年末経堂
ようやく仕事納めだ。大掃除の後3時で業務終了。そして納会、と思い付き合いのつもりで自ら参加したのだが、背後で皆がほとんど仕事をしている。仕事納まってないじゃん。つーかワーカーホリックの集団かここは!けじめもつけずダラダラと仕事をして参加者がごくわずかの納会など馬鹿らしくてとっとと退社した。
3時で業務終了というのも今日知った事なので予定が狂った。予定では仕事納めで賑わっている夜の新宿で夜のみ営業の店をぶらつこうと考えていた。開店まで時間が空きすぎるからどうしようと考えながらとりあえず先週同様町田に出て小田急線で新宿方面へ移動。すると途中にラーメン激戦区で有名な経堂に急行が止まった。よし!せっかくの機会だからこれから正月休みで食べ歩きは難しくなるので今のうち有名店にガンガン行ってしまおうと思い駅に降りる。しかしまだ5時にもならない時間。開店している店は少ない。ダメ元でつけめんで有名な『稲荷』という店まで歩いてみる事にした。スープ切れ終了とはいえだいたい3時に店を閉めるようなので開いてる可能性はかなり低いけど、どうせ経堂は一回では終わらないのだから下見というつもりで歩いてみる。店は見つける事が出来たが案の定休み。駅の方へ引き返す。その途中に支那そばと書かれた堤燈を見つける。ここも有名店のひとつで浜田山たんたん亭系の『はるばるてい』だ。カウンター8席のみの小さな店。開店直後の時間帯だったので先客一人だったが我が入って1分もしない内に常連客とおぼしき集団が来店し満席で空席待ち一人いる状況になった。危なかった。厨房には二人の男の店員。日本酒が何本か並べられていて居酒屋の雰囲気。常連客が仕事納め後で浮かれているのでアットホーム感が増している。回転率は悪いだろうな。口頭で注文。
筆頭の支那そば注文。魚介ダシが香る飲みやすい鶏ガラ醤油スープ。かためにゆでられたちぢれ中細麺。シャキシャキの薬味ネギの歯ごたえがいい感じ。脂身の少ないかための肉厚ローストチャーシューが2枚。シンプルで丁寧に作られたラーメンだった。
次は本当は最初に入店したかった『季織亭(きおりてい)』に行く事にした。開店時間が遅かったので後回しにしたのだ。例によって道に迷い見当違いの方向へだいぶ歩いてしまい再び駅に引き返した。改めてすずらん通りという商店街をずっと歩いたところにようやく店を発見。すだれと照明で和の雰囲気のお洒落な店構え。カウンター8席のみで厨房がやたら広い印象。厨房には初老の店主と店員一人。先客二人後客ゼロ。口頭で注文。
素材にこだわった料理としてのラーメンにこだわった店。つけ麺が筆頭メニューだったが当然我は拉麺の方で注文。特選は醤油と天然塩の選択性で醤油にしてみた。魚介と動物のダシなのだろうがまろやかな不思議な味わいのスープ。表面に浮く揚げ葱の風味もいい。麺は多加水気味のやや黒ずんだ自家製手打ちちぢれ中太麺でモチモチしている。具は水菜、筍、白髭葱、糸唐辛子、黄身トロリの半玉、肉厚のジューシーなチャーシュー1枚。このチャーシューが味が良くて美味しかった。ガイド本にはほぼ必ずと言っていいくらい紹介される店の事はあり、凝りに凝った一杯だった。値段もそれに比例して高かった。
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