カテゴリー

2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 好来道場 | トップページ | 旭川味噌 »

2009年8月22日 (土)

旭川醤油

我は本当に北海道には縁が無かった。一度急きょ仕事で、千歳空港から札幌まで行く間の小さな町に前泊し、翌日夕方には帰るという事があったくらいで、ほとんど未知の地方だ。ちょうどゲーム『ぼくのなつやすみ3』をやって北海道には興味が出てきたタイミング。避暑も兼ね、場所は札幌に並ぶラーメンの街である旭川にし、7月末に航空券とホテルをネットで予約した。ところが昨日仕事で深夜までたった一人で大サービス残業。朝4時半起床予定だったのでほとんど寝ていない状態での出発となった。

いつものように近所の寺に参拝した後、最寄駅から横浜まで出て、リムジンバスに乗り羽田へ。ネット予約しただけだからチケットが本当に発券されるか心配だったので早めに羽田に到着出来るようにしたのだ。無事チケットは発券され飛行機に乗り込む。朝9時過ぎには旭川空港に到着していた。空港から外に出た瞬間に涼しさを体感した。これが北海道か…。

Asahikawa02 旭川中心へ向かうリムジンバスに乗る。空港近くの景色は正に夏の北海道そのもの。広大な平地に一面の青々とした畑。遠くに山並みが見える。道も直線が多いし、これが北海道か。旭川駅前でバスを降りる。昨夜からほとんど食べていなかったのでまず早速一店目『青葉』に狙いを定める。この店は朝9時半から営業しているのだ。土地勘が全く無いので、とりあえず旭川駅前から真っ直ぐ伸びる歩行者天国状態のメインストリート、買い物公園を歩く。大きくて真っ直ぐな商店街なのに、放送で各店舗のCMが流れていてちょっとローカル感がある。そして『あれ?今日平日じゃないよな?』ってほど人が少ない。買い物公園から一つ脇の大きい車道沿いに『青葉』本店を発見。この店は昭和22年屋台から創業した旭川ラーメンの草分け的存在。全国のラーメン集合施設への出店も積極的で、開館当初の新横浜ラーメン博物館に出店していた。確かセンター北のラーメン甲子園、海老名のビナウォークにも出店していた記憶がある。赤い暖簾を割り入店。J型カウンター12席と3人がけテーブル席2卓。厨房には3代目と思しき中年夫婦と、客席の奥に何やら事務仕事をしていう2代目老夫婦の姿があった。壁には色紙がたくさん貼られている。雑然としていて、よくある街のラーメン屋のような雰囲気。先客2人後客3人。口頭で注文。

Asahikawaaobahohonten00 Asahikawaaobahohonten01 旭川らぅめん 青葉 本店 『正油らぅめん』 750円

化調を使わず鶏・豚・昆布・鰹・野菜などで出汁を作っているとの事。スープ表面にはラード層があり、魚介の味を強く感じる濃いめの醤油味のスープ。麺はシコシコした食感の中細ちぢれ麺。具は薬味ネギ、メンマ、大きめの巻きバラチャーシュー1枚、屋号がカルシウムで印刷された海苔1枚。濃厚な醤油味のザ・旭川ラーメンっていう感じで、「あぁ我は本当に旭川に来て旭川ラーメンを食べているんだなぁ」と妙にうれしくなった。

続いて勢いでもう1店行ってしまう事にした。『青葉』と並ぶ旭川の老舗『蜂屋』だ。創業昭和22年と同じ。こちらは今月で新横浜ラーメン博物館を卒業するらしい。近くに五条創業店というのがあるようだが我は本店狙い。本店は街中心部より1kmほど東にある。歩いて向かう事にした。予報では雨が降るのではと言っていた通りちょっと曇りがちな空模様。でも家を出る時「傘なんか持って行くから雨が降るんだよっ!」の言葉を胸にあえて傘を持ってこなかった。そのせいか知らないが徐々に陽が差し込んで青空が顔を出すようになってきた。それでも横浜に比べたら明らかに涼しい。清々しいといった方が良いかな?旭川の町は中心部から外れるともうガランとした印象だなぁ。札幌に並ぶ北海道の大都市というイメージだったがかなりローカルな雰囲気だ。そんな事を思いながら歩いていると目的の『蜂屋』の緑の看板を発見。あまり人気がなかったのだが営業中の札があったので入店する。いかにも老舗というオーラはある。昔の大きめの食堂といった感じでパイプいすのテーブル席がズラリと並んでいる。先客ゼロ。厨房には初老の店主と接客係のおばちゃん二人。後客3人。口頭で注文。

Hachiyahonten00 Hachiyahonten01 ラーメンの蜂屋 旭川本店 『ラーメン』 750円

「油こってりにしますか?普通にしますか?」とおばちゃんに聞かれたので普通にしておいた。これは個性的なラーメンだ。豚骨臭を消す為にアジ節の削りを入れたというが、かえって別の匂いで強烈になっている感じがする。最初は違和感を覚えるも習慣性が高いと思わせるような匂いだ。我は慣れるまでもうちょっと時間がかかりそうだが…。麺は中太ストレート。具は薬味ネギ、細切りメンマ、モモ肉チャーシュー2枚。こういう個性的で老舗の貫禄があるラーメンを食べる事が遠征の醍醐味なので満足出来た。

Asahikawa03 午前中のうちに既に2杯のラーメンを食べてしまった。お腹もいっぱいでちょっとクールダウンする為旭川の街を散策する事にした。駅前に戻り買い物公園を最後まで通り抜ける事にした。1kmくらいあったかな?その先に常磐公園という大きな公園があった。ちょうど日も差してきたのでコンビニでアイスモナカを買いベンチでひと休み。それにしても横浜では考えられないほどの涼しさだ。後から聞いたのだが、この日は横浜は猛暑だったらしい。池には鯉が悠々と泳ぎ、花壇にはラベンダー。あまりの気持ちよさにベンチでうたた寝してしまった。充実の休日。小一時間ばかり寝てしまった。ゆっくり公園を一巡しすっかりリラックスモードで再び駅の方に戻る。かなり腹もクールダウン出来たようなので3店目に行く事にした。

3店目は近所の有名旭川ラーメン店『ぺーぱん』の師匠筋にあたる『天金』だ。ちょうど昼過ぎたあたり。店の前には駐車場があり車がたくさん駐車されている。暖簾を割ると空席待ち席に2人の先客あり。5分ほど待って席に案内された。その後も来客は相次ぎ、我が店を出る時には行列が出来ていた。さすがは有名店。テーブル席主体で全31席。口頭で注文。混雑時だった為か15分くらい待たされた。

Tenkin00 Tenkin01 らーめんや 天金 四条店 『正油ラーメン(麺かた)』 735円

旭川ラーメンは魚介ダシが加えられている事が多いのだが、こちらの店は焦がしラードの香りが強烈。このあたりはやはり『ぺーぱん』と一緒。味はなかなか濃いめでコクがあるスープ。麺は中太ちぢれ麺。薬味ネギと短めのメンマ、薄いが食感のよいチャーシューが2枚。『ぺーぱん』で印象付けられているので、こちらも旭川ラーメンの食べているという充足感があった。満足。

3杯目でもうお腹の方はギブアップ。昨日は激務、睡眠不足の上に歩き回ったので疲労も限界。まだ昼3時半だったけどホテルにチェックインし、荷物から解放されベットに横になったら睡魔が襲ってきた。目覚めたのが夕方6時半。3時間ただひたすら眠っていたようだ。大分体力も腹も回復してきたので7時過ぎに再出撃だ。ホテルから3分程度のところにある有名店『梅光軒』本店へと向かう。創業昭和44年。ビルの地下にあり空調が無い為店内は蒸し暑い。内装は赤が基調で昔ながらのラーメン店風。L字型カウンター13席と4人がけテーブル席4卓。若い男の店員4人と接客係の女の子店員2人。口頭で注文。

Baikoukenhonten00 Baikoukenhonten01 ラーメン専門 梅光軒 旭川本店 『醤油』 700円

『蜂屋』『天金』と個性が強烈な濃い口醤油味が続いたせいか、いたって普通の醤油ラーメンに感じた。中細ちぢれ麺。具は薬味ネギとメンマ3本、巻きバラチャーシュー1枚。メンマがなかなか美味しかった。

またしばらく街を彷徨ってみる。夜になると半袖では寒さを感じるくらいだ。冬に来たら半端じゃない寒さなのだろうな。駅の方に行って観光案内所などに行ってみる。明日はどうしようか、特に予定を決めていなかったので悩んでいたのだ。主目的たるラーメン店は今日ほぼ行ってしまった。旭川って意外と近場に観光対象になるような場所がない。結局動物園になるのかな?では動物園行きのバスが出る停留所に下見に行ってみた。そうしたら『山頭火』の本店を発見してしまった。本店巡りをしている我が素通りするわけにもいかず禁断の5店目へ突入。厨房には男の店員4人と接客係の女の店員1人。先客2人後客4人。口頭で注文。

Santouka00 Santouka01 らーめん 山頭火 旭川本店 『しおらーめん(ちび)』 700円

山頭火ならば塩しかないでしょう。今日初めて醤油以外のラーメンを注文した。5杯目なので-100円のちびサイズにした。本店は味が違う事を期待したのだが、横浜店と変わらない味。むしろ薄いような…。5店目という異常なシチュエーションだったからかもしれないけど。

旭川初日は充実した1日だった。何しろ天気も良く清々しかったのが良かった。「傘なんか持ってくるから雨が降るんだよっ!」

« 好来道場 | トップページ | 旭川味噌 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 旭川醤油:

« 好来道場 | トップページ | 旭川味噌 »