満来後継
新宿に巨大なチャーシューで有名な『満来(ばんらい)』という店があったが、2007年夏に店主が高齢になった為閉店した。しかしその直後、ずっと店長を任されていた一番弟子がその味を引き継ぎ『満来』の店舗の近くに『ほりうち』という店を出した。そこへ行ってみる事にした。朝10時前に家を出て横浜から新宿湘南ライン快速に乗り1本で新宿へ。長い地下街を通り抜けようやく西口に出る。ビル1階ガラス張りの店舗を発見。白い暖簾を割り入店。入口脇に1万円札が使える券売機。L字型カウンター15席でカウンター上に等間隔で給水栓がある。店内はとても清潔で日本料理店を彷彿させる。厨房には和食料理店の割烹着を着た4人の店員。先客5人後客5人。この店は日祝ならびに第2第4土曜日休みの難関店なのでわざわざ京都旅行の翌日にも関わらず新宿まで来たのだが、来月から土曜日は全て営業するとの事だそうだ。
チャーシュー音痴な我がチャーシューらぁめんを頼んでもしょうがないので普通のらぁめんを注文。ちなみにチャーシューらぁめんは1300円也。かなりアッサリした正油スープ。そのスープの水面から顔を出すほどの大量の中細平打ち麺。柔らかくツルツルした食感。具は小松菜、メンマ、薬味ネギ、海苔1枚。チャーシューは確かに肉厚で柔らかい。しかし麺の量が多い。しかもスープが薄味なのでなんだか処理している気持ちになった。
そして次の店は何とその引退した店主の2代目が立ち上げた店なので屋号もそのまま引き継いだ『満来(まんらい)』。当初は高円寺付近に移転して営業していたようだが1年未満で元の新宿の場所に移ってきた。よって数メートルしか離れていない場所で同じ味の店がある。真相はわからないが何だか内紛があった事を想像させる話だ。とにかく間髪入れずに入店…と思ったけどさすがにあの麺の量にやられたので一旦紀伊国屋に行って1時間ほどクールダウンさせた後にまたやって来て入店した。こちらも雰囲気は『ほりうち』と一緒。白い暖簾と清潔感漂う日本料理店の佇まい。入口脇に券売機。L字型カウンター14席と2人がけテーブル席が4卓。ちょうど昼時だったのでほぼ満席だったがギリギリ座れた。厨房には男の店員が5人と柴田理恵似の女将さんが声を出して頑張っていた。
『ほりうち』と全く同じ味のらーめん。具の構成も全く一緒。それはそうだよな。違うのはこちらの方がやや麺が薄くちぢれが強めな事くらいか。どちらにしろ凄い麺のボリュームだ。同じラーメンを大盛り2杯食べたのと一緒。昨日の京都4連食のが全然楽だった。まぁこれは自分が悪いのだけど。その事を棚に上げて言わせてもらうと、個人的にはチャーシュー自慢の店とか良くあるけど、そういうのは別にラーメン店でやらなくていいと思う。確かにチャーシューが美味しいのはいい事だけどあくまで脇役の位置づけなのだから。あと麺の量で勝負する店というのもいかがなものかと思う。ラーメンが食べたくて食べに来たのに、途中から処理する為に食べている自分に気付くんだよな。バランスは大事だよ。
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