六本木迷
平日に休んでいると通常行けない店に行きたくなって仕方がない。今日もどの店に行こうか悩んだ。その末に決めたのが、土日祝は休みになる大門の『天虎』と西麻布の『赤のれん』だ。浜松町で下車。考えてみれば浜松町という町にはモノレールの乗り換えで降りた事はあっても駅の外に出たことが無かった。出口を探している内に世界貿易センタービルの中に入ってしまった。とりあえず地下鉄大門駅の方まで行っている内に『天虎』の源流の店『天鳳』は六本木にあった事をこの時点で思い出す。ならばそちらに行ってしまおうかと大江戸線に乗り六本木駅まで行ってしまった。六本木は名前は前からよく聞くものの来たのは初めてだ。いきなり駅が黒と金でまとめられているのでビックリした。地上に出ようとしたら何だかきらびやかな通路に入ってしまった。どうやら東京ミッドタウンという所らしい。そういえば春先あたりに話題になったとこだ。もうこういう一瞬話題なっただけで朽ちていくようなピカピカガラス張りのところは一切興味がない。目的の『天鳳』に行くとちょうど昼過ぎに到着した為かサラリーマンで一杯だ。そしてこの店は取材拒否する事で有名なので、ちゃんと下調べした後に改めて来店する事にした。
再び駅の方へ戻り六本木通り沿いを麻布方面へ移動。六本木ヒルズというのも初めて見た。何だか落ち着かない場所だ。5分ちょっと歩いた下り坂にようやく『赤のれん』を発見。昼の時間だったので店の外で二人待っている状態。でも2分弱くらいで中に入れた。豚骨臭はあまりしない。この街には似つかわしくない町の食堂的雰囲気。博多ラーメン発祥の店のひとつとされる今は無き『赤のれん』直系の店。博多で食べた『赤のれん節っちゃんラーメン』も食べた我としては違いを確かめたい思いがある。丸の内にも支店があるようだ。口頭で注文。
『らぁめん(麺粉おとし)』 700円
確かに本格的博多ラーメンでこってりして、スープの色もオレンジ色っぽい。麺は平打極細麺ストレート。粉落とし選択の為か何故かねっとりした食感。でも悪くない。メンマと青ネギのきざみがのる。チャーシューは肉厚で美味しかった。博多ラーメンとしては上クラスにはいるんだろうけど、何故か感動は無かった。それに博多の店とはかなり違う。おそらく東京に合わせた味にしたのだろう。わざわざ遠征してまで食べに行くレベルでは無いように感じた。量に比して値段が高い。
結局は大門に戻り『天虎(てんこ)』へ。駅から7分くらい歩いたかな。一見高級小料理屋のような店構え。重い引き戸を開け入店するとカウンター10客席の客席はひとつだけ空いていた。早速座る。若い夫婦が厨房にいる。割烹着姿の奥さんが可愛い。最初に暖かいおしぼり、食後に冷たいおしぼりをくれた。接客良。『天鳳』系列でいうと大森『麺矢龍王』に行った事があるのでそれと比較だ。口頭で注文。
何かの間違いかと思ったくらいスープの量が少ない。そして濃くてしょっぱい。麺は北海道系の黄色い多加水ちぢれ麺がまさしくバリ。表現は悪いが輪ゴムのような外観だ。具はきざみネギ、メンマ、ほうれん草。肉厚のチャーシューは美味しかった。でも『麺矢龍王』はもっと美味しかった印象があるなぁ。接客が良いだけに残念だ。
帰りに我より先に会社を辞めた子から内定決定の報告メールを受信した。よかったよかった。
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