美学晴弘
2月も半ばを過ぎ一頃のような身を切るような寒さというのは少なくなり、このところ続けてきた味噌強化期間もとりあえず終了。通常の都内有名店巡りへと戻る。そこでまず頭に浮かんだのは何度も行こうとしたがタイミングが合わず今や宿題店の筆頭となっていた木場の『美学屋』だ。横浜から東海道線で新橋へ出て浅草線で日本橋へ、更に東西線に乗り換え木場へ。永代通り沿いに歩いて6分ほどで店に到着。既に何度か歩いた道だ。だからこそ店の前に営業中の札が立てかけられているのを見た時は感慨深かった。内装は洋風で清潔感がある喫茶店のようだ。入口に券売機。L字型カウンターに先客一人後客一人。厨房には30代と思しき黒Tシャツの店主一人。後から奥さんと思しき女性が一人出てきた。
じんわり節ダシが美味しいスッキリ塩スープにちぢれ中細麺。確かに修行先の『めんやもも』に通じる。バラチャーシューは脂身が多くすっきりとした甘さ。メンマとほうれん草が添えられる。これは久々に美味しいと実感出来る一杯。気がつけば完食で終わった。
店を出て今度は逆方向に永代通り沿いを歩く。木場駅を通り過ぎ門前仲町方面へと進み川を二つ越え路地に入るともうひとつの目的の店『晴弘(はるこう)』に到着。こちらは葛西にある『ちばき屋』の暖簾分けされた店だという。店内は比較的広々としていて一列の明るい木のカウンター席にテーブル席が複数。客入りは6割程度だがちょうど昼時なので後客も入ってきた。厨房には作務衣を着た三人の男とおばさんが一人。後から店主と思しき初老の男も現れた。メニューを見るとラーメン以外の一品料理も多い。日本酒も豊富なようだ。口頭で注文。
『支那そば』 600円+『味付煮玉子』 100円=700円
こちらは懐かしい感じの『ちばき屋』のラーメン。酸味を感じるあっさり醤油スープ。何となく鶏のダシが強く出ている印象。ちぢれが強い細麺。背脂と刻みネギが表面に浮かぶ。印象的なのはかいわれ。他にチャーシューと海苔1枚。『ちばき屋』系という事で味玉は必要かと思い注文した。味がしっかり付いた気味がゼリー状のもので良かったが冷たかった。一昔前の有名店という印象が残った。
帰りは秋葉原に寄ってから帰った。
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