春先松蔭
4連休最終日。本心を書けば今日は食べ歩きも手近なところでサクッと終わらせたかったが、来週からしばらくは忙しくなり食べ歩きも存分に出来る訳ではなくなりそうなので、再び都内遠征だ。今日の目的地は松陰神社前という世田谷線の駅。湘南新宿ラインで渋谷に出て田園都市線に乗り換え三軒茶屋で下車する。地上に出て見ると乗り継げるような駅がない。ちょっと街の中を歩いてみると賑やかなホールのようなところがあり、そこが世田谷線乗り場だった。世田谷線に乗るのも初めての事。食べ歩きをしていると頭の中の地図が広がっていい経験になる。世田谷線は荒川線のような2両の小さな路面電車で信号で止まったりする。速度もエスカレーター並に遅い。ともかく3駅目で目的の駅に到着。改札がないぞ。後でわかったが乗る際に電車内で支払うバス方式だった。始発の三軒茶屋では駅にあったので気が付かなかったのだ。
踏切を越えてしばらくすると最初の目的の店『らーめん辰屋(たつや)』が見えてきた。この店はいわゆる二郎インスパイア系のはしりで二郎での修行経験はない。しかし二郎的なラーメンを出す店としてマスコミの注目を浴びた。少々くたびれた店内に入ると開店時間ちょうどだというのにL字型カウンターに客がいっぱいだった。隅に二席だけ空いていたのでなんとか座れた。厨房には店主ひとりで奮闘中。見事に客をさばいている。しばらくすると席待ちの行列が10人以上出来ていた。危なかった。口頭で注文。
普通のラーメンで醤油・塩・味噌とあるが誰も頼んでいない。看板メニューの二郎インスパイアラーメン、辰醤油らーめんを注文。二郎系だし連食を考えているので迷ったけど小にしておいた。これが正しい選択だったと後でわかる事になった。注文してから出てきたのは30分後。やはり二郎系、もの凄いボリュームで小で普通のラーメンの標準サイズ、いやそれをやや上回る量だった。特にニンニクコールしなかったが普通にニンニクは付いていた。最大の特徴はこの豪快に盛り付けられたかつお節だろう。風味と香りが二郎ラーメンに合う。麺はブリブリしたちぢれ太麺。具は茹でキャベツ、もやし、刻み玉葱、半玉まで付いていた。巻きバラチャーシューの大きいのと小さいのが2枚。やっぱり二郎はクセになる味で美味しかったけど我にはキツイ量だな。
いきなり連食は出来ないので駅前をうろつく。線路に黄色いタンポポが咲いてその周りをモンキチョウがヒラヒラと舞っている。もうすっかり春なんだ。駅前の本屋で立ち読みしてから次の店へ向かう。商店街を抜け世田谷通りに出てから三軒茶屋方面にちょっと歩くと次の店『八蔵』を発見した。半地下にある木を基調にした小さな居酒屋のような店だ。引き戸を開け中に入るとコの字型カウンターで券売機が店の隅に。厨房は奥にあるようで男の店員が二人。先客8人で何とか座れた。その後来客が相次ぎ店外で待ち客も現れた。
魚介ダシが効くWスープ。麺は中太ちぢれ麺。具はかいわれ、薬味ネギ、メンマがやたら多めに入っている。トロ肉チャーシューが2枚、海苔1枚。丁寧に作られているとは思うが豚骨魚介系にしてはあっさりしている。正直あまり印象に残らない一杯だった。
渋谷に出てから山手線、京浜東北線を乗り継ぎ早々に帰宅した。
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