天麺復活
3月上旬に六角橋『六角家』本店の裏あたりにつけ麺専門店『天麺』がオープンしたという情報は聞いていた。横須賀の有名店『塩や』、『イツワ製麺所食堂』と同じグループの横浜初進出店として注目していた。そして4月上旬に大崎『六厘舎』系列の『仁鍛』もオープンしたので4月19日「六角浸麺」の回に一気に食べ歩こうと計画した。ところが1ヶ月足らずで「店の調整の為しばらく休みます」の貼り紙が貼られ休業していた。それから2ヶ月間ネット上で閉店の情報が流れた。「ああ結局行けず終いだったな」と残念な気持ちでいた。ところが今週になりその『天麺』が復活したという情報が流れた。しかも夜営業のみとしてだ。これは会社帰りに行かねばなるまい。という訳で金曜日のコースは決定した。
今日も21時半くらいに退社。東神奈川から六角橋周辺までは距離がありすぎると判断し、菊名から東横線に乗り換える。地図で見ると東白楽駅が一番近かったのでそこを目指す。ところがまたいいタイミングで、手前の白楽の駅で東横線全面ストップ。一体何だというのだ。10分近く足止めをくらってしまった。ようやく東白楽に到着し改札を抜ける。見慣れたはずの六角橋周辺の道路だが、夜来ると全く雰囲気が違うので方向が判らなくなったほどだ。道路沿いに歩いて3分ほど、『六角家』本店を通り過ぎ店に到着。しかし活気が無い。暖簾も掛かっていない。でもドアの横に営業中の札が立て掛けてあった。本当に夜に復活していた。木の引き戸を開けると入口に券売機。奥に長い逆L字型カウンター席に先客2人後客1人。厨房には店主ひとり。席には薀蓄が書かれた紙がひとりひとり置いてある。「麺にこだわりがある為効率の良いやり方を止め、あえて時間のかかるやり方で作ります。納得がいかない場合は再度作らせていただきます。」とある。本当なのか。
つけ麺専門店でも我はラーメンを注文する。『イツワ製麺所食堂』でもそうだったが、その時は醤油を選んで、その何の変哲もない醤油ラーメンを食べ後悔した記憶がある。『塩や』の系列なのだから塩ラーメンを注文する事は決めていた。作り直される事もなくあまり待たずにラーメン登場。『塩や』同様筍の大きいものが2つ入っているのが特徴的なものだった。でも薀蓄が示す通りさすがに麺はこだわりがあるようで、四角く若干黒みを帯びたコシがプリプリの噛み応えのある太麺ストレート。スープも若干油っぽい印象だったが、ダシではなく塩の甘みがじんわりくる。具はもやし、キャベツ、薬味ネギ、大きな筍の切り身2枚、海苔1枚。チャーシューも柔らかい。全体的に美味しい一杯で完食しそうになった。この店に来る事が出来て良かった。
店を出た時点で23時を廻っていた。東神奈川駅に向かって歩を進める。駅前の交差点、陸橋を渡った辺りに今日の2店目が現れた。田園都市線沿線を食べ歩いた際その店舗展開に驚かされた『大桜(おおさくら)』が、この4月にとうとう東神奈川に進出してきたのだ。本店である灯か市場店のみ行った事がある。その時好印象だったし、プチ家系欠乏にもなっていたので入店。ガラスで構成された入口。若干ファミレスのようだ。入口に券売機。奥に長い店舗で変形L字型カウンター席と4人がけのテーブル席4卓。立地と時間帯のせいか客の出入りが多く常に8~9割の席は埋まっている状態で繁盛している。厨房にはオレンジ色のTシャツを着た4人の男の店員とひとりの女の店員。Tシャツの背中や壁には「人間メシさえ喰ってさえいれば何とかなる。」と書かれている。変な薀蓄書かれるよりはよっぽど心に響く言葉だ。
『ネギラーメン(麺かため・油多め)』 840円
家系に辛味ネギの相性の良さの魅力には抗えず、通常より210円増しにも関わらずネギを注文。『壱六家』寄りの豚骨こってりの白濁した家系スープだ。麺は若干丸みを帯びたちぢれ太麺。具は家系標準仕様。うん美味しい。辛味ネギと甘みのある豚骨スープが混ざり合う味は正に求めていたものだ。値段がやや難だが満足出来た。
東神奈川からの電車がまた遅れた。重なるときは本当に良く重なるなあ。
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