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2018年6月 8日 (金)

常滑肉塊

愛知県には「台湾ラーメン」、その派生系の「台湾まぜそば」という代表的なご当地ラーメンが存在するが、その影に隠れて個性的なラーメンを多数誕生させる土地という印象を我は持っている。名古屋の『好来系』、同じく名古屋の『重油ラーメン』、尾張一宮の『ベトコンラーメン』、半田市の『からくりラーメン』、そして先程訪問した『大岩亭』もそうだ。いずれも他の地域では見ない、クセのあるラーメンだった。これって県民性なのかな?それとも東京と大阪の両方に影響を受ける土地柄なのかな?

今回の遠征を計画を立てるよりかなり前、地方遠征食べ歩きをメインに活動していた時期に、やはりこの愛知で気になる存在の店を見つけてた。その店の名は『八百膳』という。場所は知多半島西部にある常滑市だ。その店は『ラーメン二郎』の豚など目ではないくらい、巨大なチャーシューが投入された中華そばが提供されていた。しかもスープは黒い色の醤油スープ。その時調査した限りでは、『八百膳』は営業時間が安定せず、臨時休業も多いというので、潰しの効かない常滑にまで遠征するのは躊躇してしまった。案の定その間もなく閉店してしまった。2012年8月のことだ。行きそこねた常滑の地麺。しかしその『八百膳』が閉店した年の2012年11月27日、同じ常滑市にに『八百膳』の後継者的な店が開店した。『名代中華そば 常滑チャーシュー』という店だ。『八百膳』閉店の理由が弟子絡みのいざござが原因という噂があった為、開店当初白い目でみる地元民も多く、評判も良くなかった。でももう今年で開店5年目を迎えており、批判的な意見も影を潜めている。これは地元常滑に定着したと見るべきだろう。行きそこねた常滑の地麺、いざ訪問というわけだ。

180608kabaike01 『大岩亭』を出て最寄りの東刈谷駅から東海道本線に乗車する。名古屋の手前の金山という駅まで一度北上して、名鉄に乗り換えてからではないと常滑には行けない。名鉄に乗り換え太田川という駅で分岐があり、そこから常滑線に乗り換える。順調に進んでローカル線から見える風景を楽しんでいた。名鉄の駅はJRの駅等に比べ駅名の表記が少ないので、今どのあたりだろうかとスマホの路線図アプリで確認する。すると今通り過ぎた駅は常滑線の駅ではなく河和線の駅だと判明した!これはヤバイ!慌てて次の坂部という駅で降り反対側のホームで太田川行きの電車を待った。ほどなく電車は来て太田川駅に戻る事が出来、1時間に2本しか運行しない常滑線への乗り換えもスムーズに行えた。あの時点で気づく事が出来たのは不幸中の幸い。もう少しで『常滑チャーシュー』の昼営業には間に合わなかっただろう。こういう不測の事態も達成感を得る重要なスパイスとなる。最寄り駅の蒲池駅に到着出来たのは13時45分頃。『常滑チャーシュー』の昼営業終了まで45分しかない。見知らぬ片田舎の道を早歩きで進む事5分程度で店に到着する事が出来た。営業中の札も出ているぞ!ヨシッ!早速入店。白い内外装の清潔でこじんまりした店舗。厨房は壁の向こうにありよく見えない。おばちゃん店員が接客係で1人。カウンターは2席で4人がけテーブル席が4卓。先客3人後客ゼロ。ここのメニューは中華そばとおにぎりとライスしかないので、特に注文しなければ何も言わなくてもおばちゃん店員が厨房に向かって「そばひとつはいりまーす」と言ってくれる。

180608tokoname00 180608tokoname01 名代中華そば 常滑チャーシュー 『中華そば』 830円

出た!こっちもインパクトのあるビジュアルだ。先にも書いたがこの店にチャーシューメンのメニューはない。これで標準の中華そばだ。巨大チャーシューによって麺が見えない。麺は黄色い中太縮れ麺。具は薬味ネギ、海苔1枚、厚さ3cm超えの巨大な柔らか肉の塊が2個。スープは噂通り真っ黒だが、味は優しい感じの正油味。懐かしい感じで美味しかった。で、チャーシューだが実はこの時はほとんど口をつけなかった。『大岩亭』の超濃厚スープの後で食べられる気がしなかったからだ。ではこの巨大チャーシューはどうしたのか?我以外でもこれだけの巨大な物体を食すのは諦めてしまう人が多いため、セルフで持ち帰る用にビニール袋が準備されているのだ。1人1枚までときつく注意表記はあったけど。なのでチャーシューは帰宅後美味しくいただいた。それにしても何でこんな巨大なチャーシューをのせるようになったのか?これも噂話しでしかないのだが『八百膳』店主が「客が喜ぶ顔を見たいから」といって徐々にチャーシューが肉厚になっていったらしい。『ラーメン二郎』三田本店と同じ理由だね。善意からの突然変異。ほとんどコストの事しか考えない企業的な考え方では決して生まれなかった魅力的なラーメン。ご当地ラーメンを食べるというのは豊かな気持ちになるね。

180608kabaike02 次の電車の時間が気になるので急いで駅に戻ったが、ちょうど電車は行ってしまったようだ。でもいい。本日のミッションはクリアーした。誰もいない無人駅のホームのベンチに腰掛けてのんびり待つよ。吹き出した汗が風で冷やされていくのが心地よい。カメラのデータを見返しながら達成感、満足感に浸る。気がつけばあれだけ心の中でトゲトゲしていたものがすっかり収まっていた。

金山でJRに乗り換える短い時間で新幹線のチケットを購入する事が出来たので名古屋15時半発ののぞみに乗る事が出来、17時前には新横浜駅に到着する事が出来た。

大岩洋灰

本日は有給休暇を使用した。精神的ストレスが蓄積し、自分でもこのままいくと悪い形で表に出てきそうな予感がしたので、早めにガス抜きしておこうと思ったわけだ。休暇申請した時からこの日を待ち続けるような日々を送っていた。精神的ストレスはただゆっくり休んでいれば癒やされるわけではないように思う。ほんの少しでも達成感が得られる事をすると効果があるように感じる。その為にある程度難易度のあるミッションを自分に課す。難易度が高いほど達成感も大きいけれど、あまり難しいと達成できずに逆にストレス増になってしまう可能性も大きいから、その設定には十分考慮しておく。そして我は自分にとって最適なミッションを知っている。地方へのラーメン食べ歩きだ。目的店はどこにするか?訪問順はどうするか?行ったことが無い土地に出向いてどのような方法だと店に辿り着く事が出来るのか?そういうのを考えるのが楽しいし、成功した時達成感が得られる。見知らぬ土地の見知らぬ電車に乗り見知らぬ駅で降りるというちょっとした高揚感。見知らぬ道を歩いて目的店の暖簾を発見した時の喜び。地元では味わえない味と匂い。店内の会話から耳に入ってくる聞き慣れない方言。店を出た時の達成感。五感で受ける刺激でストレスを発散出来るのだ。

前置きが長くなったが、久々の地方遠征に行ってきた。場所は愛知県安城市。「日本一濃度が高いラーメン」を出す店としてマスコミにもよく取り上げられ有名になった『大岩亭』という店だ。スープはもはや液体と言うより個体に近く、箸どころかレンゲが立つ…などと言われたりする。かつて『天下一品』は「箸が立つスープ」という都市伝説だったけど嘘だった。こちらはレンゲか…。ネットで動画も上がっているので見てみると確かにインパクトがある。でも味と匂い、店の雰囲気を知るには、実際店に足を運ぶしかないのだ。

180608toukai01 新横浜発8時過ぎののぞみに乗り名古屋に到着したのは9時半頃。東海道本線に乗り店の最寄り駅である東刈谷駅に到着したのは10時15分くらいだった。駅から国道沿いの道を歩くこと約10分で店に辿り着く事が出来た。開店予定時刻の35分も前だった。店前には人影も車も無く店内は暗い。何故こんなに早く到着する必要があったかというと、単に行列が出来る店という以前に、注文してから提供迄にかなり時間がかかるらしいからだ。なので1番乗り出来た事に安心した。しかし、この店は臨時休業を頻発するらしいので不安な気持ちで店前で待っていた。しばらくすると我の後ろにもう1人並んだ。そして車でやってきた客も数名現れた。この頃になるとおばさん店員が出てきて店内を掃除しはじめた。これは今日営業するのはほぼ確定だと安堵した。ところが開店予定時刻の11時を過ぎても一向に店は開かない。不安がよぎる。でも定刻を10分回ったあたりで立て看板が出され店に案内された。その頃には我の後ろに15人くらい行列が生じていた。平日なのに凄い。開店は2011年2月3日らしいが、店舗は昭和の国道沿いによくあったドライブイン型定食屋みたいな店舗を一切手を入れる事なく使っている感じ。空間があって広々としているがいたるところにボロがでて清掃しても拭えない汚れが目立つ。厨房には中年男の店主とおばちゃん店員2人。店主は個性的なキャラクターの持ち主と言われるが、普通に客に心遣いが出来る人だった。ただ湯切りをする際「アァー-ーイッッ!!アイッ!」と甲高い声を出し気合を入れるという、それだけなので警戒する必要はない。客席はテーブル席のみで、3人がけテーブル席が4卓と6人がけソファー席が3卓。我は一番乗りなので厨房前の席に案内された。口頭で注文。初回で満席となり入口で行列は続いた。

180608ooiwatei00 180608ooiwatei01 豚骨 大岩亭 『大岩ラーメン特鳥(麺かため)』 1000円

この店は魚介豚骨がメインメニューだが、看板メニューは特鳥シリーズと言われる、鳥のコラーゲンと豚の骨髄を合わせて煮込んだという超濃厚スープのラーメンだ。我はそのシリーズの基本メニューを注文。麺のかたさも聞かれたのは意外だった。提供されたのは注文してから20分以上後。1Lot2杯づつなのでトップを取れなかったら相当待つことになり、遠征連食は出来なかっただろう。トップが獲れて良かったよ。現れた一杯は強烈なインパクトを与えるビジュアルで登場。麺は中太ちぢれ麺。スープの中を泳ぐのではなく、上から重量のあるスープに乗っかられ圧縮されている感じ。箸で持ち上げようとしてもなかなか持ち上がらない。スープを持ち上げているのではなく、絡め取られているので麺が解けないのだ。沼にはまって足が抜けなくなるのと同じだ。具は薬味ネギと海苔1枚と小さなチャーシュー2枚。チャーシューなどは濃厚スープで泥まみれで発掘される感じなので一見チャーシューかどうかはわからず、食べてみてチャーシューと気づくレベル。そしてスープだが、濃厚なスープ等と表現するレベルではなく、ほぼセメント(洋灰)と言っていいのではないか。結構醤油味が濃いめで味もヘビー級。水ガブ飲み必至。コラーゲンと骨髄が混ざり合い、歯の間に粒粒が挟まってくる感じだ。我は今までに超濃厚スープと言われる店を訪問している。『無鉄砲』@京都と比較すると、味は近い感じがする。でも濃度、粘度という事になるとこの『大岩亭』に軍配が上がる気がする。そして『まりお流』@奈良では、自然界でこの濃度を超えることは不可能と自称する「富士山」を超える「チョモランマ」を食した我。あれはチーズを入れている為、ほぼ「チーズクリームシチューに麺をいれたもの」だった。これと比較すると濃度・粘度は同等だけど、『大岩亭』の方が骨髄の粒粒を感じる食感があり、ラーメンを食べている気持ちになれる。それに「チョモランマ」は5年前の訪問時で一杯2500円を超えるスペシャルメニューだったという事を考えると、通常メニューとしての価格で提供している『大岩亭』に軍配を上げたい。やっぱりやっちゃったけど、本当にレンゲが立ったよ。

180608ooiwatei03180608ooiwatei02朝飯を抜いてきたおかげで麺も具もほぼ食べ終える事が出来たが、残ったこのセメントスープをどうやって処理しようか。そこでちょっとうれしいのがライスがセルフサービスになっていること。このスープをおかずとして食べるのだ。卓上から白胡麻と紅生姜をのせて食べると立派なサイドメニューだ。これを食べて我の腹は限界。それでも大量にスープは残ってしまった。勿体無いと思ったけど席を立つ事にした。支払いを済ませ店を出ると、開店前の行列並に長く伸びていた。この人達がラーメンにありつけるのは何時くらいになってしまうのだろうか?我は次の店に向かうべく駅へ戻る道を急いだ。180608ooiwatei04

2015年11月21日 (土)

一元味噌

151121shizuoka02 昨年正月休みの連休に『一元』本店に訪問した。静岡に静かに存在する異様な地麺、「溶き味噌ラーメン」の元祖とも言われる店。ところが何と臨時休業を食らってしまい心残りとなってしまった(「紺屋多楽」参照)。よって我の「静岡溶き味噌ラーメン」経験は4年前の年末、静岡駅近くの『川しん』という店で食べた一回のみということになっている(「溶味噌麺」参照)。『イタリア軒』で結構お腹いっぱいだけど、せっかくの静岡、心残りを溶かすべく静鉄清水線に乗り込んだ。

御門台駅で下車し駅前の真っ直ぐで緩やかな下り坂をひたすら5分ほど歩いたところに店はある。今日は遠くから電光掲示看板が光っていたから営業中だと判った。創業昭和35年で県内にいくつかの支店が存在する。でも前回臨休の様子を見た限りでは場末の中華料理店にしか見えなかった。でも今回は違った。ちょうど正午過ぎだったということもあるが到着時、入口に4人ぐらい立って待っているんだよ。先客はすぐ通されたが我は入口の待ち席に座って待たされた。まさかこの店で待つ事になるとは想定外だった。我の後にも来客が続いたがその人達は外で立ち待ち。厨房に男の店員3人とおばさん店員1人。厨房前に一列8席のカウンター席、座敷に2人テーブル1卓と4人がけテーブル3卓、店の外に4人がけテーブル1卓。10分ほど待って厨房前のカウンター席に案内される。入口にあるコップとおしぼりを持って着席するのがこの店のルールらしい。口頭で注文。

151121ichigenhonten00 151121ichigenhonten01 中華料理 一元 本店

『もやし味噌ラーメン』 800円

待つこと更に10分以上でようやく着丼。でかい皿丼。麺は博多ラーメンばりの細麺ストレート。薬味ネギともやし。チャーシューの千切り。スープはほとんど味がない鶏ガラスープ。そして中央に鎮座する味噌の塊。それと全体的に胡麻がかかっている。「足りなかったら言って下さい」と店員のおばちゃん。その味噌の塊を少しずつ溶かして食べる。味噌の量の調整で凄く濃くなったり薄くなったり。それが静岡溶き味噌の特徴だ。麺を食べ終えてもう腹は限界。ようやく来られた静岡溶き味噌ラーメンの元祖の店。満足だ。

再び御門台駅に戻り電車に乗り隣の駅、草薙駅で下車しJR東海道線に乗り換え静岡駅に向かった。駅で土産ものを買い「ひかり」に乗って新横浜に戻った。3時半頃には帰宅出来た。

秋空静岡

151121asa01 2週間ぶりに根岸森林公園への朝のウォーキングに行った。早朝の気温はぐっと冷え込み、夜明けの時間も遅くなった。夜道を歩いてもあまり面白くはないので空の明るさを見て出発の頃合いを決める。いつもは時計の針を見て定刻に家を出るのだが、空を見て出発を決めるというのはなかなかおつなものだ。

151121shizuoka03 さて今日は三連休初日。先月は結構遠征続きだったし、今月はちょっと落ち着いて、出かけるのは県内に留めておこうと思っていた。でも実際快晴の空を見てしまうと疼いてしまう。勿体無いと思ってしまう。よって急遽静岡まで足をのばすことにした。我は横浜在住なので、新横浜に出てしまえば、新幹線で1時間もかからず行けるのだ。しかし流石に三連休初日、「こだま」であろうと自由席満席。座れたのは熱海を過ぎてから。静岡に着いたのは10時50分を過ぎた辺り。駅南口に出て路地に入って徒歩5分ほど、昭和15年創業の老舗蕎麦店『清見そば』に到着した。蕎麦屋だけど客の7割がラーメンを注文するのだという。今風の専門店に行くよりよっぽど我好みだろうと今回の訪問店に決定した。入店。当たり前だけど蕎麦店然としている。厨房は奥にあり見えないが男の店主1人、女の店員2人。壁向かいに一列のカウンター6席、4人がけテーブル席6卓。前客2人後客3人。口頭で注文。
151121kiyomisoba00 151121kiyomisoba01 清見そば 本店 『ラーメン』 500円
シンプル・イズ・ベストを体現したかのような美しい顔をした一杯が登場。麺は細麺ストレート。具は青ネギの小分け切り、細切りメンマ、ナルト1枚、海苔1枚、さっぱりチャーシュー2枚。実に蕎麦屋らしい中華そば。と言っても何のことだか判らないよな。スープの奥に蕎麦つゆを感じる。やや甘いんだけど嫌味にならないほどのちょうどいい塩梅。こんな店が近所にあればたまに食べに来たくなるのわかる感じ。値段も良心的。満足だ。
次の店こそ今日の本命の目的店、『イタリア軒』本店だ。元々はスパゲッティ屋で昭和38年創業。店主がラーメンに惹かれラーメン店になったそうだ。清水や藤枝にも支店があるらしい。駅から15分以上歩くことになる。昔なら迷ったところだけど、今はスマホのアプリでナビしてくれるので迷わず行けた。店舗自体はレンガを模したタイル張りの外装のビルの一階が店舗となっていて、外壁に直接「AJIな亜奈場 イタリア軒」という文字看板が付けられている。屋号もそうだがこのあて字のセンス、なかなかのものだ。入口付近もちょっと異様だ。この店名物のチャーシューが焼かれるオーブンの窓があるのはいいとして、漬物が漬けられた瓶が窓側に陳列されている。なんで日差しがあるところに置いてあるのか?意を決して入店。店内はやや暗く狭い。厨房は奥にあり見えない。おそらく親父店主1人がいるのだろう。あとおばさん店員が2人。客席は一列9席と6席のカウンターが背中合わせで2本。前客8人後客3人。口頭で注文。
151121itariaken00 151121itariaken01 イタリア軒 本店 『手打ちチャーシューメン』 1300円
ここのメニューは判りづらいが、ネットの情報によると「手打ちチャーシューメン」が看板メニューらしいので注文。結構な値段だが、実際他の客のほとんどがこれを注文していた。この店のこだわりはチャーシューと麺だからね。手打ち麺には「ワイルド手打ち麺」と「デリK細打ち麺」がある。自由に選択出来るわけではなく、メニューごとに使い分けられているらしい。8分くらい待って着丼。強烈なビジュアル。この異様さを見て本日静岡までやって来たと言っていい。一見小田原ラーメンっぽく見えるけど色々と違う。表面のほとんどを覆い尽くす、肉の塊と言っていい自家製焙煎チャーシュー5個。中程の部位は脂がトロリで柔らかく、端の部位は焦げてカリカリ。その脇を彩るのが白髭ネギと青ネギの小分け切りといった薬味ネギ2種ときくらげと平メンマ。麺はピロピロしてるけど噛みごたえがある縮れ太麺。やや生姜を効かせた醤油スープ。具や麺に対しスープは印象が薄い。この店はチャーシューを食べに来る店と言っても過言ではない気がする。静岡に根付く異様な一杯、食べられて満足だ。
店を出て道路沿いに真っ直ぐ歩いて静鉄清水線の日吉町駅へと向かった。良い天気で歩いていると暑いくらいだ。

2015年3月21日 (土)

再多治見

岐阜県南部、愛知県との県境にある多治見市。悪い言い方になるけど、これといった観光地もない、そして地麺らしい地麺もない、辺鄙な地方都市にまさか再びやって来る事になるとは自分でも思ってなかった。理由は1月半ばに初めて多治見に訪問した際『大石家』に臨時休業をくらった事が大きい(『多治見麺』参照)。『大石家』は昭和38年創業の老舗店。『信濃屋』や『中華亭』と並ぶ多治見を代表するラーメン店だ。お持ち帰り用のラーメンを古くから行っており、その宅配業務がきっかけで岐阜県内ではなく長野県内に8店舗暖簾分けの店を展開しているそうだ。県をまたいで広まる『大石家』系列。この本店に行けなかったという事実は結構大きく、なるべく早期に再訪してやろうと心に決めていたのだ。

Tajimi15032101 少し前まで本降りだった雨が止んだタイミングの朝7時頃に家を出た。今日は土曜日の上祭日。新幹線のチケットは前日に購入済。案の定新幹線は満席だった。名古屋から中央本線快速に乗り多治見に到着したのは10時半頃だった。駅から1.8kmの道のりをのんびり歩いて約20分で『大石家』本店に到着。開店予定時刻約5分前…のはずなのだが、駐車場は車で埋まり、入口前の待ち席には2人座っている。とりあえず今日は営業していて一安心。続いてその待ち席に座っていると、店内から活気ある様子が伝わってきた。店内は既にギュウギュウ詰めで、更に空席待ち客もいる様子。更には前にいた二人客は、実は5人客だったらしい。近辺に駐車しにいってたみたい。そんな感じで開店時間前に客を入れてしまう事もわかっている地元の客が朝早くから家族単位で車で駆けつけるようなのだ。我の後ろには10人以上の客の列が生じていた。地元民からの支持が半端ない事がわかる。家族客中心なので客の回転が異常に悪く、着席出来たのは店到着から35分後、ラーメンが提供されたのは更に10分後だった。これだけ待ったのは久々だ。客席は4人がけテーブル席が1卓あるほかは全て座敷で4人がけテーブルが6卓ほど。活気が凄い。厨房は客間と同じくらい広く、店主と思しき男の店員1人以外は全ておばちゃんで5人くらいいたかな。口頭で注文。

Ooishiyatajimi15032100 Ooishiyatajimi15032101 Ooishiyatajimi15032102 中華そば 大石家 本店 『並盛り』 800円

基本の一杯を注文する。風格ある綺麗な顔をした一杯。麺は黄色い中細ちぢれ麺。具はたっぷりの薬味ネギ、柔らかメンマ数本、赤い縁が途中まで入った兎のようなカマボコが3枚、そしてチャーシューの分厚いのが4個もゴロンと入っていた。でもこれはチャーシュー麺ではなく、これがこの店の標準仕様なのだ。800円という値段に納得。スープはチャーシューの煮汁のお湯割りと聞いていたけど、薄っぺらな感じは無くコクのある濃口の醤油味。甲州支那そばに通じるような、醤油味好きの我からすれば大好きな味。この店の為に多治見に再訪したようなものだから、その価値が十二分にある一杯だったので大満足だ。やはり『大石家』を味わう事無くして、多治見の、いや岐阜のラーメンは語れないという、我の直感は間違い無かった。オーソドックスなラーメン好きならぜひ訪問して欲しい店だ。

話は変わって先週「タンメン」について色々と調査していたのだが、その中で「岐阜タンメン」なるものを見つけてしまった。もしかしたら新しい地麺?提供しているのはその名も「元祖タンメン屋」という店で、既に愛知県、岐阜県にまたがり7店舗チェーン展開している。昔から岐阜にあったわけではなく、新開発のメニューで市場展開をしていくの中で岐阜という地名を入れたという営業戦略のようだ。本店は岐阜市郊外、最寄り駅のようなものは無いような場所。本店狙いを信条とする我だが今回は諦めた。それは『大石家』から駅の方に向って南下し歩くこと約8分、『元祖タンメン屋』多治見店があったからだ。去年の4月に開店したらしい。多治見に再訪する意味が更に1個のっかった形になる。ちょうど正午頃に店に到着。店前に3人並んでいた。ところがこれも店内にも行列が続いていて着席まで10分近く待たされる事になった。厨房には男の店員1人と女の店員で4人。L字型カウンター9席と4人がけテーブル席2卓。口頭で注文。

Gansotanmenyatajimi15032100 Gansotanmenyatajimi15032102 Gansotanmenyatajimi15032101 元祖タンメン屋 多治見店 『タンメン(2辛)』 600円

横浜タンメンと比べるとかなり異なるヴィジュアル。比較して特徴を挙げてみると、①麺が柔らかめに茹でられた平打ち細麺ストレート。②具材がキャベツ、白菜、豚肉のみ。ニラやきくらげ等は入っていない。その代わり卓上から酢もやしを好みで投入出来る。③辛味あんが注文時指定できる。今回我は2辛で注文した。スープは鶏ガラ塩スープにんにくガッツリというのは変わらない。辛味あんと相まってかなりパンチのある味わいとなっているので、セットで炒飯や餃子と合わせて食べると満足のいく食事となりそうだ。店を出ると前には待ち客がたくさん並んでいて地元からの支持はありそう。ただでさえ岐阜は地麺の少ない地域なので、後付けでもいいから広まって欲しいものだ。

ここまででほぼ多治見に再訪した目的は達成したのだが、久々の遠征、2店訪問だけでは勿体無い。『元祖タンメン屋』から更に南下して5分ほど歩いた所にある『瀛客山(えいきゃくざん)』というインパクト大の屋号を掲げる店に訪問した。看板のデザインが名古屋の『好来道場』を彷彿させる。入店すると昔ながらの町の食堂といった雰囲気。でもそんな老舗店ではないらしい。厨房にはおっちゃん2人とおばさん1人。厨房前に一列のカウンター4席と4人がけテーブル席4卓。先客6人後客4人。口頭で注文。

Eikyakuzan15032100 Eikyakuzan15032101 中華そば専門店 瀛客山 『中華そば』 620円

筆頭基本メニューを注文。小ぶりの丼で登場。これまた我好みの顔をした美しい一杯だ。麺はやわやわの平打ち細麺ストレート。具は薬味ねぎ、細切りメンマ、『大石家』と同じ兎カマボコ2枚、そして味が濃いめのチャーシューが3枚。醤油ダレが濃いめなのは確かだけど、見た目ほど濃いわけではない。こちらの方がチャーシュー煮汁のお湯割りなのではと感じてしまった。やっぱり山梨の甲州支那そばとの共通点をたくさん感じるなあ。もしかしたら似たような風土で似たようなものが好まれているのかも知れない。

当初全然ノーマークだった多治見は想像以上の我好みのラーメンがある土地だった。まだまだ知らない地麺はきっとどこかにまだある。それを教えてくれたのはニコニコ動画にアップした動画のコメントからだ。いずれ御礼の意味も込めて多治見のラーメンを追加した動画をアップしたいなと思う。

短時間に3杯のラーメンを平らげ腹は限界値を越えた。早々に駅に戻り午後1時20分頃には名古屋行きの電車に乗っていた。夕方4時半には帰宅出来た。

2015年1月16日 (金)

多治見麺

昨年6月、室蘭遠征後にニコニコ動画にアップした7本の「ご当地ラーメン探訪」スライド動画。おかげさまで年末までに全て再生数4桁を達成出来た。やっぱり中国・四国編がなかなか伸びなかった。他のは2ヶ月くらいで既に4桁達成してたんだけどねー。それはともかく色々コメントもいただいた。その中で恐らく地元の人なのだろうが「激戦区の多治見がない」とか「信濃屋がない」だどの意見があった。最初の内は「いや激戦区巡りしているわけでも美味しい店を探しているわけじゃないから」と心のなかで返事をしていたんだが、正月休みの間に多治見を調べてみると、我好みの老舗店が幾つかあった。ご当地ラーメンと呼ぶには各店共通項が無いのだが、古くから地元の人に親しまれているという意味では地麺であるとも言える。岐阜は高山ぐらいしかご当地ラーメンが見当たらなかった事もあり行ってみることにした。

Tajimi15011600_2 名古屋から中央本線に乗り45分で多治見に到着。愛知との県境に近い町なのだが、岐阜に入った途端いきなりのんびりとした景色に変わった。多治見は駅舎だけは立派で駅前はだだっ広いいかにも地方の寂しい雰囲気。多治見筆頭目的店は『信濃屋』なので本当であれば真っ先に店に向かうところだが、調査する中でもうひとう魅力的な店を見つけていた。そちらの店の方が駅から1.8kmと離れていて開店予定時刻も30分早かったので、そちらの店を先に訪問する事にした。その店は『大石家』という。県内だけではなく長野にも幾つもの暖簾分け店があり、「大石家系」と言ってもいい広まりを見せている。チャーシューの煮汁をお湯割りしたスープという千葉の竹岡式ラーメンを彷彿とさせるラーメンを出すという。多治見駅には結構早めに到着したので店に到着するのも早かった。当然店前には誰もおらず開店まで待とうかなーと店の様子を伺っていると、背後から軽トラックがやって来て運転していたおっさんが「ごめんね!今日臨時休業なのよ!ホントごめんね!」と言って去って行った。えー!これは久々にショックは大きいぞ。出鼻を挫かれる形となった。重要な目的店だったのに!

Ooishiyatajimi15011600 中華そば 大石家 本店

でもあのおっちゃんが教えてくれなかったら無駄に開店を待って時間をドブに捨ててしまうところだった。不幸中の幸として考える。気持ちを切り替えて筆頭目的店『信濃屋』へ向かうとしよう。…歩き始めて思い出した。そういえばこの近くに下調べの際気になる店のひとつとして選んだけど結果的に訪問予定から外した店があったんじゃなかったのか?食べログで再調査するともうそろそろ開店時刻だった。代わりとしてその店に行っちゃえ!再び戻ってその店へと向った。その店は『漢方ラーメン渡辺』という。4年前にオープンしたので求めていた老舗感はないんだけど、変わった一杯が食べられるのではと考えた。広い駐車場を囲むように作られた平屋の商業施設の一角に店はあった。我が訪問する頃ちょうど開店時刻を迎えた。入口脇に券売機。厨房には店主と男の店員1人。厨房周りにL字型カウンター11席。前後客ゼロ。

Watanabetajimi15011600 Watanabetajimi15011601 漢方ラーメン 渡辺 『漢方ラーメン』 500円

看板メニューを注文。値段の安さに驚かされる。麺は黄色い中細縮れ麺。具は薬味ネギ、ナルト2枚、チャーシュー2枚、きざみ海苔。スープは味噌っぽく見えるけど、よく見てみると茶褐色のスープに背脂のような何かが入っている。豚骨&鶏ガラベースのスープに高麗人参、干し海老、干し貝柱が入っているそうだ。その上に大量の黒胡麻と、クコの実もひとつ入って漢方らしい。胡麻の香ばしさが効いている背脂ラーメンのような感じ。だから黄色い縮れ中細麺がよく合う。これで500円とは文句ありません。

さて次こそ本日メインの目的店『信濃屋』へと向かう。方向が全く違うところにあるのでまた20分くらい歩いた。平屋の渋い店舗を発見。昭和5年に名古屋で創業し、戦火を逃れる為昭和23年にこの地で店を出したのだという。創業85年の歴史を誇る日本の代表するうどん店のひとつだ。営業は3時頃だが麺切れ次第終了。定休は日月火で全て仕込みに費やされる。結構な難関店だ。暖簾には「麺類」と書かれている。早速暖簾を割り入店。厨房は仕切りがあって見えないが、老齢の2代目店主が時々スープが濃い薄いないかと聞きに来ていた。あとおばちゃん店員が2人。店内は入口に4人がけテーブルが1卓あるだけで後は全て座敷。開店から10分後くらいの入店だったがほぼ席は埋まっていた。入口脇の2人卓の座敷に座った。

Shinanoyatajimi15011600 Shinanoyatajimi15011601 信濃屋 『支那そば』 880円

この店の名物は「香露かけうどん」なのだが、支那そばも有名。なのでまず支那そばを注文。具は刻みネギが少しのっているだけ。スープは優しい甘さのうどん汁にラードを入れただけのもの。麺がメインの食べ物だ。麺はやや固めの、きしめんのような平打めん。表面はツルッとしていて面白い食感。これは…ラーメンと言うより、どちらかと言うとうどんに近い。唯一無二の一杯だろうな。この一杯の為に多治見にやって来たのだ。満足だ。

Shinanoyatajimi15011602 信濃屋 『ころかけ(小)』 330円

周りを見ていると小さい丼で注文している老人を見かけた。店員に聞いてみると小さいサイズでも注文出来るというので、せっかくなのでここの名物「ころかけ」を小サイズで注文。これが衝撃だった。冷たいうどんなのだが、この麺の食感が凄かった。もちもちふわふわで、冷たい雪が溶けるような食感。生姜と胡麻とうどんつゆで冷たくてすっごいサッパリ。これは…支那そばより、かけころがメインの方が良かったみたい。老舗だからってだけで有名なんじゃないぞこの店は!正直値段は高いと思ったけど大満足だ。

店を出て本日最後の目的店へ。線路を渡り川を超え幸町の商店街に。こちらには『信濃屋』、『大石家』に並んで地元民に有名だという『中華亭』本店がある。昭和24年創業。市内に2つ支店を展開。店舗は先の『信濃屋』と違い、飾らない町のラーメン屋って感じ。赤い暖簾を割り入店。町は閑散としていて人はあまりいなかったのに、店内に入った途端ほぼ満員の盛況で驚いた。入口脇ににつかわしくない券売機。厨房には男の店員と女の店員各々2名で計4人。厨房前に一列のカウンター10席、4人がけテーブル席2卓と座敷に同じく2卓。客の年齢層は高め。カウンター席が2席ぐらい空いていたのでそこで着席。

Chyuukateitajimi15011600 Chyuukateitajimi15011601 中華そば 中華亭本店 『中華そば』 700円

ここのラーメンメニューは「中華そば」と「チャーシューメン」の二つのみ。老舗らしい勇気と潔さ。そしてこのいい顔をした一杯。麺は柔らかめに茹でられた中細平打ストレート麺。具はカマボコ2枚と細切りメンマと大きめのチャーシュー2枚。小さく正方形に切られた海苔が老舗らしい。スープは鶏ガラと昆布出汁の醤油スープ。タマネギのきざみこそ入っていないが、八王子ラーメンのスープに近い印象を受けた。これまで『渡辺』は老舗感がなく、『信濃屋』はほぼ「うどん」でラーメンを食べた気は起こらず、地麺巡りに来たという実感が得られなかった。でもこの『中華亭』の雰囲気と一杯はそれが十分味わう事が出来た。本日の締めとして大満足だった。

2014年12月20日 (土)

名古屋麺

名古屋を代表するご当地ラーメン『スガキヤ』のラーメン。我は2回目の名古屋遠征時に名古屋駅地下のエスカ店に訪問した(『好来道場』参照)。ただ駅に近かったからという理由でラーメンを食べたのだが、後にその写真をご当地ラーメンのスライド動画に入れてアップしたころ、おそらく地元愛知の人達のコメントだと思うが、「エスカの寿がきやは違う」「スガキヤはもっとチープだよ」等と言われてしまった。確かに通常の「スガキヤ」は赤と白のカラーラインで「スーちゃん」というマスコットキャラクターが至る所に書かれている。屋号もカタカナで「スガキヤ」、もしくはローマ字表記で「Sugakiya」で基本のラーメンが300円(2014年現在)。我の訪れたエスカ店は漢字混じりの平仮名表記で「寿がきや」だったし、値段も5年前で530円だった。つまり本当に違いすぎた。そこでよくよく調べてみると、エスカ店は今や失われた1号店を再現し、こだわりのラーメン店として通常とは異なる別ブランド『らーめん寿がきや』として設定したものだった。かつて『ラーメン花月』に無印と「寅」と「嵐」があったようなものだろう。現在エスカ店はまた別の『中華厨房 寿がきや』という中華料理ブランドに変わっているが、「らーめん寿がきや」のブランドは残り別の場所で展開しているようだ。
というわけで、今回の遠征の最後にオーソドックスな『スガキヤ』へ訪問してみる事にした。禁断の4杯目だ。場所は名古屋駅西口から徒歩5分ほどのところにある名駅西店。スーパーのフードコートに併設されている事が多いのだが、ここは独立して店舗を構えている。L字型の店内。カウンター席は無く全てテーブル席のみで49席。厨房には若い男の店員1人だけ。先客5人後客3人。注文すると番号札が渡され呼ばれるまで席を待つ。
Sugakiyanaekinishi00 Sugakiyanaekinishi01 スガキヤ 名駅西店
『ラーメン』 300円+『ソフトクリーム』 150円=450円
メニュー豊富だが基本のラーメンを注文。麺は中細縮れ麺。具は薬味ネギ、メンマ数本、チャーシュー1枚。スープは魚介出汁が効いた豚骨スープ。そしてスガキヤオリジナルのラーメンスプーン。フォークの部分に麺をひっかけ啜るとスープも飲めるという優れモノ?せっかくなので箸を使わず食べてみた。やっぱり箸の方が慣れているので違和感があった。
Sugakiyanaekinishi02 スガキヤは元々甘味処として始まっているということもありデザートが充実している。スタンダードにソフトクリームを注文。食後に食べる事にしたので別の食券をもらった。昔懐かしい感じのソフトクリームだった。
雨も本降りになってきたのでちょっと早いけど今回の遠征は終了。味噌カツと手羽先のパックをお土産に購入し、2時40分発ののぞみに乗車。もちろんこの時間なら自由席。5時20分頃には帰宅出来た。今年の関東圏以外の遠征はこれで最後だ。

柳橋江南

昭和三十年に開店した名古屋の老舗店『江南』。我の地方食べ歩きのきっかけとなった『ラーメン道場破り』という本でも絶賛されていたので、5年前、初の名古屋遠征時に訪問している。しかし無計画で行ってしまった為、名古屋駅セントラルタワーにあるガラス張りでピッカピカの店の方に訪問してしまい後悔した思い出がある(『中京地麺』参照)。なので今回4度目となる名古屋遠征で柳橋本店を訪問する事にした。桜山から桜通線で1本、名古屋のひとつ手前の国際センター駅で下車。徒歩4分位で目的の本店到着。半地下にある綺麗で高級そうな店構えだ。厨房には男の店員3人と女の店員3人。意外と若い店員が多い。厨房前に一列のカウンター6席、テーブル26席。先客7人後客3人。口頭で注文。

Kounanhonten00 Kounanhonten01 江南 柳橋本店 『柳麺』 720円

筆頭基本メニューを注文。麺は柔らかめに茹でられた縮れ細麺。具は薬味ネギともやし、丁寧に炙られた叉焼1枚。スープは淡い醤油味。節系出汁に頼らない、昔ながらの中華そばって感じ。塩味がいい塩梅。老舗らしいオーソドックスで安定感のある美味さ。満足。

店を出ると小雨が降っていた。傘をささず名古屋駅まで歩いた。

薬膳好陽

名古屋地麺のひとつである薬膳ラーメン。「好来系」と言われる。我は5年前の夏にその総本山として知られる『好来道場』への訪問を果たしている(『好来道場』参照)。でもその「好来系」は店舗ごとに味が異なるのも特徴のひとつと言われる。総本家だけの訪問では不十分だったなあと感じていたので、今回「好来系」の中では総本家に次いで評価が高いとい言われる『好陽軒』へ訪問する事にした。高畑から東山線で今池まで出て桜通線に乗り換え桜山駅で下車する。名古屋の地下鉄は乗り換えの駅間の距離が結構あるので少し歩かされる。そして目的の店は駅から徒歩6~7分のところにあった。入店すると奥に長い店内。厨房には熟年夫婦と思しき男女二人。その厨房前に一列のカウンター11席。昼時だったので満席で壁側の待ち席にも6人待ちの状態。5分程度待って着席して口頭で注文。注文後3分以内に出てきた。

Kouyoukennagoya00 Kouyoukennagoya01 Kouyoukennagoya02 らあめんや 好陽軒 『松』 800円

こちらの看板メニューはメンマがごっちゃり乗ったメンマ盛りだが、過ぎたるは及ばざるが如し。筆頭基本らしいメニューを注文。基本が叉焼麺か。麺はもちもちの縮れ太麺。具は薬味ネギ、太メンマ7本、巻きバラ叉焼4枚。スープは淡い甘口醤油っぽい味。あまり薬膳感はない。なので後半卓上の人参酢をかけると多少薬膳っぽさが出てきた。普通に美味しかった。ラーメンは思っていたほど特徴は感じられなかったが、店主夫婦の挨拶は面白かった。客が支払いを終え店を出る時「ありがとうございましたー。まったどうぞ♪」と言うのだが、まったどうぞの部分でハモるのだ。「まった明日!」っていう感じで。店主は顔が濃く、声よく通るので旅役者のような印象を受ける。我も自分に言われるのを聞いてみたいのでゆっくり退店した。バッチリ言ってくれた。

新生地麺

名古屋に来てしまった…。今年はもう遠征は控えようと思っていたのに、旅への欲求が抑えきれなかった。気がつけば来週末には仕事納め、年末帰省にぶち当たる。その前に行ってしまおう。名古屋なら新横浜から(のぞみで)ひと駅で行けるし、といったノリで。名古屋にはちょうど1年ぶり。去年は重油ラーメンや玉子とじラーメンを食べ歩いたんだった。今回の目的はズバリ「台湾まぜそば」だ。

「台湾まぜそば」にはやられた。やられたと言ってもハマったという意味ではない。ご当地ラーメンに関して常にアンテナは張っていたつもりだったのに、完全に見落としてしまったという敗北感を感じたという意味だ。名古屋のご当地ラーメンである「台湾ラーメン」の名と、激辛肉ミンチがのっている等特徴を引き継いでいてご当地感もしっかりある。地麺と呼ばない理由がない。それを完全に見落としてしまうどころか、こちらが出向く前に近場の店でもやたら目にするほど広まっていた。何故こんな事になってしまったのか?自己分析すると「台湾まぜそば」というのは、今までのご当地ラーメンとは違う、次世代のご当地ラーメンのように思える。我はご当地ラーメンを「自然発生型」と「町おこし型」の大きく2種類に分けていた。「台湾まぜそば」はそのどちらでもなかった。別の地域で生まれたラーメンを地元のご当地ラーメンに掛けあわせた「融合型」なのでは?と思える。だって台湾まぜそばの見た目や食感は「汁なし二郎」にとても似てる。全国的に広まりを見せる「二郎系ラーメン」。当然大都市名古屋にも早い時期から進出しているし、その中に「汁なし」タイプもメニューの中にあっただろう。勝手な我の想像なんだけど、そこからインスピレーションを受けご当地的な味付けにしたのが始まりなんじゃないかなー。これから生まれるご当地ラーメンというのはこのパターンが主流になるのではと予想している。情報化社会なんて今更口にする事さえ恥ずかしい気もするけど、いち早く情報を収集し、融合させ完成度の高い新たなものを生み出す。そうすれば元祖になり一躍有名店だ。広まるのも早かったし。

そんな次世代のご当地ラーメンである「台湾まぜそば」の元祖の店は『麺屋はなび』高畑本店。我は老舗重視だった為『麺屋○○』なんて屋号の店はアウトオブ眼中という死語が飛び出してしまうほど最初から無視してしまっていた。それも存在を見落としてしまった大きな要因だ。新宿にある支店は先月訪問済み(『台湾混麺』参照)。その時「やっぱりこれは地麺だよな~」と思った事が今日名古屋に来てしまった動機だ。朝8時40分発ののぞみに乗って約80分で名古屋到着。そこから地下鉄乗り場で土日限定1日乗車券ドニチエコきっぷ600円を購入し東山線に乗車、終点の高畑で下車した。地上に出ると家々の屋根に雪が薄っすら積もっていた。名古屋は一昨日未曾有の大雪に見舞われたと聞いていたので、その残りという事だろう。そんな感じで横浜よりやや寒い気がする。駅から住宅街に入り歩くこと5分ほどで店に到着。開店時刻20分前だったが、既に10人の行列が出来ていた。暖簾が出る頃には20人くらいになっていたかな。店入口脇に券売機がある為、暖簾がかかっても一気には入れず一人ひとり店内に入れていた。厨房には男の店員3人と女の店員3人。L字型カウンター14席。初回に無事着席出来た。

Menyahanabihonten00 Menyahanabihonten01 麺屋はなび 高畑本店

『元祖 台湾まぜそば(ニンニク入)』 780円

もちろん看板メニューを注文。注文する時に「ニンニク入れますか?」と聞かれるのも二郎に似ている。新宿店ではいきなり混ぜてしまったので、今回は最初は混ぜずに少しづつ、いやらしく?食べてみた。台湾肉ミンチは強烈に辛い。そして台湾混ぜそばを混ぜるとスパイシーに感じてしまう原因が魚粉である事をつきとめた。魚粉抜きで食べてみたくなった。諦めて混ぜ混ぜ。麺を食べ終わって追い飯を追加。ここまでしてこそ台湾まぜそば。美味かった。惜しむらくは本店こそのオーラというものが微塵も感じられず、味も雰囲気も新宿支店との違いが判らなかった。この歴史感を全く感じられないのが新世代のご当地ラーメンの宿命なのかも知れない。

Menyahanabihonten02

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