リムジンバスで横浜に戻り帰宅出来たのは21時。3時間ちょっとで札幌から帰宅出来てしまうのは凄いなぁと思った。
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