新橋愛宕
どんよりと雲に覆われた空。午後には雨が降るという予報の土曜日。久々に都区内へ。秋葉原に寄る用事があったからだ。でもその前に新橋で下車。先月に行った『ATAGO』の昼バージョン『愛宕』へと向かう。開店20分後くらいに行ったのだが先客ゼロ。もしかしたら最初の客になってしまったのか?前回同様開店が遅れたのかもしれない。ともかく券売機で券を買い着席。厨房には前回同様黒Tシャツの店員2人。後客2人。
前回同様屋号を冠したメニューを選択。基本のらー麺に炙り焼きチャーシューとごまたまごを加えたもの。但し夜の『ATAGO』は京節と豚だったのに対し、昼の『愛宕』は京節と鶏との事。魚介醤油だが節の酸味は感じず甘みを感じるスープ。麺は細ストレートでアルデンデ状態の我好みのシコシコ麺。具は極太メンマ、薬味ネギ、海苔1枚。ロースチャーシューと巻きバラ炙りチャーシューの2枚。味玉は気味しっとりで味も良かった。美味しかった事は間違いない。でも雰囲気もラーメンも最近のラオタが好みな一杯という印象で完成されていないような印象。流行り廃りではなく3年くらい営業を続ける事が出来るかな?と高飛車に思ってしまった。
新橋にはもう一つ『愛宕』の屋号を冠する店がある。こちらも今年1月に出来た新店だ。『愛宕六助』。本店は山口県にあり「宇部ラーメン」というご当地ラーメンに分類されるという。ご当地物には弱い我。ぜひ行ってみたかった。調べると虎ノ門に近いとの事で結構歩く事を覚悟したのだが、実際は5分程度で到着してしまった。店構えは木と黒い鉄で出来た昔の箱のようなデザイン。入口からちょっと先に暖簾がかかった引き戸がある。中に入ると広めのカウンター台が奥に向かって1本15席。座敷部屋もあるようだ。とにかく高級感があり、それでいて居心地がいい雰囲気。厨房も広めで中に若い男と中年の男の2人がいた。ちゃんと釜を使って茹でている。蓋の使い方が職人っぽかった。先客1人後客3人。口頭で注文。
愛宕 六助 『ラーメン(麺かため)』 800円+おにぎり(サービス)
基本のラーメンを注文するとおにぎりが2個サービスされるという。連食だったので1個にしておいたが。あと生ビールとウーロン茶が1杯サービスだという。先におにぎりがきたのでパクつく。ふんわりにぎられていて美味しかった。そしていよいよラーメン登場。山口県だから北九州に近くその影響が強く出ている感じ。でも匂いたつような強烈な豚骨とは全く違う。匂いはもちろん味も淡い感じでまろやかな印象。麺は平打ち中細麺。具は細切りメンマ、青葱の小分け切り、脂身の多い薄いチャーシューが3枚。個性はあまり感じられなかったが九州のものとはまた違った一杯だった。
その後秋葉原に行き所用を済ませた後、帰りに再び新橋で下車。鳥森口から歩いて5分ほど、以前行った『長介』のすぐ近くに今年3月17日にオープンした『おらが』へと向かった。神田の『大斗』という店の出身だそうだ。入口は喫茶店のようで暖簾も営業中を示す札もない。だから早仕舞いされたのかと思った。でもとりあえず来たのだから思い切って扉を開くと「いらっしゃいませ」といわれた。入口の脇に小さな券売機有。小さな逆L字型カウンター7席に小さな厨房。その中に若い男の店員が2人。先客1人後客2人。レモンが入った水が美味しかった。
今流行りの魚介豚骨系だけど魚介は控えめ。豚骨の甘さが目立っている感じ。その甘みに加え我の好きな玉葱の角切のシャキシャキした食感が合う。麺は黄色くもちもちとしたアルデンデ状態の中太平打ち麺。他に具は極太メンマ、海苔1枚。味玉は黄身しっとりでいい味に仕上がっていた。食べ進んでいくと柚子の酸味が加わってくる。ここも流行の魚介豚骨系だったが、こちらは何だかセンスを感じる。名店になる予感を感じさせる一杯だった。
新橋怒涛の新店3連食だった。最寄駅に到着した時に小雨が降ってきた。
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