八雲魚鶏
辿り着いた金曜日、7時過ぎに会社をあがる。このところ町田経由で小田急に乗って遠征するパターンが多かったが、今日は久々に長津田で田園都市線に乗る。しかも青葉区ではなく都心へ。急行で三軒茶屋まで出てから各駅停車を待ち次の池尻大橋で下車。今日の目的の店は『たんたん亭』系の有名店『八雲』という店。夜9時閉店予定だがスープ切れ終了との事なのでちょっと焦る。駅に着いたのは既に8時を大分廻り込んだ時間だったからだ。今日『八雲』にフラれるとかなり辛いので小走りで店へと向かう。渋谷方向に首都高沿いを歩き山手通りと交差するところを右折ししばらくすると立て看板を発見。灯りが灯っていてホッとする。洋風なマンションの二階にあり階段をあがると屋号も何も書いていない木の引き戸がある。とてもラーメン店とは思えない雰囲気なので多少気後れさせられる。思い切って戸を開いて中に入ると高価そうな木材を使って小奇麗な内装ではあるが、入口に券売機がありL字型のカウンター席が並ぶラーメン店然とした光景がありホッとした。広い厨房には店員二人。先客4人後客7人。
この店は濃口醤油の黒だしと白醤油の白だしの2種類のスープから選択する事になる。ネット情報では白だしが優勢だったので白だし選択。無事週末を迎えられる喜びと営業時間に間に合った喜びを噛み締める為、特製ワンタン麺を注文。白醤油のはずなのにじんわり魚介ダシがするので今風の塩ラーメンと錯覚してしまうスープ。これが絶品だった。麺も美味しかった。ツルツルした感じで喉越しが良い中細ストレート麺。ワンタンは肉ワンタンと海老ワンタンが3個づつ。他の具は穂先メンマ、白髭ネギと青ネギの小分け切り、縁の赤いサッパリしたチャーシュー2枚、海苔1枚。麺、スープ、具、どれも美味しく文句なしの完食。目黒の『かづ屋』で『たんたん亭』系の評価を落としていたが見直した。
引き続き山手通り沿いを中目黒方面へ向かって川を超えしばらく歩く。するとガラス張りの角店が出現。これが2店目の屋台系ラーメンを名乗る『魚鳥(うおとり)』だった。予想外に狭く小さい。桜木町の『いろは』を思い出した。カウンター4席にテーブル席がひとつだけ。カウンター席が一席だけ空いていたので何とか入店出来た。眼鏡をかけた痩せた若い店主が厨房に一人。口頭で注文。
屋号を冠する筆頭メニュー注文。その名の通り魚介ダシを合わせた鶏白湯スープ。鶏が支配的で底の方に節が出てきた。麺は中太平打ちちぢれ麺。大きめに切られた青ネギとやたら脂身が多いチャーシューと海苔2枚。鶏白湯はちょっと間違えるとサッポロ一番になってしまうから要注意なのだが、これはその典型。ちぢれ麺である事と丼やレンゲがプラスチック製である事の影響もあると思うが。それに上品さが全面に出た『八雲』の直後だっただけにギャップが凄かった。安っぽい。けど700円なんだけど。両サイドの客がやたら追加注文するのが印象に残った。
山手通り沿いにひたすら真っ直ぐ歩き、中目黒から東横線に乗り帰宅した。
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